人は、他人の欠点には慣れていくものだ。それを直すのを、義務と思っていなければ。
「悲しみよ こんにちは」フランソワーズ・サガン
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@s63quotes
人は、他人の欠点には慣れていくものだ。それを直すのを、義務と思っていなければ。
「悲しみよ こんにちは」フランソワーズ・サガン
ああ、じぶんのけちな感情のひとつでも傷つけられると、男というものはなんと卑小に、卑劣になるものなんでしょうか!
「椿姫」デュマ・フィス
きっと、かれが現在のようでいることはもう決してないだろう。けれど、この一瞬は今此処にあるのだ、私たちのために。私は、それが恋なのだか、それとも気が合うということなのだか知らない。でもそんなことは重大ではないのだ。
「ある微笑」サガン
はじめて十吉から初江の身元をきいた日の夕方に、水平線上の夕雲の前を走る一艘の白い貨物船の影を、ふしぎな感動を以て見送ったことを思い出した。あれは「未知」であった。未知を遠くに見ていたあいだ、彼の心には平和があった
「潮騒」三島由紀夫
千代子は鷗が、鳥羽駅前のケーブル・カアの鉄塔よりも、もっと高く翔ぶ瞬間に、心の中で賭をしていた。引込み思案で東京で何の冒険にも会わない彼女は、島へかえるたびに、何か世界を一変させるような出来事がわが身に起ることをねがった。
「潮騒」三島由紀夫
千代子はいつも陰気な表情をし、自分が美しくないということを、たえず依怙地に考えていた。今のところこれが、東京の大学で仕込んできた「教養」の最も目立つ成果であった。しかしこれほど世の常の顔立ちを、そんなに美しくないと考え込むのは、ひどく美人だと思い込むのと同じくらいに、僭越なことだったかもしれない
「潮騒」三島由紀夫
疑ひながら、ためしに右へ曲るのも、信じて断乎として右へ曲るのも、その運命は同じ事です。どつちにしたつて引返すことは出来ないんだ。試みたとたんに、あなたの運命がちやんときめられてしまふのだ。人生には試みなんて、存在しないんだ。やつてみるのは、やつたのと同じだ。
「お伽草紙」太宰治
肉慾は自分と相手を動物にします。しかし恋は自分と相手を理想的なものにしたいと思うように出来ています。自然はなるべくいい子を生ましたがって、人間に恋愛と言うものを与えてくれたのです
「若き日の思い出」武者小路実篤
恋愛と言うものは一人前になる為に与えられているようなもので、理想の相手を求めると共に、自分を理想の人間にしようという努力が自ずと生まれてくるわけのものです
「若き日の思い出」武者小路実篤
いくら待ち遠しくっても、時は来ない間は来ません。そのかわり来る時が来れば、平気な顔をしてやって来ます。この世にはどんなことが行われようと、時は一向平気な顔をして過ぎてゆきます。私達は時間をながく思いすぎたり、短く思いすぎたりはしますが、時の方ではそんなことを一向問題にはしないようです。
「若き日の思い出」武者小路実篤
私たちはお互いに相手の横顔しか見たことがなく、また、愛し合ったこともなかった。
「失われた横顔」サガン
時の魅力は、どこへ導いてくれるか絶対にわからないということだな、絶対に、決してわからないということですよ
「失われた横顔」サガン
人はいつも自分の感情が、相手や生活や年が変わるからと言って、思春期の時のとは違ったものだと思いこんでいるが、実は全く同じものなのだ。なのに、毎回、自由になりたい欲望、愛されたい欲望、逃げたい本能、追いたてたい本能などを、すべて、天祐の記憶喪失によってか、幼稚な自惚れによってか、全く奇抜なものだと信じている。
「失われた横顔」サガン
欲望のラッパが無数に鳴り、私たちの血管の中で血液の太鼓が無数に鳴り響き、快楽のバイオリンが無数に私たちのためにワルツを弾き始めた
「失われた横顔」サガン
私あなたを愛したことなどないわ。それがどうだって言うの? なぜ私はあなたを愛さなければならないの?
「一年ののち」サガン
われわれはまたもや孤独になる、それも同じことなのだ。そこに、また流れ去った一年の月日があるだけなのだ……
「一年ののち」サガン
オレはさあ 一度愛した人間を嫌いになるなんて不可能なんじゃないかと思ったりするよ。嫌いになるでも諦めるでもなく わらしべ長者みたいに自分の中で より良い相手を見つけていくしかないんじゃないかね
「あそびあい」新田章