DJまほうつかいのウィンドアンドウィンドウズvol.31(aikokoまとめI) Weather Radio Programs from HIROSHIMA. 先日無事終了したAIKOKO GALERRY西島大介「すべてがちょっとずつ優しい世界」展の音声による「まとめI」です。完全予約制のお土産付き、USTなしのクローズドな空間だったので、外部に伝わりづらいところもあったかと思います。 「すべちょ」展では複製されざるものとして一点ものの絵画を制作・販売しました。これはマンガ家=複製されるべき単行本の著作者としては勇気のいることでした。しかし何となくアート活動をするよりも、アートマーケットに作品を流すことこそが最大の挑戦でした。「販売」のためのある種の「けじめ」として、『すべてがちょっとずつ優しい世界』全ページの生原稿(僕が考えるにアート的価値は無価値)が地面に乱暴に放り出されており、その上を踏み歩くことによってしか額装され壁に展示されている「物語からもキャラクター性からも切り離された6×6㎝の絵」にたどり着けない仕組みになっています。 しかしそればかりでは考え方としてハードコアなのはいいけれど殺伐としすぎる・・・優しくない・・・。というわけで「ちょっと優しいお土産」として170冊の単行本をギャラリーが購入。ナンバリングとサインを入れることで出版社には返品不可な状態にすることでギャラリーにもリスクを持ってもらい、しかし出版社から考えると170冊の買い取りなので悪い商売ではないという仕組みを導入。来場されたみなさんから、「入場料」として650円を取ったのは=単行本の定価でもあります。しかし、これはあくまでギャラリー入場料であり、すべちょ展で購入できるのは壁の「作品」のみ。しかし、サインというちょとした付加価値付きの単行本を持ち帰ることができる形を取りました。 展示としては、「生原稿」「サイン入り単行本」「壁に描かれた一点もの」の三層に別れました。これは戦いであり、あくまでマンガのファンである人にとってはいくら作者が「無価値」を叫べど、足元に散らばった原稿を「メイキング」や「価値のあるもの」として読むでしょう。壁の絵には目もくれないかもしれない。サイン本を入手できればそれだけで満足かもしれないし、どちらにも価値を見いだせないかもしれない。 しかし、というような理屈はあくまで僕のテーマであって、それとは異なる感情、例えば単に「好き」「気に入った」という理由で購入してくれる人もいるでしょうし、僕の用意した考え方を超えていく関わりもいくつもありました。僕がどんなに無価値であることを訴えても、原画にも何らかのアートのアウラは宿るでしょうし、反対に額装されたものにはそれがないと判断する人もいるかもしれません。 結果的に思ったのは、ある種の思想や哲学、発想を持つ人は展示・インスタレーションに向いていると思いました。考え方の提示の場としてのインスタレーション。単行本などの作品よりもより鋭く、体験的に、観客とともに考えていく行為は僕にとても向いているし、例えばこれのテーマが「DJまほうつかい」になっても展示の方法はいくらでもあるなと感じました。 と、すっかり長文になってしまいましたが、もちろん純粋に描き続けていきたい世界として『すべてがちょっとずつ優しい世界』はあります。単行本として、物語として、既に完結した作品ですが、それでもなおこの世界を描き続けていきたいなという純粋な欲求が、今回のAIKOKOでの展示に結び付いた理由でした。作品の悲しくも情感豊かな物語性とAIKOKOでの展示の「厳しさ」はイコールではないけれど、これもまた「すべちょ」の別の姿です。 毎週末の「DJまほうつかいと誰かさん」企画に関しては「まとめII」にて。つづく! 西島大介 「すべてがちょっとずつ優しい世界」展 2013年4月6日(土)~6月8日(土) オリジナルである芸術と複製される芸術とは何かを再考察し、新しい創造の可能性を広げる展覧会。 やみ、ひかり、静寂、森、オーロラ、おばけ、村の人びと、ひかりの木。 一冊の本とはまた異なる「すべてがちょっとずつ優しい世界」をお届けします。 声高ではなく静かに、小さな場所から。 開廊日 木曜 18:00-20:00 土日15:00-19:00 閉廊日 月・火・水・金 入場料 650円(優しいおみやげ付き) ※イベント時 1,000円 ※優しいおみやげをご持参いただくと2回目以降入場料無料 完全予約制(受付は当日の13時まで) 会期中は「DJまほうつかい」がAI KOKO GALLERYに常駐いたします。 展示内容も毎日ちょっとずつ変わります。 http://aikokogallery.web.fc2.com/ http://www.cinra.net/news/2013/02/21/202531.php













