ヒャッと冷たい
兄とは7つ、姉とは5つ、年の離れた三人兄妹の末っ子として生まれた私。 その頃の我が家は、曽祖父・曽祖母・祖父、祖母・父・母・兄・姉・私の(なんと!)9人家族でした。 兼業農家だったこともあり(鶏舎もあって卵の配達販売もしてた!)、祖父、祖母、父が仕事に行く前に朝早く起きて畑や田んぼのお仕事、それから、家族のご飯を作り、子供たちを送り出し、日中は家事をこなし、畑や田んぼの仕事をこなし、曽祖父や曽祖母の病院に付き添い、合間に自宅で着物を縫うお仕事。 私にとって母はいつも捕まらない人でした。 保育園に送ってくれるのは父、お迎えは近くに住むおばさん、お風呂はおばあちゃん、夜は兄と姉に連れられ、三人で寝て。 朝、洗濯を干す母の隣で花を摘み、お味噌汁を作る母の隣で椅子に乗っておしゃべり。 時々、本当に時々、母が保育園に迎えに来てくれた日や「おかあさんといっしょ」みたいに歯磨きの仕上げをしてくれた日、お布団に一緒に入って絵本を読んでくれた日は、アイスクリームが溶けてしまう前、の二度と戻らない美しい日です。 この絵本を読んで、久しぶりに本棚から大好きな絵本たちを引っ張り出して読みました。スーホの白い馬、セロ弾きのゴーシュ、スイミー、じごくのそうべえ。(しょうぼうじどうしゃじぷたやひとまねこざるも!) 絵本を読んでもらいながら不意に触れた母の冷たい足にヒャッとなる瞬間の記憶は、アイスクリームみたいに甘い記憶です。
えり さん











