机前の壁にピン留めした、スワートベルグ周辺のアストロロバ分布図。HaworthiadにMoltenoさんが掲載した簡略図に注釈を加え、南アに持参したもの。緑星は2018年の、赤星は今旅で出会ったアストロロバを表している。
Prins Albert(P.A)で自生地が重なるherreiとtenaxに自然交配種が存在しないのは何故か。なぜならP.Aは、異なるふたつの流れが合流するベルトのバックルのようなものだから。
一方はLaingsburgからSwartbergを東進していく流れ(robusta - smutsiana - bullulata - "pentagona"(=hallii n.n.※1) - tenax/pentagona - tenax v. tenax - tenax v. moltenoi)。もう一方は南に分かれつつも長い時間をかけてAnysberg - Rooibergを反時計回りにぐるっと周り、UniondaleでふたたびSwarbergに合流・西進する流れ(robusta - smutsiana - spirella n.n. - spiralis - herrei)。
そのふたつの流れが今まさにP.Aで合流しているんだ
とモルテノさんは教えてくれる(Haworthiad, Volume 32, Issue1 & Issue2, 2018)。
この流れどおりに葉姿・花姿を丁寧に見比べていくと、星の子らの軌跡やそのグラデーションがくっきりと視えてきて鳥肌が立った。P.Aは未踏でベルトを締めることはできなかったものの、Laingsburgから南→東→西へ向かう流れは追うことができた。待望のherreiの花にも(これがまたとてもかわいらしい)。
Astroloba pentagona/bullulata, Viskuil | ペンタゴナ/ブルラータ自然交配種
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Astroloba bullulata, Viskuil | ブルラータ
(冬本掲載のため写真非掲載)
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Astroloba robusta, Viskuil | ロブスタ
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Astroloba robusta, Keurfontein | ロブスタ
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Astroloba smutsiana, Rooinek Pass | スマッチアナ
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Astroloba spiralis, near VanWyksdorp | スピラリス
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Astroloba corrugata, Rooiberg | コルガータ※2
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Astroloba corrugata, West of Gouritzrivier | コルガータ
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Astroloba spiralis, West of Gouritzrivier | スピラリス
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Astroloba spiralis, Oudtshoorn | スピラリス(2018年)
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Astroloba herrei, between De Rust and Uniondale | ヘレイ(の花)
スワートベルグの円環とは別の流れだけれど、ルブリフローラにも出会えた。アストロロバ属には見たい花が5つあって、昨今旅で2つが叶ったのだけれど、願わくば次はルブリフローラの赤い花を。
Astroloba rubliflora, Bonnievale | ルブリフローラ
※1 hallii n.n.は結局提案も命名されることもなく、pentagonaで提案中。ややこしいのは、かつてのpentagonaはspiralisのシノニムであること。葉姿が全く異なる。さらに裸名のまま終わったのに日本ではペンタゴナはハリーで通っているし、日本ハリーは真正ハリーというより別種か交配種の姿をしている。錯綜。
※2 ルーイベルグへの流れは葉表が滑らかになっていくという説明がなされているのだけれど、突起・葉紋のあるcorrugataが存在する。corrugataとsmutsianaの自然交配は報告があるけれどspiralisとはない。このミステリーも楽しい。