【C5900Bモービル化計画】 セパレートケーブルを手作り
トライバンダー・モービル機、日本マランツ製C5900B。モービル活用せず自宅で使うばかりの日々。「この名機をモービルで使えたら、きっと移動運用も楽しくなるだろう。」そんな思いから、セパレートケーブルの自作に挑戦することにしました。
念願のモービルに取り付け。しかし、今時の自動車は、そう簡単に取り付けを許してはくれません。
C5900シリーズの特徴の一つであるセパレート機能を使い本体とコントロールヘッドを分けて設置すればスマートな取り付けが出来るはずです。
問題は肝心のケーブルが手元にない事。加えて、モデルが古いため購入も困難です。
ないものは作る!そう思い立ち自作に挑戦しました。
本体のコネクターに合うコネクターを特定するか、そのあたりを改造するかを検討しないといけません。古い機種なので出来る限り本体は改造せず何とかしたいものです。
本体コネクタはピンヘッダーの6Pのようです。 そこでピンヘッダー6Pのオスメスを入手したいと思い、アマゾンで見つけ購入しました。2.5mmピッチの一般的なもの。
便利なことに、翌日には届きました。ところが合わせてみるとピッチが合いません。
C5900Bの方がわずかにピッチが狭い。2.5mmではなく2.0mmの方だったようです。
週末にいつもお世話になっている石川町のタック電子さんに駆け込み2.0mmのピンヘッダーを探しましたが取り扱いはありません。シンコー電気さんも同様でした。
残念、そんな気持ちを抱えながらも、気を取り直しアマゾンで探したところ、2.0mmでは20Pの物がありましたので、これを切って使うことにしました。オスとメスの20Pをアマゾンに発注して到着を楽しみに待つことにしました。
接続用のケーブルは6P6C――いわゆる電話線を使用することにしました。手持ちでは電話線の類はもうないのでこれもアマゾンで探します。ところが、見つかるのは6P4Cや6P2Cばかりで、やっと一つだけ6P6Cの3Mのものが見つかり、これもあわせて発注しました。
コネクタ自体は上手く合いそうです。 問題は、そこにケーブルをどう取り付けるか。 コネクタに直接半田付けする方法も考えました。その場合ピン曲がりや半田の剥離が起きる恐れがあります。もし直接半田付けをするのならエンパイヤチューブやヒシチューブなどで絶縁もしなければならず、手間がかかりそうです。
出来れば、もっと確実な方法で仕上げたい。そう考え、2mmピッチの基盤を小さく切ってコネクタを普通に取り付け、その基盤にケーブルも固定できればと考えました。おそらく純正も似たような作りだと思います。
早速手持ちの基盤を探しました。なぜか見つかりませんでした。 仕方なく、アマゾンで探してみることにしました。
すると──2.5mmと2.0mmの2列をピッチ変換する基盤があるではありませんか。ちょうど大きさもよさそうです。これは渡りに船ですね。
順次、部品も到着。すぐにでも制作に取りかかりたいものの、この週は思いのほか仕事が立て込み、結局作業が開始できたのは、土曜のお昼前。うまくいけば土曜日中にモービルでQRV出来るかもしれません。
まずは基盤の切り出しから。すでに切れ目が入っているのでカッターで両面の溝をなぞるようにカットすると切り出せました。
ピンヘッダーとコネクタを合わせてみます。ピッタリです。基盤のサイズも、まるであつらえたかのよう。
コントロールヘッダ用とTRX用と2枚切り出す。
では早速コントロールヘッドの側から作業します。
なんと、失敗してしまいました、ピンがずれている。 このままでも使用できそうですが、のちにトラブルが発生したとき不安が残るのは看過できません。
どうするか、しばらく考えた末、一旦取り外すことに決めました。 そしてピンヘッダーは新たに切り出すことにしました。
今度は、仮止めの半田付けをしてから、本半田を行うことにしました。慎重に進めた結果、どうやらうまくいったようです。コントロールヘッダにも取り付けて確認をします。
写真の右上の角が気になりますが、しかし、時間もない。これで良しとしました。TRX側も仮止めの半田をしてから、本半田を行い、本体に取り付け確認まで進めました。
だいたいOKです。本体側に固定用のねじ穴が見えますが、ケーブルを出す向きを考え、この向きで仕上げることにしました。
次は、ケーブルの加工に移ります。 6P6Cの線を一本ずつ取り付けていきます。
順番には十分気をつけたつもりでしたが──またしても、配線を間違えてしまいました。
ため息をひとつついて、作業をやり直します。
昔ながらの半田吸い取り機を左手に持ち「バシュッ、バシュッ」と、ひとつずつ基板の半田を吸い取っていきます。
静かな音が、作業机に響くたび、手元の基板が、少しずつきれいになっていきます。
何度も慎重に確認しながら、一本、また一本と、順番に半田付けを進めていきます。
どうやら今度はうまくいったようです。ただ、このままではケーブルに少し力がかかっただけでコネクターを破損しそうな不安が残ります。
そこで、ケーブルを基盤にタイラップで固定しました。これでコネクタからの剥離はある程度防げそうですが、コネクタそのものの強度が上がるわけではありません。
最近のモデルのようにRJ11などでしっかり補強されているわけではないので、取り扱いには注意が必要です。
純正のねじ穴を使いたいところでしたが、ここは養生テープで仮固定することにしました。少し心もとないところですが、今はこれで十分です。
純正よりもケーブルが太くなってしまい、ケーブル用の溝には収まりきりませんでした。TRX側も、同じように処理をします。
そして、いよいよ通電テスト。
──お。動きました。送受信テストもOK。 苦労が少し報われた気がしました。これで、ようやく車に取り付けが出来そうです。
早速、家族の送り迎えの合間を利用して取り付けと配線を行い、QRVしてみました。
ちょっと埃が気になりますが──そこはご愛敬。 コントロールヘッドはナビの下に両面テープで仮固定しています。 後日、配線等整理する際には、パネルにあるフィラーキャップを外して、隠ぺい配線を施す予定です。
意外と早く作業は進み、途中いくつかの失敗はあったものの、小一時間ほどで検査も動作確認も完了しました。
当初、こういった治具的要素を含んだ物を制作するのは困難なのでは?と考えていましたが、思ったよりもうまく出来ました。
昔、メーカーで電子装置の開発等にも携わっていたこともあり、半田付けやチップ部品、LSIの作業には、少し馴染みがありました。 その経験が、少し役に立ったようです。
これで、モービルでのQRVも、効率よく楽しめそうです。 もっとも、自作品は耐久性に課題がつきもの。 今回も、ケースなどで保護しているわけではありません。 いずれ、中古の純正ケーブルが見つかれば、 そちらに切り替えようと思っています
失敗もありましたが、これも自作の醍醐味。 これからも、ものづくりを楽しみながら、アマチュア無線を楽しんでいきたいですね。












