APPLE VINEGARについて
私設の新人賞『APLLE VINEGAR -Music Award-』のノミネート作品をアップしました。リンク先の10作品は独断で決定しました。
とはいえ、音楽好きの友人たちに「どう思う?」だとか、「他にこれは!?という作品あった?」とか、いろいろと相談もしました。この賞のことはかなり前から思いついていて、いろいろな現場で友人に助言を求めていたので、場当たり的なセレクトではないのですけれど。
「この人は新人じゃなくない?」という疑問は、何人かの友人からもぶつけられました。一般的な音楽業界やシーンの感覚からすると、確かに半分くらいは真っさらな新人ではないと思います。
そして、もう十分に音楽好きからの評価を得ている人を選ぶのはどうなのかとか、「新人賞」なのだからもっと無名のアーティストを発掘してはどうか、というような意見があるのも頷けます。
参考にしているのは芥川賞なんですよね。
芥川賞は何度もノミネートされる小説家がいたり、そこそこキャリアのある方の作品が候補作に入ることもあります。ノミネート作品には「人」を選ぶ視点があると感じますが、選考委員は作品を読んで受賞者を決めますので、評価されるのは「その作品」についての文学的な技量です。
音楽の場合は、どんな賞でも、どちらかといえば「人」にフォーカスされる印象があります。新人賞は特に、音楽家やパフォーマーたちのキャラクターや将来性を含めて、「人」に送られる賞なんだなと感じます。
そして、新人の定義もインディの1枚目なのかメジャーに行ってからなのか、なんとなく認知されてからなのか、結成からのキャリアなのか、よくわからないようにも思います。
俺は「作品」に送る賞を作りたいなと思いました。
いわゆる新人の「人」たちが、何らかの音楽的なブレイクスルーを起こすのが、世間の認知とは別のタイミングであることもあると思います。3枚目のアルバムかもしれない。認知のブレイクと音楽的な成功や達成は別なのではないかと。そういう瞬間を祝福する賞でもありたいです。
そして、俺たち音楽ギークスの村では「ご存知」という存在でも、世間という窓から覗けば「誰ですか?紅白出ましたか?」というド直球が投げつけられますし、ズレがあるように感じます。村の掟と街の無関心の間を考えるというか、そうした問いが常にあります。
賞にまつわる様々な問いは現在進行形です。「誰かに賞をあげる」みたいな不遜なことをしているので、それはもう死ぬほど悩んで当然なのですが、誰かの作品を選んで20万円を送るのにもストレスがあるとは知りませんでした。このストレスは俺の思い上がりに対する税金みたいなものですね。「何様やねん!代」というか。
というわけで、朝日新聞の連載よりも、このブログを書くのに時間がかかっているし、緊張もしています。
選んだ作品はどれも素晴らしいものです。
これまでの「新人」というイメージからはズレるかもしれないけれど、ノミネートされた作品の作家たちは「新進気鋭」という枠で捉えられるように感じます。すでに今後のチャンスを得ている人たちもいますけれど、作品について考えると、「だからと言ってリストから外せないな」と俺は思いました。
賞金が20万円にアップしたのは、坂本龍一さんが協力してくれたからです。10万円だとショボいなぁと悩んでいたら、すぐに連絡をくれました。心から感謝します。
20万円が多いか少ないかっていう議論があるかもですけれど、自分のスタジオをアップデートしている感覚からすると、20万円というラインは機材を買うのにある種のクオリティがついてくる金額なんですね。「いくらか足してアレ買おう」って思える額面というか。マイクやらコンプやら、あるいはプラグインとか。俺も20万円欲しい。
賞金を増やしたい(100万円くらいあったらいいなぁ)という思いはありますので、模索して行きますね。あとはエンジニア部門とか、将来的には様々な部門賞があってもいいよなぁなどと夢想しています。今年はDIYな賞なので、規模が小さくてすみません。
大賞選考は複数名の選考委員(ミュージシャン)にお願いすることにしました。選考会の模様は記事化して、読んでもらえるようにまとめますね。各作品の魅力などを語りながら、楽しく選べたらなと考えています。
ということで、引き続き、ヤイノヤイノ言ってもらえたら嬉しいです












