Polinski: "Labyrinths"(Monotreme Records)
※この記事はMonotreme Recordsから許可を取って掲載しております
ライター:Monotreme Records, Joe Shrewsbury 翻訳元:http://www.monotremerecords.com/archives/paul-wolinski-from-65daysofstatic-debuts-polinski-album-labyrinths 翻訳者:may6512
Polinski ーー65daysofstatic の Paul Wolinski による新しいプロジェクトーーのデビューアルバム発売を発表できる事が、どれだけ私達が幸せでそして興奮しているかを、どうしたら伝えることができるでしょう。
アルバム『Labyrinths』は、ヨーロッパでは2011年10月31日に、その他日本以外の地域では2011年11月7日に、 Monotreme Records から発売されます。(*1)
SF、シンセ、ロボット、ダンスミュージック、そして純粋に素晴らしい音楽のファンは楽しめる事でしょう!
言葉で説明するよりも、Paul が作ったアルバムのティーザーをチェックしてみてください。ビデオ版もあります。
下記の Soundcloud のリンクから、ダウンロードやシェアもできます。
素晴らしいアートワークは、才能溢れる Version Industries の Casper Newbolt 氏によって作製されました。Casper 氏は、 65daysofstatic の前作アルバム『We Were Exploding Anyway』のアートワークとライブアルバム『Escape From New York』に入っている DVD も手掛けています。
アルバムは CD とデジタルフォーマット、LP(白か黒の選択可能。CDとA3 ポスター付)で発売予定です。(*2)
そしてアルバムについての素晴らしい言葉をここに。ペンを取ったのは、 65daysofstatic の Joe Shrewsbury です。
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10年間に及ぶ 65daysofstatic としてのアルバム制作と道のりの後に、遂に Paul Wolinski はあの悪名高い偽装工作の団体から Polinski として一歩を踏み出した。ラップトップと幾つかのシンセ、そして計画と共に、極めて抽象的な言葉の感覚の中へ。
僕らの子供時代のベッドルームと頭の中では、可能性は何時だって無限だったし、世界の中に世界が、銀河の上に銀河が拡がっていた。例え現実での行動範囲が自転車で行ける限りだったとしても。あの頃、現実と非現実の狭間で、十二分に満足させられた宇宙旅行とSFの中で、ほんの少しの間だけだったとしても。だってもし自転車が離陸したとしたらどうする?
そしてそれは、 Polinski が帰ってきた場所だ。実現不可能な可能性、SF的思考なサウンドトラックの為に。
Wolinski は言う。「これは基本的に15歳の時の自分へ返事を書く事を想像したアルバムであり、ダンス的タフネスなビートにディストーション、ピアノに素晴らしいメロディーの MIDI プログラミングの組み方を学んだアルバムでもあるんだ。」
ヴァンとラップトップの元に戻ってきた時の純粋な喜び。空港のラウンジとタイムゾーンの頭の中。未来と未来の間の高速ドリフト。自分たちが住んでいると信じている脆い器の窓から垣間見えた未来。空の上で飲んだ後に泊まったホテルの部屋で夢に見た未来。ツアーの合間や最中に書き溜めてきた、これが才能溢れる心に追い付くソフトウェアの音だ。
お決まりの70・80年代の SF 映画と、限りない SF 黄金時代の中古本を一人で摂り続け、他の3人がいる部屋で視野の狭い、欠点のある曲を書く自由。リスナーを未来に戻すワープスピードを模索する中での、窮屈さの無いのびのびとした1.21ギガワットの音楽。
想像力を駆り立てる物を供給したいという衝動を試すことは危険なことなんだ。特に世に溢れているシニカルな物の後では。でも脈動を感じることは違う。もし SF が思春期の孤独なベッドルームの象徴でないのなら、音楽がそれに代わるだろう。「LABYRINTH」は感情がどう存在するか教えてくれないかもしれない。でもそれを聞かせることはできる。“言わぬが花”ってこともあるんだ。
もしこのサウンドがヘビーだったのならそうだろう、でもそれはここ最近のPolinskiの傾向を前面に出しただろう。僕らはブラックホールに向かっているのかもしれない、或いは星が爆発するように踊っているのかもしれない。
アルバムのトーンは、終始苦悩するメロディを組み立てる前に、感情を爆発させて凝ったシンセの燦然とした壁と歪んだスネアになるような John Carpenter 風の「1985-QUEST」にセットされる。
ロボットの声は「STITCHES」のパッド層の上へ逃れようとしているように聞こえる。しかし、脈動・鼓動・衝動、そして耳慣れたポップミュージックのアレンジへの配慮は忘れていない。
「TANGENTS」は、その1つずつのアイデアに連れて行ってくれ、そして無慈悲に打ち出されるビートによって幾千ものノイズカセドラルとして無数に砕かれる。さぁ「STILL LOOKING」に辿り着く頃だ。脈はまだ速い?これは4/4フロアーの足取りであり、全ての瞬間であり、打ち捨てられた夜で、そして週半ばの後悔だ。
でもこれは、僕らが深宇宙に辿り着くレコードのまだ半分なんだ。「LIKE FIREFLIES」?まるで宇宙が内側に向かって破裂している間に、失われたサイボーグの彼女を探す為に見知らぬ土地をロボットに案内されているみたいだ。音楽は音楽だから音楽、みたいに。
叙事詩「KRESSYDA」は、無情な意図や誰にでも触れられる直観性、そしてよくできたインベンションのようなビートを生み出す Polinski の才能を忠実に表す四角い波のリズムを押し通す、ガラスの様なピアノのモチーフにセットされる。
そして最後の「A WALTZ OF LIGHT」まとめの曲だ。僕らは少しの水を残し、僕らの前に何が来たのかじっと後方を見つめる。レコードの溝の中の針。内側から破裂するようなピアノのラインから遂にスピンアウトするような深みの中で、視点を修正した逆行する大胆な軌道。僕らが得たかすかな脈のかすかな光。死にゆく星。
厚みのあるアナログのバブルバスの中でさえ、デジタルのハートは鼓動している。
Joe Shrewsbury, 65
*1:日本盤は残響レコードから発売されています。http://zankyo.shop-pro.jp/?pid=37956141
*2:日本盤はCDのみ。LPが欲しい場合は Monotreme Records から注文可。
http://monotremerecords.limitedrun.com/products/13012-polinski-labyrinths-180-gm-vinyl-lp-album-cd-mp3s-poster
編集後記
65daysofstatic の Paul によるソロプロジェクト、 Polinski 。(名前が Paul Wolinski だから Polinski 。この名前を聞く度、秘かにあの三角のお菓子が脳裏に浮かぶ。) Casper 氏による「Stitches」の MV もあります。確か何かの賞にノミネートされてました。
http://www.youtube.com/watch?v=1-KG7bhqUrg (日本からは閲覧不可)
日本でも2回程公演してます。うち1回は東名阪ツアー。お世辞にも大成功!とは言えなかったけど、ライブは素晴らしかったです!体を上下に揺らしながら、よく一度にあれだけ沢山の機材を操れるなぁと思ったものです。
メンバー間でレビューを書くって面白いなと思ってこれを選んだんですが、さすが文学青年だけあって難しい難しい。どうか雰囲気でお読みください。日本の作家では村上春樹が好きなそうなので、脳内変換春樹風で。











