このバンドがすごい!A New Hope EP.3
colormal - DAY / NIGHT E.P.
https://anotraks.bandcamp.com/album/day-night-e-p
大げさに言えばニック・ロウからコステロに受け継がれたものかもしれないし、
もしかしたらポール・ウェラーからサム・プレストンに受け継がれたものかもしれない。
colormalことイエナガくんは、スネオヘアーから「日本の宅録らしさ」をひっそりと受け継いだ、10年代を生きる子供のひとりなのかもしれない。
大胆な仮説からスタートする久々の「このバン」です。 今回はPOLA山本より、colormalの「DAY / NIGHT E.P.」をフィーチャーします。
イエナガくんとは、2015年10月に開催したマクフライナイトで出会った。 マバセレコーズ主催であり、Kung-Fu Girlのメンバーである前田くんのプロジェクト「Who’s lollipop?」のサポートメンバーとして、下北沢ERAのステージに立ったのだった。 Who’s lollipop?でギターを弾く彼の姿といえば、 初々しさのあるステージだったけど、自分自身の哲学にきちんと裏打ちされたギターを弾く子だなあ、と思ったのを覚えています。
マバセのコンピはたしか、2015年8月?にナードマグネットが代々木でライブした時のTHISTIMEディストロで買ったんだと思う。 その (2015年大名盤の)マバセレコーズコンピに収録された「さまよう」を聞いてひっくり返った! スネオヘアーがハチクロ期(そんな期があるのだろうか笑)で表現していた世界観の延長線上で鳴らされるようなサウンドで、一気に好きになって。 そんなイエナガくんが、前田くんと一緒に来るのね!とワクワクしたのを覚えています。 以降、イエナガくんのSoundcloudを聞いたり、新曲が公開されるたびにくだ巻きおじさんと化して勝手にあーでもないこーでもない言いながら愛聴しているのだ。ごめんねめんどくさいおじさんで。
「無料配信をリリースの中心にして行きたいアーチスト / トラックメイカーを募集しています。特にJ-Popをベースとした音楽制作をしている方希望。」と掲げるAno(t)raks、よくぞイエナガくんをリリースしてくれた! シティポップじゃない、ギターロックじゃない。無理矢理な四つ打ちも必要ない。 イエナガくんの音楽はオルタナティブなJ-Popなのだ。 普遍性と毒が気持ち良い、全方位型のJ-Popでいいのだ。
* * * *
さて、DAY / NIGHT E.P.と名付けられた今回のE.P.はどうだろう。
全曲に(勝手な、誰も望んでいない)レビューを書くと長ったらしくなるので、 超!重要曲の「東京」についてだけ。
この1曲の中で「今」と「過去」と「未来」が、「桜が咲いたことに気づく僕」の視点から描かれている点に、みなさん気づいているだろうか。 「季節が贅沢に巡」って、「知らない場所へ足が急いでる」状態、 たぶん「何かあった後」、何度目かの春を迎えた僕の視点。 で、その視点はおそらく繰り返すむなしい春に想いを馳せている。 桜を「むなしいほど風になびく花だ」と感じる、平熱で、ちょっと斜に構えて東京の春を切り取る「僕」と、それでも桜という符号からなにかを感じてしまう青春っぽさ。 まだ酸っぱいみかんを食べたときみたいな感覚なんだと思います、僕は果物食べられませんが。
さて、DAY / NIGHT=昼夜の通り、日々は巡るのである。 この「東京」では、「使い切り」の世界を繰り返し巡っていく。 むなしい季節の中で、ただ過ぎていく春の中から、どこか寂しい/虚しい感情を切り取ったイエナガくんのセンチメンタルは、こう表現する。 引用して、colormal – DAY / NIGHT E.P.レビューを閉めさせていただきます。
「言葉なんて分からないな」って言う あなたのその横顔が綺麗って思うから、馬鹿だね。 本当なんて嘘みたいで信じられずにいたよ。 桜だ。
本当なんて嘘みたいで信じきれずにいたよ。 桜だ、あなただ。
このバンドがすごい!A New Hope
「まだ知られていない、けどカッコいいバンドを紹介しちゃおう」というコンセプトのもと、McFly Recordsメンバーが好きなバンドを勝手に紹介しちゃおう!というコーナーです。マクフライレコーズのメンバーが定期的に更新しています。
山本レノン
パワーポップ、オルタナティブ、ギターポップバンドPOLAにてギターボーカル、作詞作曲を務める。
McFly Recordsのレジャー担当で気のいい兄貴的存在。
自身のバンドSUPERNUMBERSでも活動している。
POLA:公式サイト 試聴
SUPERNUMBERS:公式サイト
Twitter:@yamamoto_lennon













