これはモンゴルですが、塀を立てるのは、ふつうなのですか?
Thought Process はい、写真のような場所で塀(フェンス)を立てるのは、モンゴルでは「ごく普通」のことです。
理由は主に以下の3点です。
都市部や集落の定住文化 この写真を見ると、舗装された道路、電柱、そして「駐車禁止」の標識があります。これはウランバートル市内や地方の県(アイマグ)の中心地など、定住化が進んだエリアであることがわかります。こうした場所では、土地の区画をはっきりさせるために塀を作るのが一般的です。
「ハシャー(Khashaa)」という区画概念 モンゴルの都市部や郊外では、一区画の土地(敷地)を「ハシャー」と呼びます。伝統的な移動生活(遊牧)を行っている場所では境界線が曖昧ですが、一箇所に定住して家(ゲルや建物)を建てる場合、このハシャーを木やレンガ、金属板などの塀で囲むのが基本的なルールや習慣になっています。
プライバシーと防護 写真の赤い塀は、道路からの砂ぼこりよけや、家の中のプライバシーを守るため、あるいは野良犬や他人が勝手に入ってこないのを防ぐための実用的な役割もあります。また、赤や青、緑などにペンキで塗られた木製のフェンスは、自分の家であることを誇示するような装飾的な意味合いも強くあります。
結論 広大な草原の真ん中には塀はありませんが、写真のように道路が整備され、家が建ち並ぶ場所では、敷地を囲む塀は「当たり前」の光景です。きれいに塗られた赤い塀は、そこに住む人々が生活を整えている証拠でもあります。
ゲルをつくって、定住するのですか?それなら、堅固な家を建てたほうがいいような気がしますが。
おっしゃる通りですね。私たち日本人の感覚からすると、「ずっとそこに住むなら、頑丈なコンクリートやレンガの家を建てたほうが便利で快適そう」に思えます。
しかし、モンゴルでは「定住しながらゲルに住む」というスタイルが、意外と一般的であり、理にかなっている部分もあります。なぜあえてゲルなのか、その理由は主に3つあります。
圧倒的な「コストパフォーマンス」 これが最大の理由です。 モンゴルの気候は冬が非常に厳しく(マイナス30〜40度になることもあります)、しっかりとした断熱のある寒さ対策の家を一から建てるには、莫大な費用がかかります。 一方で、ゲルは工場で生産されたパッケージを購入し、組み立てるだけですので、頑丈な家を建てるよりもずっと安く、短期間で住居を確保できます。土地を持っていても、すぐには大工仕事をして家を建てるお金がない、という人にとってゲルは現実的な選択肢です。
地震に強い モンゴルは地震多発国です。 木とフェルトでできたゲルは非常に軽く、柔軟性があるため、地震が来ても倒壊しにくく、怪我をしにくいという利点があります。レンガやコンクリートの家は地震の際に倒壊のリスクがありますが、ゲルは揺れに強いのです。
独特な「住み分け」文化(ゲル+家) 実は、多くのモンゴルの人々は「ゲルと堅固な家のどちらか」ではなく、「両方」持っていることが多いのです。 写真の敷地の中をよく見ると(奥など)、ゲルの横に小さな平屋やプレハブ風の建物が建っていることがよくあります。
夏や秋: 通気性が良いゲルで涼しく過ごす。 冬: 家のストーブで暖を取る。 キッチンやリビング: ゲルで生活し、家を倉庫や客間、冬の避難所として使う。 このように、敷地の中で季節や用途に合わせて使い分けているケースも多いのです。
結論 「ゲル=遊牧民」「家=定住者」という単純な図式ではなく、「敷地を持って定住しているが、主な住居としてコストの安いゲルを使っている」という層が非常に多いのが実情です。もちろん、経済的に余裕ができれば、敷地内に立派な2階建ての家を建てて、ゲルを解体したり倉庫にしたりする人も増えています。











