先月のツアーで山梨公演の終演後、あるお客さんから「山梨なのになぜ”ドレミ”を唄わなかったのですか!」と言われ、はっとした。
「ド・レ・ミ~♪」と唄うのに、音階がド・レ・ミになっていない、あの曲だ。
この曲は、山梨の山奥にあったとても素敵な滝のそばにあるカフェのテラスで突然思いついた曲だった。
山の中というか森の中というか、とにかく周りはほんとうにため息が出るくらい素敵な緑に囲まれた、とても静かなカフェのテラスだった。
そのカフェではBGMなどは流れていない。
聴こえてくるのは、木々の風にそよぐ音と小鳥のさえずり、滝がザ~っと落ちていく音くらい。
時々し~んとすることもある。
それが、もうここは天国なんじゃないかと思うほど心地よいものだった。
ああ、自分がいくら良い歌を作ろうったって、この自然の音たちには到底かなわないな。そう思った。
それくらい自由で、平等で、安らぎをもたらす音だった。
到底かなわないけれど、いつかこの音たちのような歌をつくりたい、そう思った。
そんなエピソードをどこかのライブのMCでしたのだろう。
それを覚えていてくれて、「 山梨なのになぜ 歌わないのですか?」と言ってくれたのだなぁ。
当の本人はすっかり山梨だったことを忘れ、まったくセットリストに入れていなかった。
自分が忘れてしまったことでも、誰かが覚えていてくれて、思い出させてくれて。
以前から俺は、”人間は孤独が前提の生き物だ”と言ってきたけれど、それは今でも変わらないのだけど、しかしながら、いろんなつながりがあって、今の自分をつくっていることに間違いはないのだ。
そう思うと、好き勝手に生きてきた自分が言うのもなんだけど、
そんなことを考えていると、この地球もべつに人間のためにここにあるわけではないのにな、と思う。
ドレミ 見れど BGM 去れど
喧騒にまぎれた 鼓動
君の 不安を 僕に あずけて
朝を待つだけの夜に Bye Bye
それはまるで あの空のよう 誰のモノでもなく
ひとりぼっちと ひとりぼっちを つなぐ手と手
こんにちは ありがとう さようなら ご挨拶
幻想に まみれた ことば
山の音 川の音 風の音 虫の声
聴こえる 聞える Ah
それはまるで あの空のよう 誰のモノでもなく
ひとりぼっちと ひとりぼっちを つなぐフレーズのような