FRENZ2024 二日目夜の部のOP映像を制作しました
demaescape出前です。タイトルの通りです。感無量です。
FRENZ 2024 - Friends(仲間達)とFrenzy(熱狂)する新作映像ライブイベント
映像作家が新作短編動画を持ち寄って新宿LOFT/PLUS ONEというトークライブハウスで上映会を行うイベントです。
2009年から開催されており、僕も2011年から毎回参加させてもらっています。
毎回そのイベントオープニングに動画が流れるのですが、そのイベントにゆかりのある映像作家が毎年担当しており、誰が担当するか流れるまで分からないのでこれを予測するのもまたイベントの楽しみの一つですね。
今回、そんなイベントのオープニングを担当させていただけたということで、自分の中で映像作家として一つ大きい実績解除になったなあと感じております。成仏できる理由が一つ生まれました。
OP映像を作ることになった時、多分自分のやりたい事と(おそらく)求められてることとして「女の子がバラバラになる」という方針はまず逃れられないし逃げてはいけないな~というとこから始まります。始点からなにか間違っている気はします。
また、去年のFRENZオープニング映像の傾向が出展者をそれぞれシンボリックに紹介しようという流れがあり、そこを汲んでいけばスムーズにこの方針と合致させることが出来る!ということでここまではほぼ確定となっていました。
その流れを大きく決定づけたとされるオープニング代表例。
この後にOPやる人は大変だな~ってヘラヘラしてたら僕が次の年に指名されることになりました。PLUS ULTRAすぎる
でも僕はこれされて嬉しかったのでやるしかなかったんですよね…嬉しいは連鎖させるべきなので…
で、僕は「女の子をバラバラにする作品は、バラバラにされるための理由を強弁でもいいから設定する」ことをするようにしてます。
作品強度が上がるし何より意味ある行為を設定することでモチベーションがしっかり上がるので。
今回は出展者を女の子にして砕くという方針までは確定していたので、それを納得させうるコンセプトが特に必要になります。
折角なので普段から自分が持つ創作賛歌も込めたいな~って思ったので、自分の創作の位置づけとしてある「一般ズレした価値観が肯定されうる拠り所」としての側面を据えました。
「狂っている」をあらわす言葉の一つとして、「頭のネジがゆるむ/外れる」という表現があり、これを文字通り反映させれば「ネジが外れる→分解」と因果関係上もきっちり合致するので、この方針で作品をまとめ上げることとなりました。
強弁も終わり、出展者全員バラすというコンセプトが確定しました。
しかし、アイコンのキャラクターそのものを分解するのは流石にリスペクトに欠けていると取られることもあったり、対象のキャラクターへの愛の形次第では解釈不一致の地雷を踏むことも十分考えられます。
なので、これを強行するために自分で各出展者を自分なりに新規にキャラデザを行い、そこからバラすことにしました。自分で生み出したデザインなので本人とはパラレルの存在です。(強弁)
(結果的に何人かほぼアイコンと同じデザインになった方がいたのですが、各人に受け入れられてもらえてて良かったです…皆さんの寛容さに支えられて創作活動が続けられております…)
しかし出展者が明確にわかるのは納期の約三週間前頃。
このイベント、一部につき20人近くの出展者が毎年いるので、出展者が発表されてからデザインに着手してるとどう考えても映像制作そのものへの時間が足りません。
そのため、まず少なくとも18人は大まかに先んじてキャラデザをすることが確定します。
(FRENZ2023は出展者がOP製作者含め19人いたので、それを参考に18人を目標値と設定しました)
衝撃のキャラデザ量に描いた落書き。こんなの書いてる場合じゃないだろ(人数カウントで自分を除外してなかったので19人になってる)
服装まで十人十色させようとすると大変なので、セーラー服で統一することにしました。FRENZ二日目夜の部の部は部活動の部みたいな感じで…
「頭のネジを全員に付与」「FRENZのFを象ったネクタイ」「スカートにVoltとBoltとのダブルミーニングで雷の柄をあしらう」を共通項として設定しました。
程よくコンセプトとクールなデザイン性を両立出来て気に入ってます。
先行して用意したキャラデザたち。これをもとにどのキャラデザがどの出展者に一番合致してそうかを考えながらあてはめていくことになりました。
結構原型が残っていたりするのが大半ですけど、中には没になった子もいますね。サイバー黄帽子って何。
そして、うすうす感じていた危機が出展者発表時に現実のものとなる───────
大盛況で本当に素晴らしいことです。衰えることない勢いがあることの証明ですからね。
それはそれとして先行キャラデザから追加で三人分キャラデザを新たにすることになったのですが、結構アイコンに寄っちゃった方も出てきちゃったのはちょっと申し訳なくもあります。
同じく今年のOP担当者のtigoさんは制作時になかなか本人に似ないことで苦しんでたのに僕は逆に似ることで苦しんでいました。業の深さを感じます!!!!!!!!!!!!!
tigoさん制作の2024昼の部OP。スタッフまでモデリングしてらっしゃたので完全に負けた気持ちになりながら見てました。
そんなわけで諸々を乗り越え、加筆修正を加えてキャラデザが完成しました。どれがどれになったのか、何が突然キャラデザとして生えてきたのかを比べてみると面白いかもしれません。
個人的にsogi-Tさんの斜め要素と覇王樹さんのサボテン要素を元デザインに組み込めたのかなりガッチリハマって気に入っています。
割と頑張ってキャラデザしたのでファンアートとか来るとうれしいです。(強欲な壺)
それぞれ可愛さの方向性を変えてキャラ立ちさせられたので意外と自分キャラデザ力そこそこあるかもしれんな…と自信にはなりました。
実はOP担当に指名される前までは普通にいつも通り出展しようと思っており、音楽担当もAoiさんに決まっていたので、そのまま新規にOP用に書き下ろしてもらうことで話が進みました。
オープニングということで、Aoiさんはアニメのオープニングライクなロックを書いてもらうということになりました。
無骨で粗削りでも人生を貫き通すみたいなコンセプトを表現するにあたっても相性が良く、自分自身全然映像をつけたことのないジャンルの楽曲ながらもなんとなくやれそうな気がしていました。何故なら自分自身アニメのオープニング映像で人生を狂わせ続けられたみたいな人間なので…(以下狂わされた作品群)
また、作詞もAoiさんにやってもらっているのですが、Aoiさん自身はFRENZに来たこともなかったので、FRENZというよりかは僕自身の思う創作賛歌みたいな感じの歌詞を書いてもらっています。
憧れに憑り付かれ、ひたすら創作を続ける狂気でしか輝けない、みたいな自虐的ながらも前を向いている非常にトリッキーで熱い歌詞となっております。YouTubeコメント欄に固定してあるので是非読みこんでみてね。
サビ部分の歌詞にある「零」が「レイ→ray→光→flash」の暗示となってるの、個人的超お気に入りポイントです。
また、これを重厚にかっこよく歌い上げてくれた咒井イヒさんが本当にすごかったです。ボーカル入ってから明らかに曲から見える景色が変わりましたからね。
かなりタイトなスケジュールな中でしたが、お二人の力強い表現力あって成立した最高の創作賛歌だと思います。本当にありがとうございました。
イントロ→Aメロ→Bメロ→サビ→アウトロで左右対称にシーンが構成されるようになると綺麗だよな~って思ったので、
最初のまったりしたところから確変に行く地帯。バチバチし始めるところで背景模様が雷模様になってるのお気に入りポイント。
この辺は「お、誰が作ってるんやろな~」みたいな誰でも作ってそうなタイポグラフィー地帯にした予定だったんですが、反応聞いてみたらもう色使いでバレてたみたいです。そんなことあるんだ。
出展者紹介時に50音順で紹介することになるので、キャラクターの配置がどうしても機械的にならざるを得なく、こうなるとキャラの性格を端的に滲み出させることが十全にできないと思ったので、スタッフ紹介の時にはまた別の組み合わせでキャラクターを配置してます。
キャラデザから「この三人組で下校してほしい」「この二人組で仕事してそう」「こういうやり取りやってるんやろなあ~~」みたいな独断と偏見による妄想からそれぞれシーンを組みたてました。架空の作品の二次創作やってる気分でした。
キャラごとに最適なバラバラを考えるの楽しかったです。
頭のネジが外れて(ゆるんで)ネジ周りの部位が飛んでいくって演出なので、頭部周辺以外の部位を崩さないようにしています。頭部と一緒にほかの部分が崩れるのは…アリということで…
あとバラバラにされることによる悲壮感を極力ゼロにしたかったので、バラバラシーンの時はみんな笑顔になるように表情差分を作ってます。
みんな喜んでこの狂気に身を捧げてるんだみたいな思想が入ってきてそうな気もしています。流石に酷い決め打ちすぎる。
バラバラになるシーンは実は新規に絵をもう一枚ずつ描きおろしてバラそうとしてたんですが、それができるほど時間も多くなかったので流石に没にせざるを得なかったラフ。また何かの折にそれぞれの新規イラスト描きたいですね。
オープニング、作ったんだなあってなりました(感無量)
かなり褒められてうれしかった最後のモーショングラフィックス地帯。
プラスネジマイナスネジがバチバチになって開幕になるイメージだけはできてたので、ここキメないとイベントマジで始まってくれないという圧倒的プレッシャーで何度も調整しながら組みました。
正直一日目のオープニング二作の盛り上がりを見たときに「本当に自分のOPで同様の盛り上がりしてくれるんだろうか」と頭の中で渦巻きまくってかなり泣きそうでした。今までで一番死にそうだったかもしれない。
オープニングは上映される順番を問われないから気が楽ンゴねえ!!って思ってたんですが、「役割」が生えてきている分、それが果たせなかった場合の重大性がダンチで、気が楽どころか絶望的な重圧に苛まれることになっちゃった…。
結局FRENZで上映してもらう限りは絶対に何かしらの重圧があり、重圧を楽しむイベントなんだにゃあ…
実際に上映することになった折に、手拍子と上映中の歓声も確認できたので自分なりに役割を果たせたと思いました。温かく迎えていただき本当にありがとうございました。みなさんのリアクションで本作は完成しました。
長らくFRENZに参加してきて、自分の周りの人が次々OP担当していくのを見て自分の実力不足と向き合ってうっすら落ち込むこと、結構な回数あったので、今回FRENZのオープニングを任せていただけたの本当に嬉しかったんですよね…
ある意味人生の目標が一個達成できたようなもので、今自分のやれることを全部込められた一作だと思っております。
打ち上げで次はトリ目指して頑張ってね!って主催に言われました。死ねない理由もしっかり増えちゃった…
改めて、FRENZ主催の前田地生さん・黒井心さん及びそのスタッフさん、こちらの意図をきっちり汲んで音楽制作をしていただいたAoiさん・咒井イヒさん、勝手にいろいろやったのに温かく受け入れていただいた出展者の皆さん、本当にありがとうございました。