僕の場合は、とにかくラストの前に大きな困難を用意します。ただ、それをどうやって切り抜けるかは、描いている最中、僕自身にもわかりません。「自分が主人公ならどうするか?」と考えながら一緒に戦うのです。そうやってキャラクターを動かしていくうちに、アイディアがだんだん見えてくるのです。 たとえば、『ジョジョ』第四部、ラスト前の仗助と吉良吉影の戦いは、描いている僕自身ですら「しまった……、これは、仗助勝てないかも……」と思うぐらいの状況に陥ってしまいました。自分も仗助と同様、どうしたらよいかわからなくなってしまい、描きながら、「あれ、これヤバいところに入っちゃったかな」と焦りましたが、それぐらいやらないとダメだというのはわかっていました。
荒木飛呂彦(2015)『荒木飛呂彦の漫画術』集英社 pp.137-138














