窓ごし天体観測
先月、急に思いたって小学生用の安価な天体望遠鏡を買った。私の部屋は狭いベランダ付きの窓が南東に面しているが、前後左右に民家が立ち並び電線が見える所、数多渡っている。ベランダに望遠鏡を出して見ることは、覗きと思われるから絶対してはいけない。部屋の中から見るしかない。このように天体観測には全く適しない場所で、極々僅かの範囲を星が通過する時だけ見るという事になる。部屋の電気を消して窓のカーテンの間に望遠鏡を入れてコソコソ観測するのである。
望遠鏡が届いた夜は幸い晴れて木星とその衛星4個、半月を1日すぎた下弦の月を見た。倍率は117倍だそうだが、望遠鏡にしがみ付いていたせいで手振れがあり説明書では2本見えるという木星の縞は分からなかった。電線が沢山あるので縞は無理かとも思った。次の日からは曇天、雨天が続き見れなかったけれども一昨日、窓ごしに観測するにはギリギリの木星が見えた。望遠鏡にも慣れたので、薄い縞が確かにあるのがわかった。土星がそろそろ見えてもいい頃だと思ったので昔買った玩具のオペラグラスで探していたら、それらしい星があった。望遠鏡の位置を定めるのに手間取ったがどうにか見ることができた!土星は思っていたよりずっと素晴らしかった。木星は堂々としていて子分を従えている。土星は優雅で「いにしへのあはれ」を体現しているようだ。土星の輪は天人の羽衣のようだ。
ふよふよと 優雅に泳ぐ くらげかな 意外と剽軽 羽衣土星
羽衣の 星屑散らし 宝船 空漕ぎわけて 天人のゆく












