丸山氏: 本当にムチャクチャだよ、久夛良木は。取締役会で、いきなり百何十億円の契約書にサインしろと言われて、俺はビックリしちゃったよ。あんな大した大きさじゃないチップが大量に入ってる製品が100万台あって、売れなければパー。恐ろしかったよね。 しかも当時、任天堂の山内社長は「あんなもんが50万台以上売れたら。俺が逆立ちして歩いてやる」くらいのことを言ってたし、業界の内外もこんなものが売れるのかと注視しているわけ。だから、最初の広告では、もうストレートに包み隠さず「目指せ100万台」と言ったの。だって、これが売れなかったら、本当におしまいだから。川上氏: 100万台発注しちゃったから、「目指せ100万台」だった(笑)。――つまり、威勢のいい言葉ではなくて、あれは凄い切実な……。丸山氏: 切実なんてもんじゃない! 現場の悲鳴だよ(笑)。なにせ、すでに発注しちゃってるからね。倉庫に積まれちゃうわけで、100万台売らないことには、俺たちはその先に一歩も進めなかったのよ。
「久夛良木が面白かったからやってただけ」 プレイステーションの立役者に訊くその誕生秘話【丸山茂雄×川上量生】














