中村植松さんから、「フィールドからバトルに入って、フィールド曲が途切れても、バトル後に途切れたところから聞けるようにしてほしい」とか、「曲にビブラートを掛けたい」とか、そういう要望が上がってくるわけです。それを赤尾さんが、全部やっていて。
赤尾植松さんの願いを、どうしたら実現できるのかなと実験しながらやりつつ、かつサウンドにそこまでリソースを割けないので、極力削ぎ落としていくのはたいへんでしたね。
――サウンドプログラマーならではのお仕事ですね。
赤尾サウンドプログラマーって、“音楽に強い”というイメージがあると思うのですが、実際には単なるプログラマーなんです。サウンドの部分を担当しているというだけで、作曲家みたいな立ち回りではないんですよね。『FFVI』はスーパーファミコンでリリースされましたが、スーパーファミコンはCPUがふたつあることが特徴でした。そのCPUをいかに、サウンドとゲーム部分に使い分けるか、というところに注力していましたね。
坂口ふと思ったんだけど、それまでの『FF』って効果音担当がいなかったんだっけ?
赤尾いませんよ。開発初期は僕がまとめていて、グラフィッカーがひと通り仕事終わったら、「じゃあ、効果音作ってね」って。
坂口あぁ~そうだった! 手の空いたスタッフにツールを渡して説明して、みんな勝手がわからないなか“ピー”とか“ギャー”とか鳴らしてたね。
――えっ! ということは、『FFV』まではグラフィックスタッフも効果音を担当したと?
渋谷私はやりませんでしたが、何人かのグラフィックスタッフはやっていたと思います。
赤尾たとえば飛竜の声とかを作らせましたね。『FFVI』で、初めて専属の効果音スタッフが付きました。