余命宣告された車
現在乗っている軽のワンボックス車は、かつて脱サラして個人事業をしている時に利便性や経済性を重視し新車で購入したものだ。ちょうど西暦2000年のミレニアムでいいタイミングだと思ったのかもしれない(忘)。
購入後しばらくは仕事や遊びでチョコチョコと乗っていたけど、廃業してまたサラリーマンに戻ると長期出張ばかりとなり、借りていたアパートの駐車場に何ヶ月も全く動かさずに置かれる不経済な状態に。しかしその会社を辞めてからは、各地に自主研修に赴いたり、現居への引越荷物搬送などで大いに活躍してくれた。
現在の山奥での引き籠もり暮らしでは、2~3週間毎の買い出しに下田の市街地まで往復するだけの利用だが、大きな荷室部分に食材や資財を一度に多く積んで来れるからとても合理的だ。
ただ2年毎にやってくる車検整備は毎度頭の痛いところだ。軽自動車は普通車に比して費用が少ないとは言っても、無収入の私にとってその支出はまさに身を削がれる思いである。25年経過したとは言え、走行距離は60000kmに満たず、外観も内部も著しい劣化は見受けられないが、駆動系の経年劣化は避けられず、車検整備のたびに部品の修理交換費用が上がっていく。
それでも買い替える費用を考えれば、直しながら乗っていかざるを得ないだろうと腹を決めていたのだけれども、今年の整備でとうとう「次回の車検を通すのは難しい」と実質的な余命宣告を受けてしまった。最近検査が厳格になり、それを通す為に整備しようとしても古い型式のものは交換部品が容易には手に入らないとのことだ(不可能ではないが奪い合いで非常に高いものになってしまうらしい)。いやあ、あと10年ぐらいは乗ろうと思っていたのに、ショックで頭を抱えてしまう(嘆)。整備依頼している会社は新車の販売代理店もやっているので商売的に買い換えを勧めたい意図も少なかれあるとは思うが、無理矢理にでも現車に乗り続けようとするならこれまでにも増して多大な費用が必要になってくるだろう。精神的負担も甚大だ。
都市部ならともかく、田舎暮らしでは現状車は生活に欠かせない必須アイテムである。しかしこれを契機に考えてみれば、そもそもこの車両は過去に取得した流れで維持してきたのあって、現在の私の利用頻度や経済状況においてはコスパ的に適切ではないのだ(もちろん先に書いたようにとても便利なのだけどね)。なので今後新たな車両を導入する際には、主たる目的を達成するための必要な機能に限定することで取得価格や維持費の低減を図る必要がある。
私が車両を利用する主たる目的は「買い出し」であり、必要な機能は「食材や資材の運搬」である。低コストという点で言えば自転車や原付が直ぐに脳裏に浮かぶが、それらの利用では積載能力が著しく低いため買い出し頻度が増えて時間的ロスが大きくなってしまうだろう。これはちょっと受け容れ難いリスクだ。最近は4輪の「ミニカー」というものもあるけど、やはり荷物運搬と言う観点では不十分だ。いっそのこと「軽トラ」にすれば充分な積載量でいろいろな物資が一気に運べるが、価格が安くないし、維持コストも現車同等に掛かってくる。
そんな中、インターネットで目に留まったのは「トライク」と言う乗り物。見た目は三輪バイクだけど、車両区分としては別物だ(後述)。最近では東南アジアの「トゥクトゥク」や南アジアの「オートリキシャ」のような屋根付きのトライクが日本国内でも普及し始めて、ガソリン車/EV車いずれのタイプも販売されている。
株式会社カーターが販売元である「APtrikes」はガソリンエンジン駆動のトライクで、AT自動車免許でも乗れる125ccタイプとMT自動車免許なら乗れる250ccタイプがある(バイク免許ではどちらも乗れない)。いずれも法的な車両区分は「側車付軽二輪」で、ヘルメット義務無し、シートベルト義務無し、最大3人まで乗れて車検不要だ。燃費は郊外実測で25km/L程度、自動車税も安く、四輪の軽自動車と比べて維持コストを大幅に低減できる。
上の写真にあげた「APtrikes250」は高速道路を80km/hで走る程の能力を持っているので、定期的な買い出しで使う道路は勿論、天城のつづら折りや伊豆縦貫自動車道の走行にも充分対応出来るだろう。また後部座席やその足場を使えば相当量の荷物が積めるし、リアキャリアやルーフキャリアを付ければさらにその容量を増やすことも出来る。もちろんデメリットも諸々あるが、これは私の現在の生活で無駄なコストを抑え必要最低限を満たす車両の最適解なのではないか?
さらに言えば、APtrikesは全国に100社以上の代理店があるし、ユーザーが動画サイトやブログに投稿した情報が沢山あってそれらを参考に出来るのも利点だ。ちなみについ最近、いつもの買い出しに行ったスーパーの駐車場でAPtrikesを見つけ、唐突にオーナーさんにいろいろと質問させて貰ったが、「もろもろ不具合も出たけど、それでもこの車が可愛くて可愛くて仕様がない」と語ってたね。伊豆半島でも徐々に普及して来ていることは知っていたけど、自分が住む辺境下田にも既に長く乗られている方がいるというのは安心感がある。ただAPtrikesに乗ったら興味を持った人が声をかけてくるのは覚悟しなくちゃいけないようだ。実際私以外にも別のおばちゃんが来て質問してたしね(笑)。
まあそんなわけで、一度は頭を抱えたけれど、代替案が見つかったことで進む方向が見えてきた。今はむしろワクワクしてるぐらいだ。現車の車検切れまではまだ20ヶ月ぐらい猶予があるけれど、それまでに準備しなければならないことは沢山ある。自給農生活はなんやかんやで忙しいので、事前にしっかり計画を立てスムーズな乗換を図っていきたい。そしてその経過はこのブログで適宜報告していこうと思っている。
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