クロモジ
黒文字(くろもじ)は、クスノキ科クロモジ属の落葉低木または小高木です。日本原産の植物で、主に本州、四国、九州などの山地に自生しています。高さ3~5メートルほどに成長する樹木で、幹は黒褐色で、若い枝は赤紫色をしています。葉は互生し、卵形または楕円形で、縁には細かい鋸歯があります。春には、枝先に小さな黄緑色の花を咲かせ、秋には赤い果実をつけます。 黒文字は、その香り高い特徴からも知られています。枝や葉、樹皮には強い芳香があり、香木として利用されます。黒文字の香りは、落ち着きや安らぎをもたらすとされ、お香やポプリ、入浴剤などの原料としても使われます。また、黒文字は薬用植物としても利用されます。樹皮や枝には抗菌作用や抗炎症作用があるとされ、漢方薬の原料や民間薬として用いられてきました。 黒文字という名前は、その幹の色が黒っぽいことに由来します。幹は硬く、木目が美しく、耐久性に優れているため、伝統工芸品や家具、楽器などの材料として重宝されてきました。特に、黒文字の枝を薄く削いだ木地(きじ)は「黒檀(こくたん)」と呼ばれ、高級な漆器や細工物などに使われてきました。
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