東京モーターショーでついに、マツダが開発中の初量産EV「MX-30」が発表されました。基本的には小型SUVの「CX-30」をベースにしつつ、フロントグリル周りをすっきりさせてきたのが特徴です。
発表されたスペックは欧州仕様の暫定で
全長4395mm × 全幅1795mm × 全高1570mm
ホイールベース:2655mm
パワートレイン:e-SKYACTIV
タイヤ:215/55R18
駆動用バッテリー:リチウムイオン
電池
セル:角型(prismatic)
総電圧:355V
総電力量(バッテリー容量):35.5kWh
DC充電:COMBO規格(CHAdeMOも対応)
AC充電:最大入力6.6kW
となっています。航続距離はおよそ200km。実は、最も重要な車体の重量が出てきません。ここがスペックのキモなので、要注目です。なおRX-8以来の観音開きドアは、EVではBMWのi3が採用済みです。
巷の反応を見てると「1回の充電で200キロかー。まだまだだね」との声が。でもリチウム電池を35.5kWhしか積まない英断は、価格と車重に反映されます。EVの場合「軽い」が大きなスペックになりますから、実際には使い勝手のいいEVになりそうな予感です。でも実際は、同じ35.5kWhのリチウム電池を搭載し、車格も適正な「Honda e」の方が売れそうな気がします。
私の印象としてはSUVだけに、このスペックに不満を持つ人が多いはず。ええ、それも全て計算のうちです。次に控えている、発電用ロータリーエンジンを積み込んだレンジエクステンダー版が出て初めて、納得する航続距離が完成するという段取りではないでしょうか(プロトタイプにもありましたね)。EVで200キロ、ロータリー発電でプラス200キロ。計400キロなら十分、選択肢に入る人も多いかと思います。
ちなみに世界に目を向けると…。最近、BMW のi3に乗ってる知人が、電池搭載33kWhのピュアEVから、42.2kWh +発電用の0.6Lエンジン付きの新型i3に乗り換えました。その表示がこちら。バッテリーで404キロ、ガソリン使用(エンジンで発電した電気で走る)で190キロ。合計で594キロと出ています。これが世界のレンジエクステンダーEVのスペックです、はい。
でも充電できるクルマに乗り始めたら、どんどんガソリンを使わない乗り方になっていきますよ。ほぼ200キロで困らないし、第一、走行にかかるコストが驚くほど違うからです。先月、神戸アタックの帰りに福山の無料充電ポイントで、トヨタのプリウスPHVに乗ってる同じ人と2回もバッティングしました。ガソリン使えば走れるのに、あえて30分かけてこまめに充電するのは、走行コストが安いからでしょう。
また、レクサスのPHVに乗ってる知人は「電気がなくなると急に走りが緩慢になるから、ガソリンがあっても充電してしまう」と話していました。こういう人はもうEVに乗るべきです。そんなアンバランスを経て、次第にEVへとシフトしていくのでしょうか。
16kWhのリチウム電池を搭載し、1回の充電で100キロ走るEVデロリアンに乗る身としては、EVは車重が軽いほど軽快な走りが楽しめ、魅力も際立ちます(EVデロリアンは1250キロ)。なのでマツダがリチウム搭載量を35.5kWhにしたというのは、とても納得できる判断です。出先の充電インフラも、ほぼ整ってきました。ただ今後は、EVの台数が増えるとともに充電ポイントに複数台設置が必要となってきますので、その辺りの整備と、再生可能エネルギーとの組み合わせに力を注いでいってくれたら、と願っています。