2年前?恐ろしい!ぽけぎじっこ達で超ふざけたギャグです( ˘ω˘)
物が乱雑に置かれた中、部屋の中央に鎮座しているものがある。そう、KOTATSU…もといこたつだ。秋というにはすっかり冷え込み、一部の地域では雪が降り始める季節にそれはやってくる。ある人を寒さから救い、またある人を怠惰な生活へ陥れるなど彼らの功績は計り知れない。
と独り言を言いながら帰ってきた少年がごそごそとこたつへ潜っていく。うっとりとした表情を浮かべながら首まで入るその姿はさながら湯船に浸かっているかのようだ。
そんな幸せな時間も、柔らかい何かに足が当たる感触ですっかりさめてしまう。生暖かいというよりは熱く、しかも湿っている気がする。なんだこれは。疑問に思った少年がこたつの中を見ると、全身汗だくでのぼせた一人の少女が丸まっていたのだった。このままではいずれ病院送りになってしまうと思った少年は慌てて少女を引きずり出す。
5分程経ち寒くなったのか少女は「寒い…」と言いながら目を覚ました。彼女が自身の服が汗でびしょぬれになっているのに気付くまでそう時間はかからなかったが、それがこたつのせいだとは気付いていないらしい。着替えた後にまたごそごそと潜り始めたのだった。当然ながら呆れた少年は溜め息をつくわけだが、のぼせてもまた入りたくなる気持ちもわからないでもない。寒がりのせいかむしろこたつを背負って生活したいとすら思っていたのだった。――
「…このようにこたつの威力と気持ちよさは計り知れなく、わたくしことレムスはこたつを出すことを要求します!さあ今すぐに!隠し場所を教えるんだ!」
ばんっ!と激しい音をたてて力説するこたつむり予備軍が一人。
「せんせーい。文中でこたつの危うさがところどころ見え隠れしてまーす」
「それにこれ去年のお前とセツリのことだろ。あれはかなり大変だったな…」
リクとルツが応える。去年のこと、というのも、2人だけで占領したあげく結局その日の夜をこたつの中で明かし、こたつむりと化したこの二人を引きずり出すために親戚達が苦労していたのである。それで初詣に行きそびれてしまったため今年の正月はこたつ禁止令がしかれたそうだ。
しばらく論争は続いたがお互い一歩も譲ることはなく、ついには除夜の鐘が鳴り始めた。折角だから初詣ついでに新年を神社で迎えようという話になり、ごそごそと準備を始める一行。不服そうな顔を浮かべながら上着を羽織っているレムスの後ろから、とたとたという足音と共にセツリが近付いてきた。
彼女が戦利品を自慢げに見せると歓喜の声とブーイングが一斉にあがる。そしてレムスがセツリを受け止めようと手を伸ばした瞬間、段差に足を取られたセツリがブチッという凄まじい音とともにレムスを突き飛ばし、二人して玄関に転げ落ちたのだった。
「…ねえ、今ブチッていったけどあたし達帰ってきたらこたつ入れるんだよね?」
転げ落ちたこたつむり予備軍達を一応心配しつつダビデとミカルがルツに問いかけたが、彼の返答は首を横にふるばかりだった。
その後無事神社で新年を迎えた一行であったが、こたつに入ることが出来たのは3日後だったそうな。