「あそこ行ったときに、空に何かがぼんやり写ってて、お母さんがUFOだって言ってたんですよ。あれ、昼月ですよね?」 「わからないな、それは」 彼の返事にダヨンはちょっと驚いたようだった。 「とにかく、UFOではないでしょう?」 「とは限らないよ。それは我々のあずかり知らない領域だ」 ダヨンはああー、とため息をついた。 「こういうときはお母さんの気持ちがわかるなあ」 「何のことだい?」 「ただ、理解できるってこと。何でお父さんみたいな人と出会ったんだろうね」 「出会うべきじゃなかったってことかい?」 彼がおどおどして尋ねた。 「わかりませんよそんなの。私たちのあずかり知らない領域でしょ、それは。UFOよりもっとね」
クォン・ソヨン『まだまだという言葉』












