日常のあらまし、短歌的な散文
はてなブログをはじめました。Tumblrから徐々に引っ越します。投稿のお知らせはTwitterとInstagramでしていく予定です。
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日常のあらまし、短歌的な散文
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通販ページを更新しました🛒
文学フリマで初売りした新刊を追加しました。作品紹介も加筆しています。気になっていた方もそうでない方も、ぜひご覧ください🕊
それからはここから https://aramashi412.booth.pm/items/5255957
ホールケーキを切り分けて https://aramashi412.booth.pm/items/3516077
【文学フリマ東京37 出店】 📍ブース:Q-22 🕙11/11(土) 12:00〜17:00 ✅入場無料 🏢東京流通センター 第一展示場・第二展示場 📕作品の詳細 https://c.bunfree.net/c/tokyo37/h1/Q/22
ご無沙汰しています。来週土曜の文学フリマに出店します。Tumblrやはてなブログに書いた、これまでの日記をまとめた本を持っていきます。新刊もあるので、ご都合あう方はぜひ遊びに来てください。
【本を出しました】
大学3年の冬から社会人6年目の秋までに書いた日記・エッセイをまとめました。自分のために生きることが苦手だった人間が少しずつ前を向けるようになっていく過程を追うことができます。就活、仕事、創作、人間関係のいずれかに悩んだことがある人の日々に、寄り添う1冊となればうれしいです。
「ホールケーキを切り分けて」 価格: 1,100円 ページ数: 216ページ サイズ: 文庫
https://aramashi412.booth.pm/items/3516077
お待たせしました!再販の準備が整いました。お求めの方はboothからご注文ください。ちなみに2023/11/11(土)の文学フリマ東京37にも出店予定です。
7月27日。仙台にて
通り雨で車両の窓が斜めに濡れた。バタバタとガラスが叩かれる音でうたた寝から目覚める。すんと湿ったにおいが鼻をかすめて、少し身震いをする。
冷房が効いていて肌寒い。乗り込む直前まではびたびただった汗もすっかり乾いた。ちょっぴり残っていたMATCHを飲み干して新幹線の外に目をやる。
相席のお客さんが郡山か福島かで降りていったから窓の向こうがよく見えた。陽炎みたく淡く浮かぶ山の縁を覆うように、雲がたなびいている。ぽとぽとと灯りを点し始めた町は、雲間からあふれた夕日によってその潤いを増している。
腰を据えるなら空が広い場所がいい。地元に帰っているときもよく思うことだ。上を向いているときにはネガティブな気持ちが減るって言うし。遠く高く変わっていく視界を前にしていたら、なんかどうでもいいなってちゃんと思えるから。
*
チェックインを済ませてひと休みをしたあとは、先んじて送っていた荷物を受け取りに友人Yの居候先まで向かった。青葉通りを突っ切って、真っ黒な広瀬川を足元に眺めながら大橋を渡る。
渡りながら、1年も2年も昔の自分って他人じゃん、と口を開く。うん?と咀嚼の必要を含んだ反応を返す同居人の横顔を特別確認することもなく、だからさ、と話を続ける。
今じゃ考えられないようなことを考えて、今じゃやらないようなことをやってるんだよね。馬鹿じゃないのとか、もっとうまいことやれるでしょって今なら思うようなことも、平気で。
そうだね、と相槌が打たれる。追いついた表情をしていることが声色からわかる。
でもさ、記憶は残っているから。他人でも、自分だから。それで、そんな思い出が、ここにはたくさんあり過ぎる。
平たいLEDの信号機が十字路を赤に染めている。目の前の坂をぐっとのぼればかつて通った大学の部室棟だ。このまま見つめ続けていたら胃の内側に薄い膜が張られていくような気がして、ぷいと視線を逸して右手に曲がる。
そんなことばかりだよ。彼がつぶやく。木だか虫だか葉だかわからないものをシャクシャクと蹴って美術館の手前で折れる。セブンイレブンが通りの向こうで煌々と照っている。油絵の具のにおいをまとわせて、いい子はもう寝ている時間に飲み物を買いに歩いた道。
そんなことばかりだよね。私もつぶやく。そんなことばかりだ。悔しくて、恥ずかしくて、見たくもないのに、愛おしい。
*
自作のTシャツに黒のハーフパンツというリラックスした装いで出迎えてくれたYは、林のように本棚があちこちそびえ立つ一軒家にすっかり馴染んで見えた。
せっかくだから、と招き入れてくれたダイニングの真ん中で、こっくりとした色味の木のテーブルに肘をつき、麦茶を片手に軽く話をする。
フリーになってさ、まあぼちぼちよ。ありがたいことに仕事を回してくれる人がいて。ムラはすごいけどお金は最悪、なんとかなるし。ただでもさ、絶望だよね。
不意に強い単語が吐かれたから聞き間違いかと疑った。何が?と問うと、なんていうか、社会?と手をこまねく所作をする。
たとえば『怪物』をさ、ああまだ観てないのか。もし観るなら予告も何も調べないのがいいよ。前情報なく、いきなり観てよ。
それ前にも友だちに言われたわ、と笑って伝えて、次の週末には観に行くと心の中で決めた。
東京のおすすめの喫茶店や本屋をいくつか教え、盆栽に水をどうやるかを見せてもらって玄関に降りた。じゃあね、と家をあとに車道を渡って振り返ると、Yは橙の明かりを背負ったまま、まだ私たちを見送ってくれていた。
どうせ死ぬのにどうして働くのかわからないです。震えた声がイヤホンを伝って耳に届く。話しにくかったらカメラ切ってもいいよ。そう言うと、目を潤ませた彼女はこくんと頭を下げ、暗転した画面にはアイコンだけがぼうと浮かんだ。ぽつぽつとこぼされる告白めいた言葉を受け取りながら、見えない姿にか
noteを書きました。暗いけど明るいです。
ある程度まとまった文章はnoteに、日々の日記ははてなブログに、書いてます。Tumblrは、たまに見てます。
mitsume
20230706
2023/4/19
ぺたぺたとアルコールと油のにおいが染み付いて、体を洗ったあとまでなんだか落ち着かなかった。会社の人たちと大勢で押し寄せるような居酒屋の料理に味を求めるのも酷かもしれないが、人生に残されたあと何万回の食事のうちの一回があれに消費されたのかと考えると、すっと真顔になる。窓を細く開けて線香を焚く。
2023/4/18
考えが向かう先や深さがあまりに異なる人と話すとつかれる。という感覚だけは共有できていそうなのがまた。誰とでもなかよくするのは難しいから適切に放置しあえればよさそうだ。みんな違ってみんなどうでもいい、って。
早く起きないといけないから早く寝ないといけないのに23時まで作業を続ける。風呂場でも布団の中でも頭がカリカリ動いたままで、なかなか眠りにつけなかった。
2023/4/16
さっきまであんなに晴れていたのにまさか雹が降るとは。冷えた体を揚げ海老が乗った中華麺で温める。日曜だけど食事以外の時間は仕事に充てた。半分は趣味のようなものだからよしとする。
新卒向けに文章力の講義をする。その資料の準備をしている。◯◯さんは日本語がとても上手だから。そう依頼されてうれしかった。下手なものを見せたくない。だから本気で仕込んでいる。これが終わるまでは息がつけないけど、終わったらすぐ連休だから、そこまでは走る。
2023/4/15
どっぷりと昼まで寝る。雨とコーヒーの香りを感じながら日記を打ち込む。溜め込んでいた分をようやっと仕上げた。Hovvdyは書き作業に向いている。
演説前の岸田首相に爆発物が投げられたとのネットニュースを目にする。ここは本当に令和の日本だろうか。いやむしろ、令和の日本だからこんなことが起きているんだろうか。5年後とか10年後とかの将来に、あのときから予兆はあった、なんて言われたくないのだけれど。
大原扁理『フツーに方丈記』を読み、今の会社で働いていると覚える違和感について考えを巡らせる。この感覚の正体は端的に言えば引け目だ。自分の中の本心と会社が求める姿勢とにズレがある。どちらか、あるいはどちらもを、ちょっとずつ見ないふりしているうちに、浅いところでついた嘘が深いところまで巣食ってきている。
全員が経営者たるべしとの志を掲げるこの組織は、それだけ自律した人間の集まりで、だからこそ自由と成果が両立されている。がしかし、守りたい尊厳に対して課せられる責任の度合いは、年々増す一方にも思える。将来性や妥当性や蓋然性の話ばかりしているとふと、未来は予期できると当然のように考えることの烏滸がましさに気づいて、ハッとしたりもする。
目をつぶってそれなりのものでお茶を濁せばいいのかもしれないが、あいにく根が真面目で。やるならやる、やらないならやらない、やってから物を言う、ちゃんと筋を通す。そうあることに迷いやためらいを覚えないでいたい。何のために何をどれだけがんばりたいのか。その価値観が近い人といたい。
少なくとも最近はまた働き過ぎている。やらなくていいことはやらず、代わりに本を読もう。
2023/4/14
体力と気力が同時にガス欠。概ね定時に仕事を切り上げて少し日記を書く。目当ての焼き鳥屋にはフラれて、いつものハンバーガー屋へ。
以前も会ったことがある常連さんと再開して他愛ない話で盛り上がった。昼に何をしているのかお互い知らないような人と一瞬交わるのも、不思議でおもしろい。
2023/4/13
徒歩圏内にある有名な町中華屋をダメ元で覗いたらちょうど席が空くタイミングで滑り込む。アメリカ軍の機密情報がSNSを経由して漏洩したとのニュースをテレビに見ながら、素朴な味わいのラーメンを啜った。
2023/4/12
誕生日。だけど普段と変わらない日々が過ぎていく。会社のSlackで40名ちょっとからお祝いのスタンプが送られてきたのはうれしかった。
毎年この日に連絡をくれる律儀な知人、というかはるか昔の元カレ、からのメールに今年くらいは返事をしようと思ったが、つかれてしまって断念した。みんな歳を取っていくしちょっとずつ人は変わっていくはずだけれど、この人がメールを寄越さなくなるのは、いったいいつになるんだろう。
2023/4/11
鼻歌を歌いたくなるくらいに天気がいい。昼休みにiPadを開いて日記の体裁を整える。やっとまた書けるようになってきてうれしい。
まだ明るいうちに移動して彼の家に荷物を置き、残りの仕事を片付けていたら、プリンとチョコを手にした彼が帰ってきた。祝い事をするならここだよね、とよく行くイタリアンで夕飯を食べる、誕生日の前夜だった。
2023/4/10
バナナマンのバナナムーンGOLDのPodcastをかけながら、昨年度の振り返りをして今年度の目標を考える。デザインの研修を終えたのも、ライティングの試験に合格したのも、はじめての個展を開いたのも、大きな仕事をやり遂げたのも、そういえば2022年度の話だった。たいした進捗を生めていないと悲観していたけれど、何もやっていないわけじゃないと知れて落ち着き、そのうえで次は何をするかを考える。書くことでお金を得る体験を増やしたい。写真のことも勉強しなおしたい。もっといろんな人に私がいいと思ったものでもって価値を届けたいから、力をつけたり場数を増やしたりして説得力を増していけるとよさそう。
2023/4/9
やっとリズムを取り戻してきた。たまっていた家事を片付けて掃除機のフィルターを交換しゴミを縛ってネイルを塗った。下北沢で日記祭がおこなわれていると知ったが、昨日の写真のレタッチをしていたらもう夕方になってしまったので、諦めて高円寺へ。喫茶店で瀬戸内レモンのチーズケーキとブレンドコーヒーをいただきながら日記を書き、美容院に行く。最近のくさくさと停滞した状態にケリをつけたくてかなり短く切ってもらった。仕上がりを見てちょっと後悔しなくもなかったが、まあすぐに伸びるし。