『桐島、Rubyやめるってよ』のオーディオじゃない方のコメンタリー
先日の大江戸Ruby会議03でお話しした『桐島、Rubyやめるってよ』がとても好評だった(聴衆のみなさま、ありがとうございます)。
桐島、Rubyやめるってよ - I am Cruby!
この話自体を構想する経緯などを、つらつらと書いてみたいと思う。 とはいえ、別に発表を聞いた人とか、資料とか読んだ人にとってはアレがすべて感(That's it感)あるので、ここから書くのはただの蛇足駄文上等ヨロシク。 (余計だとは思ってるんだけど、無駄に構想期間が長いのでなんか書きたいんですよね…)
きっかけは映画『桐島、部活やめるってよ』を観たことだった。 最後シークエンスで、ヒロキは前田に何を「見た」のかという点についていろいろと考えた。 そして、前田のあの衝撃的な「○○になるのは無理」発言…。
そのあたりを考えていくと、自分はなぜプログラミングをするのか、という根源的な欲求の話にぶちあたる。 それはつまり「やってて楽しいから」という一言で済むのだけど、そういう話を、この素晴らしい映画『桐島』をなぞりつつやれればいいな、と考えた。 その当時は「文章で映画の魅力を伝えるのはムズイなあ」ということを痛感した時期でもあったので、じゃあプログラミングの話と混ぜて、今まであんまり見たことの無いような「パロディ」プレゼンをやってみたらどうかなあと。 映画のセリフを引用する程度のプレゼンはあっても、パロディはあんまり見たこと無いので、新しいんじゃないかなあと思ったのだった。
問題はどこで発表するか。 それで、じゃあ、これは「超エモい」し、「意識高い系(笑)」になるので、どこで発表しよう、と考え「これはオレもシラフじゃできんし、聴衆のみなさんもシラフじゃ聞けないだろうw」と思い、その日のうちに、TokyuRubyKaigiに照準を合わせたのだった。
面白そうなLTのネタを思いついたので次のTokyuRuby会議で発表したいし、ビールのみたい。
が、そうしたら松田さんからすぐに下記のようなありがたいお話をいただいた。
@nari3 LTと言わずに是非こちらでお願いします! qwik.jp/asakusarb/Oedo…
(あれ、これ今見たら9月じゃんw構想半年www発表30分ワロタwww)
このあたりからLTではなく15分、20分を見据えた構成に入ることになった。 構想期間こそ長いけど、実際には電車の中でEvernoteに箇条書きをポチポチ書いていった程度で、資料を実際に作り始めたのは発表の2,3週間前。 そういえば「シャイなRubyistにできること」も2ヶ月くらい構想したような気がするwくだらない話なのに無駄に長いwww
海外の講演なんかみてると、かなりエモい話が多い。 「ウチのところの会社は〜」みたいなのとか、「これがオレのコミュニティ論(ドヤァ」みたいなのとか「アジャイル〜YoYo」みたいなのとか。 「でもそれってプログラミングって行為から生まれてきた話じゃない?」みたいなことを思っていて、「もっとガチコードの話が多くてもいいのに!」みたいに感じてた。 でも、エモい話は、えらくウケるわけだし、それを聞いて楽しんでいる自分もいる。
ただ、ほとんどの話が聴き終わった後に「オレもコード書くか〜」とはならない。「ハー、オモシロカッタネー」で終わり。 なんか笑わせるためだけにやっているような感じがする時があって、だから「エモい話は好きじゃない」とか私は言っちゃってたのだけど、笑ちゃうってことは自分自身面白いと感じているわけだし、これはなんか負け惜しみっぽいぞ、と思い始めた。
それで、あんまり批判だけするのもあれだから自分でもやってみないとな、なんかわかるかな、と思ったのだった。
(補足: 私は別にコミュニティとかアジャイルが嫌いなわけではなく、むしろ好きですけど、そういったことについてのプレゼンをあまりにも多く見かけると、それはちょっと違うかなと思うのだった。われわれはプログラミングすることがコアにあるわけじゃないですか〜)
私は、コードの話(プレゼン)が大好きで、それはなぜかというと「新しい発見」みたいなのがあるときがあって、「うお〜、これをおかずにコード3杯いけるわ〜」みたい感じなときがあるわけです。 だから好き。
でも、自分でもやってみるとわかるけど、コードの話、すごい難しいんですよ。 聴衆がたくさんいると、レベルがすごいバラバラだから、トップの人に合わせると初心者の方はわからないし、初心者の方に合わせるとトップの人はつまらない、そんな感じになってしまう。 どうせならコードの話でみんなに楽しんで欲しいなあ、と思うんだけど。やっぱりちょっと難しい…。
その点、エモい話は聴衆のレベルがわりとバラバラでも共通した部分でグイグイとイケるので、そこはすごいイイところだなあと思う。 なので、最初の5分くらいは笑いをとって(アイスブレイク?)、次第に本題に入っていく、というのを私自身よくやっていた。
今回は、双方のいいところを組み合わせてみよう、ということで「プログラミングについてエモい話をする」というのをやってみた。 プログラミングのエモい話というのは、実際のところあんまり聞く機会がなく、まつもとさんとか須藤さんはそういう発表をよくしてくれるのだけど、他の方からはあんまり聞いたことがない。
上記のようなスゴイ級のプログラマ以外の、もう少し平凡なプログラマの目線から、「プログラミングとは〜」みたいな気軽なエモい話がもっとあってもいいかなと思ったのだった。 聞いた後にコード書きたくなるような感じのやつがもっとあってもいいかなって。
ハンターハンター パリストンとネテロについての考察 : 炭鉱のカナリア
sprk2012 - Keynote: Matz "One size does not fit all" on Vimeo
Zachary Scott - Contributing To Ruby - YouTube
その他、いろいろと読んだり、聞いたりしたのだけど、もう忘れました…。