このたび、妻との共著『初夏に吹く風』
写真詩集 写真:rumeko 詩:太田初夏(komichi-mado)
をAmazon Kindleで出版いたしました。
二人で紡いだ言葉を、一冊の電子書籍にまとめています。
よろしければ、ぜひお手に取っていただけるとうれしいです。
Amazon.co.jp: 初夏に吹く風 電子書籍: 太田初夏, rumeko: Kindleストア
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@komichi-mado
このたび、妻との共著『初夏に吹く風』
写真詩集 写真:rumeko 詩:太田初夏(komichi-mado)
をAmazon Kindleで出版いたしました。
二人で紡いだ言葉を、一冊の電子書籍にまとめています。
よろしければ、ぜひお手に取っていただけるとうれしいです。
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a new dawn
一心
一心に見つめた空 昨日よりも少しだけ広く 昨日よりも少しだけ高く
それは躊躇うだけの怖さを知り 世界の広さを感じ 自分の小ささを理解する
胸の奥で眠っていた矢は 躊躇いを射抜くためではなく 未来を指し示すために放たれる
傷ついた季節があったからこそ 枝先には静かな実が結ぶ まだ青く小さい果実となって
変わることは過去を捨てることではない 一心に歩いた足跡が 一新された今日を育て明日を約束する
その果実は熟して 地に落ちて誰かの希望となるはず 新しい風を呼び覚まして
heart-to-heart
代えがたいモノ
花芯へと降りてゆく光は 誰にも知られない安らぎの色をしていた 匂うほどに美しく成長した あなたの影を揺らす 遊びのある風
意志を込めて指先を滑らせる 素肌に繊細な快楽が灯り 世界は少しだけ彩を深くする 間違いさえも 今日を生きた証として花びらに溶けて
言葉では届かない想いを 沈黙という余白に宿した 祈りに変える 見つめ合うだけで満たされる距離を 見切っている風に乗せて
咲くことに意味はないはず 奪い合うことではなく やさしく照らし合わせる 互いの花芯に眠らせた孤独を 撫でて潤ませるために
夕暮れの庭に残る香り まだ名前を持たない愛となって 静かな胸の奥で ひとひらずつ季節を咲かせていく なんでもないありふれた一日の終わりに
ambition
満を持す
逆光の中を歩いてきた 幾度も色を変える時代を 笑顔で渡ってきた 裏側に影を落とし続けながら
それでも胸の奥では 誰にも奪えない光だと信じ 輝かせた 明日を信じ続けながら
突然訪れる暗転 それは終幕ではなく 輝きを際立たせるための 深呼吸の時間
やがて振り返れば 逆光の中で見えなかったものほど 確かに美しく 人生を照らし始める
cherish
涼暮
夏の風にふくらむカーテン 白波が部屋の奥に打ち寄せる
その揺らぎに誘われて 影は光に寄り添って離れることがない
新聞を朗読し夫に聴かせる妻の微笑みに 夫はいつも猫まっしぐらに帰宅する
何気ないひとときほど 幸せは静かに息づいている
same as usual
比類なき
空っぽの部屋に 夕暮れの光がそっと満ちる あとは色を失う
失うことを恐れなくなって 心に小さな余白が生まれた 埋めるためではない、ただのblank space
死は終わりではなく むしろ解放だと信じている 自由すら定義されない場所へ
その静けさの向こうで 安らぎには名前すらなく 誰の目にも触れられない場所で息づいている
何も持たないまま ただ風となって どこから始まりどこで終わることもない
dreaming
夏めく頃
あの頃から何の代わりもなく夢の続きを見続けている。
一人で見ていた夢を、妻と一緒に見つめて、一喜一憂しながら追いかけている毎日が愛おしい。
真夏にセミやカブトムシを探し回っていた日々と、今の私は何の違いもないし、むしろ限りある時間の中で、いつか必ず実現するために、手に持っている網を振り回しながら、炎天下走り回っている。
もうすぐ夕方が近づく午後三時。一番暑い時間帯に、水筒に入れた麦茶を回し飲みしながら、馬鹿みたいに笑って過ごしている。
鳥たちが集ってました
きっとグルメツアー
添乗員さんらしき鳥が忙しくしていました
verdant depths
花契
夏草に埋もれた獣道で 詩人は言葉になれなかったイシを探した
誰にも届かなかった声ほど 碧く、深く、光を沈めている
終焉は遠くにあるのではなく 一行を書き終えた、その余白にある
頻繁に風向き変える主の意向に照らされ 名もなき詩の続きの葉先を揺らせている
the paradise ahead
踏破
手荷物をできるだけ綺麗さっぱり与えたり譲ったりして、身軽で手ぶら執着なく、去り際を美しくしたい。
hung in the air
陽の足音
扉を開くと 太陽が焦がれ潰えていた
夏色の果物を 朱色の織物で包み
門出に文を添え 遠ざかる足音だけ残す
滴る果汁を啜る 誰も居ない校庭に
蝉時雨、誰かの為にある訳ではない
神様の遊戯の余白 朱色に落下する太陽
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このたび、夫との共著『初夏に吹く風』
写真詩集 写真:rumeko 詩:太田初夏(komichi-mado)
をAmazon Kindleで出版いたしました。
二人で紡いだ言葉を、一冊の電子書籍にまとめています。
よろしければ、ぜひお手に取っていただけるとうれしいです。
My partner and I have recently co-authored a book titled "The Wind That Blows in Early Summer."
Photo Poetry Collection
poem: komichi-mado photographs: rumeko
We have published it on Amazon Kindle.
We've compiled the words we've written together into a single ebook.
If you're interested, we would be delighted if you would pick it up.
find God
親和
時空を超えて届いた光
古い知恵を宿したまま
喜びよりも深い場所で
悲哀の滲む安息に至る
失われたはずのものに
吹き込まれた命は輝く
golden
星屑の舞う
夜の底で
言葉になれなかった祈りが
たゆたいながら
ひとつずつ、ほどけていく
胸の底で
浮かび上がろうとしない
誰にも見せなかった涙も
暗闇に触れるたび、かすかな光を帯びる
星屑の舞う
その静けさに満たされて
ようやく失ったものの名前を
やさしく呼べる気がした
叶わなかった願いは何処へ
消えたのではなく
遠い空で小さな火となり
まだ私を照らしている
歩いてきた道に咲く花
傷口のように開き
胸を疼かせる毒を孕みながら
蝶を呼ぶ
見上げれば
夜はこんなにも深く
深いからこそ
光は迷わず降ってくる
星屑の舞う
その場所で
もう一度生きる覚悟を決めて
そっと眠りに落ちる
patterned
洒落モノ
今私はここにいて
風を読む
土を慮る
雨を祈る
未来を知るために
世界の成り立ちに思いを馳せる
椿が花を終えて落ちる
調べはすべてに行き渡る
gentle hush
明々
父が亡くなる寸前に、父に感謝の気持ちやありがとうを言えなかったことを母は今でも悔やんでいます。
いつも母に伝えているのは
父との話の中で、母さんみたいに綺麗な人が自分の妻になってくれたことが本当に嬉しかったと生前に父が言っていたよと母に伝えています。
亡くなった人はいつでも思い出してくれる人がいて、この世で自分を考えてくれる人がいることが幸せだと思う。
父さんがあまり愚痴を言わなかったり、周りに優しくできたのは、母さんが過不足なく支えたからと伝えています。
そんな風に言ってくれるのは達郎だけだと、涙浮かべながら母は話します。
gentle hush
明々
座らなくてもいい
ただ通り過ぎる
なんかあったな
誰かが
「ここにあれはいい」と願った
街角のベンチ
不特定多数の誰かの
目的を選ばない居場所
名前のつかない何かを少しずつ置く
架空の存在による
目的を選ばない
安らぎ
普段は目にも止まらない
思想も感じられない
真夜中には魑魅魍魎も座る
そんなベンチを
人知れず置いていく
そんな愉しみに抱かれる