2021/5/3
文字に起こしたり口から発したりができぬまま、心から頭、頭から喉に流れて、お腹の底に沈んでいった言葉たち。感じちゃいけないことも思っちゃいけないこともこの世にはなくて、ただそのまんま人にぶつけたらよくないってだけで、誰からも矯正されたり脅かされたりする筋合いはなく、私だけが私の心も体も居場所も守れるのだと、思っていたいけれどたまに不安だ。他人と一緒に生きていかざるを得ないこの社会においては、考えるだけで口にしなければ問題のない想いなんて、本当はないんじゃないかと思い込まされている気がする。ひっそりとした後ろめたい感情があることそれ自体すら、否定されて息苦しい感覚を覚える。ダメだよ、と言う側にも言われる側にもしれっと立ってしまう怖さと申し訳なさ。傷つけたくないし迷惑をかけたくないし嫌われたくないし怖がらせたくない。ひとりにさせてほしいけれど誰かに受け入れられていたい。自分のためだけの場所があるなんて思わないけれど、自分だっていていい場所ならあってほしいと思う。たったひとりに依存する気もなければ依存されたいとももはや感じないけれど、誰だってなんだっていいって話じゃない。大切な人に頼られれば嬉しいけれどそれを義務とも責任とも思いたくないし思わせたくない。幸せになってほしいけれど幸せにはさせてあげられない。ごめんねとありがとうのどちらがよりふさわしい言葉か。考えているうちの沈黙が苦しい。そうして押し殺した笑顔でごまかしてまた手を振る。次に会うのはいつだろう。今度があるって思っているのがもう浅はか。根拠のない未来を信じて後悔の色を薄めている。













