演奏者へのフィードバック品質が及ぼす力
『自分の音が、まさにナチュラルな自分の音として自分の耳に飛び込んできたら演奏者はどう感じるのだろうか。思いどおりにうまく演奏できている瞬間はとても気持ちの良いものらしい。自分の音が好きになるんだそうである。
ステージに立って話をしたり演奏したりした時、聴衆のポジティブな反応が返ってくるとどんどんノリが良くなるという現象はよく知られている。フィードバックとして返ってくるのは自分が出した音だけではない。スタジオのブースから出て、音のカブリなんか気にしないで、やり直しリスクも棚上げして、みんなでメインルームでセイノでやったらすごいテイクになってしまった、というのも同じである。自分の演奏を聞いた別の演奏者の音が良い意味でフィードバックになっているからだ。
こんなことは、音楽の本質そのものなんだけれど、みんなすっかり忘れてしまったんではないかと思う。そして、レコーディングというものは音がカブらないように個々に箱にはいってするもんだ、スケジュールが合わなかったら日を改めて録ればいいいんだ、というのが普通になってしまっている。もちろん、その方法で得られるものは大きいかもしれない。「やり直しリスクの回避」と「コストダウン」だから、これは無視できないんだが。しかし、それをスタートラインに置くのはちょっと違うだろう、と思うのである。
話がそれた。
ポジティブなニュアンスを持った正確なフィードバックは良い演奏を生む、それがここで言いたかったことである。』
(https://geolog.mydns.jp/www.geocities.jp/brabecaudio/cue/cuesystem1.html)
Cue System & Cue Box スタジオ・キュー・システム&キュー・ボックス キューボックス考
by Tetsu Kimura













