REVIEW : BULL CAMP ( JBM&ZKA ) TRAVEL RECORD
「TRAVEL RECORD」と題されたこの作品は制作から完成までに数年の時間を要している。数年前のライヴですでにBULL CAMPとしてパファームしていた事実はあるけれど、始まりの時期がはわからない。アルバムというフォーマットでの完成が作品としての完成とイコールでは必ずしもないから、数年をかけて作品は完成するのかもしれない。「TRAVEL RECORD」というタイトルが深読みをリードする。
ベテランと言えるキャリアを積んだラッパーであるJBM。自身の名義の作品や無数の客演を聴けば様々な時代の風景を感じることができる。パートナーであるZKAもGRUNTERZとして提供したトラックを通して感じさせてくれる。二人が作った音楽はBULL CAMPが作り出している環境や時代を感じさせてくれる。それ故に、再生した瞬間から空気になじむように音が広がる。客演のメンバーはJBMが開催するパーティー「LOUD HANGOVER」でたむろしたり、ステージにいる面子。90’s HIP HOPやBOOM BAPだけではなく、00年代の空気も内包されていて、過去と未来が追いかけてくる10年代の中で熟成することを選んだように感じる2018年に解放されるHIP HOP。
JBMはSOULという鉈を振り回してBEATの上のBATTLE ROYALを確実に沸かすラッパーとしてHIP HOP GAMEの中で魅せてくれる。ZKAはトラックメイクだけでなく、素材を活かすMIXING / MASTERINGでマッチメイクをオーディエンスに最大限に伝えてくれる。あらゆる状況でもプレイヤーとして求められる以上に立ち振舞える二人のツワモノ。JBMとZKA ”BULL CAMP” が選んだのは彼等が育んで来たSTRONG STYLEのHIP HOPを鳴らし、時に好きなレコードをかけながら理想の土地を目指すのではなく、向かう場所は決まっていていつでも行けるんだけど、好きなように進んで、興味を持った場所で止まって、気が合うやつと酒場で会って生まれたものも形にしながら、”BULL CAMP”として進んで行く。経歴や評価ではなく生活に重点を置いたHIP HOPのアルバムというのがこの作品「TRAVEL RECORD」。
伝わった人は、うるさいって言われても大切な知識や情報、知恵につながるものが伝わるように好きな人に伝えて欲しいな。












