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身体性とゲームシステムを用いた芸術作品の模索
今回の発表では私の研究である身体性とゲームシステムを用いた芸術作品の模索という物に関するこれまでの活動と模索の結果見えてきた物について話そうと思います。 本研究では模索のためのプロトタイプとして”Toru”これは私の本名なのですが、そのような名前の作品を作り、フィードバックを得ながら、芸術作品とはなんなのか、また、自分にとって何が芸術作品を芸術足らしめているのかについて考察してきました。 “Toru”のシステムに関しては細かなアップグレードはある物の概要については前回の発表から変わっておりませんので割愛しますが、まずMake Ogaki meetingで得たフィードバックについて話そうと思います。 Makeでは展示場所がおスイッチのとなりであったこともあり、多くの大人とこどもにプレイしてもらうことができました。大人とこどもにどのような差が出るか、というのは、今まで机上の空論であった部分もあったのですが実際の体感として、大人とこどもの差という物は想定した通りにこのデバイスは引き出すことができました。 また、懸念点であったゲームとして面白いのか、という部分では、親に逆らってまで張り付いてプレイしてくれたこどもなどもおり、ある程度保証できる物と感じました。 また、会期中に3人ほどすべての音域を聞き取れるこどもがいたのですが、この、僕には聞こえない音を受け取り、レスポンスを返すこどもの姿を見て、一種の恐怖のような感情を感じました。これは主観的な事象ではありますが、大変面白いことでした。 まるでこどもが、宇宙人の言葉を理解しているような、幽霊と対話しているような、そのような感覚に陥ったのですね。つまり、大人の理解できないコミュニケーションを確かに目前でこどもが行っている訳で、これは普段こどもが養われるもの、被保護対象であるという受動的な性質ではなく、こどもの能動性、こどもが主体性をもっているという当たり前の事実が浮き彫りになっているように見えたからではないかと考えたのです。 技術的、音響的な側面では、単純な音の高さだけでなく、音の高さが変わったときに生じる定位感の喪失や、低い音から急に高い音になった際の体感の難易度の変化、大人とこどもの記憶力の差など、さまざまなケースで想定した年齢差以外の要素が絡み合っていたことが見て取れました。 これらの主観的な要素と、音響、技術的側面において得られた知見をもとに、今後卒業研究としてこの研究を進めて行く方針としては、スピーカーとボタン、つまり、モスキート音によるアウトプットとフィジカルなインプットが対となった構造を用いることを前提とし、音響、技術的側面で発見した現象部分を難易度設定として詰めて行くことで現れる現象を作品で提示することを目標としたいと考えています。
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Make Ogaki meetingにて
箱の中にスピーカーが入っていると音の位置が判定しにくい、騒がしい環境ではプレイしにくい、などの問題から手持ちで自由に位置設定できるようデバイスの形状を刷新した。
加齢による聴力低下のリファレンス
[1] Lee J, Dhar S, Abel R, Banakis R, Grolley E, Lee J, Zecker S, Siegel J. Behavioral hearing thresholds between 0.125 and 20 kHz using depth-compensated ear simulator calibration. Ear Hear (2012). 315-29.
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