IoT でチャットワーク活用の幅を広げる
昨今流行りの IoT。 ものとインターネットをつなげて云々…
IoT とひとくちに言ってもいろいろあります。 その中でも自動車や家電とインターネットをつなげた、製品として開発されているものであれば、見たり耳にすることがよくあると思います。
また、最近では手頃に入手できて、簡単に取り扱えるセンサー類や、WiFi を搭載したマイコンボードなどもあるので、趣味の範囲でインターネットと何かをつなげたデバイスを作ることもできます。
そこで、この記事では、私、フロントエンドチームの西口が趣味として作ったガジェットの一例を、チャットワーク社のクリエイターズブログということで、そのガジェットとチャットワークをつなげてみた、というお話をご紹介していきます。
コミュニケーション効率化による生産性アップだけがチャットワークじゃない
チャットワーク の利用目的のメインは言わずもがなビジネスコミュニケーション。 社員同士や取引先などとのやり取りに使うことでコミュニケーションコストを抑え、生産効率を上げることです。
しかし、チャットワーク の活用方法はそれだけには留まりません。 先ほど言ったように、ものとチャットワークをつなげることで、チャットワーク 活用の幅をさらに広げることができるのです。
ものとチャットワークをつなげると言っても…
でも、実際にどういうものを作れば活用範囲を広げられるのか、なかなか見当がつかないと思います。
そういう時は、日常業務のなかで、そこで働くみんながどういったことで困っているのかを観察してみることです。そうすると何かヒントを見つけられることがあります。
例えば、弊社では社内の備品管理をチャットワークのグループチャットでおこなっています。
備品がなくなれば、最後に使った人がそのチャットで担当者に購入依頼のタスクを振る、といった具合です。
ですが、購入依頼をするところは人力のため、本来の業務が忙しかったりで、どうしても忘れてしまうことがあり、それは仕方がありません。
では、この依頼タスクを振る部分をどうにか自動化できないか?? こういったきっかけがヒントになり、ガジェット開発につながっていきます。
備品購入依頼を自動化するガジェット
これで、どういうものを作れば良いかが見えてきました。 では、次にそれをどんな仕組みで実現していくのかを考えていきます。
今回は、備品が少なくなってきたら購入依頼をチャットワークに送信する、ということが処理できるものです。
タスクをチャットワークに送信するのは チャットワーク API でできそうなので、メインで考えることは、備品の在庫が減ってきたことをどう知るかと言う部分になります。
その方法は幾つかあると思いますが、今回は一番シンプルな備品の重さによる方法にしました。 重さを採用した理由には、購入依頼処理を実行する閾値を調整するだけで、あらゆる備品に対応できそうかな、という期待もありました。
技術とガジェットの構成を検討する
デジタル体重計をハック
仕組みのアイデアが揃ったので、次は重さをどういう技術で検出するかの検討が必要になります。
まずはじめに考えたのが重さ(圧力)センサーでした。
数百円で売られているのでコスト的には魅力ですが、検出できる重さの範囲が狭く、重量のある備品には向かなそうなので、諦めました。
次の候補はキッチンスケール。 ということで、ネットでいろいろ検索してみましたが、キッチンスケールも数Kg程度まで量れるものしかなく、備品の重さ検出には使えなさそうでした。
キッチンスケールよりも計測範囲の広いものということで、次に検討したのがデジタル体重計でした。
1,000円弱と重さセンサーよりは高価になりますが、手が出ない程でもなく問題のない範囲です。ということで、今回はデジタル体重計を使うことに決めました。
ESP-WROOM-02 安価のWiFiモジュール
重さ検出にデジタル体重計を使うことが決まりましたが、検出した重さをゴニョゴニョしてチャットワークとつなげる、ガジェット全体の構成を決めなくては、実際の開発に進むことができません。
大まかな構成としては、重さをはかるデジタル体重計と、その重さを入力として処理し、チャットワーク API と通信をおこなうマイコン部分のふたつになります。
この構成では、マイコン部分でチャットワーク API との通信が必要になり、ネット接続が要件として挙がってきます。
そこで候補になるのが、WiFi 内蔵、そして、個人的に以前から使っていた Arduino プログラムが書き込める ESP-WROOM-02 という Wifi モジュールです。
ESP-WROOM-02 というのは Espressif Systems 社から出ている WiFi チップ ESP8266EX をベースにした WiFiモジュールになります。特徴としては…
Arduino IDE で開発でき、Arduino プログラムを書き込める
GPIO や AD コンバータなどの多種のインターフェースを搭載している
コンパクトなサイズ
技適取得済みなので、日本でも問題なく使える
などなど。
Arduino UNO などのように USB ケーブルでパソコンと接続してすぐにプログラムを書き込む、ということができないので若干使いづらい点はありますが、プログラムの書き込み方法はネットで簡単に見つけられるので心配なしです。
そして、600円程と気軽に初められる価格のメリットもあり、このESP-WROOM-02 を使うことにしました。
実際に運用してみる
そんなこんなでできあがった備品管理ガジェット!(一気にスッ飛んだ感がありますが…)
実際にオフィスで運用してみます。 依頼漏れが比較的多かった、お客さまにお出しするペットボトルのお茶の在庫管理をすることにしました。
一時間に一回、計測したお茶ケースの重さをチャットに送信します。 業務時間中は、お茶を取り出したり、箱を整理したりで計測値の変動が考えられますので、購入依頼をかけるのは業務開始前の朝8時台に計測した時だけにしました。
また、一度購入依頼を出した後は、リセットボタンを押すまでは再度依頼しないように、依頼重複を防止する処理もいれました。
と言う動きを期待していますが、実はまだ運用開始より日が浅く、購入依頼はまだ出されていません…。
しばらく一時間に一度のメッセージをモニタして、きちんと計測できているか様子を見ようと思っています。 在庫が少なくなってきた時に無事に発注タスクがチャットワークに投稿されれば大成功!
まとめ
体重計をハックして備品の購入依頼を処理するガジェットを作ってみました。
それまで人力で処理していた備品の購入依頼を自動化することができました。
つまり言い換えると、備品発注依頼という雑務に割かれていた時間が必要なくなり、その分本来の業務に各自のリソースを集中させることが可能になったということです。
このように、ちょっとしたアイデアからチャットワークの活用範囲を広げられる結果につなげられました!
今回は、記事が長くなりそうだったので、ガジェットの作成やプログラミングといった開発部分の話を端折りましたが、それらはまた別の機会に開発編として記事を書こうと思います。(乞うご期待!)
最近では、種類豊富なセンサー類、扱いやすいマイコンボード類がたくさんありますので、みなさんも、ものとインターネット、チャットワーク をつなげて業務内での困り事の解決にチャレンジされてはいかがでしょうか。










