Phineas Newborn "I Love A Piano" 続けてもう1枚フィニアス。今度は、聴いてみたかった待望の名演フィニアス! 前出も1959年、その渡欧からの帰国直後の1959年6月17,18日録音の#172: "Piano Portraits by Phineas Newborn"に続く、 #RouletteRecords レーベル2作目で、1959年11月26,27,28,29日、NY録音。 Producer- # TeddyReig #PhineasNewbornJr (p), #JohnSimmons (b), #RoyHaynes (ds) 本盤、正確には"Roulette Birdland Series" 、「Dynamic Stereo - A New Dimensional Sound」。フィニアスの中では、落ち着いたエレガントな聴きやすさが、逆に彼らしくない分、名盤とは評価されていない面も。しかし、彼の驚愕テクニックを期待すれば外れるが、叩くような強目のタッチでミドル・テンポのスタンダードを奏で、寛げるフィニアスと言う作品として私はいいと思う。そして、何とも個性的で分かりやすいカバーデザインである。 ただし録音に関しては、本作のRouletteの音は、軽すぎる。高音域に寄せすぎ、低音が欲しい。ピアノを際立たせているのだろうが。低中音域を豊かにすれば、もっと彼の演奏が美しく聴けたかも知れない。リズム・セクションの二人も完璧に脇役的なチープな音質... 残念ながら... 。 作品のレビューから離れるが、"Roulette"について... マフィアとドラッグ... ビバップ・ブームと著名ジャズ・クラブ... と言う興味深い話を。 1956年"Roulette Records"設立オーナーの一人 #MorrisLevy (モーリス・レヴィー)は、ビバップ・ブーム流行の陰の立役者で音楽業界のドン。実は、NYのマフィアの内でも五本の指に入るジェノヴェーゼ一・ファミリーの一員!第二次大戦中、マフィアは「暗黒街工作員」として連合軍勝利のために命を張り、ルーズベルト大統領はその見返りとして、ヘロインの密輸を黙認。麻薬の売買は密造酒に変わる主要産業に。ジェノヴェーゼ一家は博打、ドラッグ、売春、ボクシングその他の興行、金融業など手広く事業展開し、その中の音楽エンタメ部門を仕切った幹部がレヴィー。若い頃、フロリダの高級クラブの丁稚奉公でクラブ経営のノウハウを学んだ後NYに戻り、"Topsy's Chicken Roost"という店を経営。折しも到来したビバップ・ブームに便乗して、店は"Royal Roost""Bop City"と屋号を変え有名ジャズクラブに! それと平行して"Roulette Records"を設立、ビバップのレコード・レーベル"Roost"を買収、"Birdland"レーベルではPrestigeのボブ・ワインストックと組んだり多方面に事業展開、そしてビバップ、ハードバップ期の象徴的クラブ、"Birdland"を開業! カウント・ベイシーがこのクラブに多数出演し、このレーベルから多数のアルバムを出した理由は、ギャンブル好きのベイシーは賭博でレヴィーに莫大な借金が... 。ベネットとの共演盤"Basie Swings, Bennett Sings"も借金のカタとして録音されたもの。 ベネットは... 「レヴィーはミュージシャンの骨の髄までしゃぶる古典的悪党。噂によれば、カウント・ベイシー楽団員全員がレヴィーの会社の従業員として強制的に演奏奉仕させられた挙句、1セントの著作権料も支払われなかったらしい... 」 ベイシー楽団は何度も出演しているが、ギャラは雀の涙=Peanutsだったと... 。 ミュージシャンを徹底的に搾取するレヴィーの商法... 若きジャズ・ミュージシャン達が創造するビバップ・ムーヴメント... その演奏場所はヘロインの売買するマフィアが経営。彼らがドラッグ浸りになっても不思議ではない。 #jazz #fuzey #vinyl #jazzvinyl #vinylcollection #jazzrecords #ジャズ #スイングジャーナル ※作品の良さを多くの人に知ってもらい、ジャズを好きになって欲しいため、様々なソースをアレンジしています。先輩諸氏に感謝します。