【2018年春夏コレクションレポート】沖縄で新進気鋭5ブランドがコレクションを発表 高らかに謳う自然と平和の重み
(写真 プラスチックトーキョー)
11月11日、沖縄・那覇で百貨店「リウボウ」が合同ショーを開催。東京のファッションウィークで注目を集めた新進気鋭の「コトナ(KOTONA)」、「プラスチックトーキョー(PLASTIC TOKYO)」、沖縄の「ヨーカン(YOKANG)」、「レキオ(LEQUIO)」、「ヒガ(HIGA)」の計5ブランドが、2018年春夏コレクションを発表した。沖縄のデザイナーだけでなく、東京のデザイナーも沖縄にフォーカス。沖縄の伝統技術やモチーフを取り上げながらも、現代のファッションコンシャスな消費者の目にかなう洗練したコレクションをつくりあげた。沖縄の楽園リゾートとしてのイメージをベースに自然の素晴らしさを表現しながらも、戦争の悲劇、基地問題などへのメッセージを込めて平和を訴えていることも印象的だ。
プラスチックトーキョーのテーマは、“沖縄”。沖縄の持つ様々な事実や要素と、正面から向き合った。目につくのは、花柄などのヴィヴィッドなトロピカルモチーフ。それらをミリタリーなアイテムやディテール、素材とミックスした。これは、沖縄の素晴らしい自然、戦争と基地問題を表現したという。また、レキオもリゾートドレスをベースとしながらも、戦時下の米軍が使用したパラシュートクロスの払い下げ品を用いた華麗なロングトレーンドレスを発表し、平和へのメッセージを表現。最後は男性デザイナーのDELIVAがハイヒールを履いて登場し、会場に笑顔を届けた。
コトナは、原始や自然を彷彿とさせる柄やモチーフを使用。藍染や福木染などの伝統技術を取り入れながら、アーバンでフェティッシュな要素を掛け合わせた。ヒガは、「琉球愛」をコレクションに込めたという。とは言っても、決してローカルなカジュアルではなく、モダンで繊細なモードに昇華。東京で発表した2年前と比べ洗練度を増しており、今後が期待できる。
5ブランドの中で、最もファニーなルックを発表したのがヨーカンだ。エレガントなドレスをベースとしながら、魚型のバッグ、ミスコン風のタスキ、「リウボウ」のカタカナリボン、髪に巻かれたカラー、黒サンバイザーなどファニーな要素をプラス。バルーンアートとのコラボも楽しい。そして、琉球紅型(びんがた)からインスパイアしたパターンも魅力的だ。
デザイナーの合同ショーというと、各デザイナーが切磋琢磨する一方、テーマは多様になり、全体イメージが散漫になるのものだ。しかし、今回の合同ショーは、全デザイナーが“沖縄”に向き合いながら、自然と平和の素晴らしさを訴えた。沖縄という土地だからこそ、実現できる合同ショーであった。
◆プラスチックトーキョー
◆レキオ
◆コトナ
◆ヒガ
◆ヨーカン
Text by Takeru Yamanaka
Photo by Ko Tsuchiya
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