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魔法の特別レッスン 労働基準法と労災保険の災害補償等のまとめ
労働基準法と労災保険の災害補償等
労働基準法の災害補償
療養補償、休業補償、障害補償、遺族補償、葬祭料の5種類
労災保険の災害補償
療養補償 必要な療養を行い、又はその必要な療養費用の支給
休業補償 療養のために働けず、賃金を受けない日1日につき平均賃金の100分の60相当額を支給
障害補償 障害の程度に応じ、平均賃金の1,340日〜50日分の一時金を補償
遺族補償 遺族に対し、平均賃金の1,000日分の一時金を補償
葬祭料 葬祭を行う者に対し、平均賃金の60日分の一時金を補償
労災保険の独自給付
傷病補償年金
介護補償給付
通勤災害に関する保険給付
二次健康診断等給付
労働基準法上、使用者には災害補償責任が課せられていますが、支払い能力がない使用者の場合には、労働者が十分な補償を受けられない、あるいはまったく補償されない場合があります。
そのため、確実に労働者への補償が行われるように、労災保険の制度が設けられています。
『学習ポイント』
労災保険には労働基準法を上回る独自給付が制度化されていますが、特別支給金は保険給付ではなく、上乗せ給付です。また、通勤災害は、使用者の責任が及ばないことから 労働基準法では、通勤災害に対する補償が課せられていません。
魔法の特別レッスン 1ヶ月単位の変形労働時間制の考え方
1ヶ月単位の変形労働時間制の考え方
1ヶ月単位の変形労働時間制とは
1ヶ月以内の期間で繁忙と閑散の差がある業務について、1ヶ月以内の範囲内で1週間の平均の労働時間が 法定労働時間を超えない範囲内で1日の労働時間を弾力的に変形させることができる制度です。
採用の要件
労使協定又は、就業規則その他これに準ずるものにより定める。
1ヶ月以内とする。(たとえば、2週間、4週間など)
変形期間の1週間平均の労働時間が法定労働時間(40時間又は44時間)を超えない範囲内とする。
変形期間における各日・各週の労働時間(所定労働時間)をあらかじめ特定する。
時間外労働の考え方
「特定した労働時間」が法定労働時間を超えている日や週については、「特定した労働時間」を超えた労働時間が時間外労働になります。
たとえば、ある日の労働時間を10時間と特定した場合は、10時間までは時間外労働になりません。しかし、11時間労働させたときは10時間を超える1時間が時間外労働になります。
「特定した労働時間」が法定労働時間以下の日や週については、法定労働時間を超えて労働させれば時間外労働になります。
たとえば、ある日の労働時間を6時間と特定した場合、8時間までは時間外労働になりません。しかし、9時間労働させたときは8時間を超える1時間が時間外労働になります。
また、変形期間全体の労働時間は、法定労働時間の総枠の範囲内となるように各日・各週の労働時間を特定する必要があります。したがって、変形期間全体で法定労働時間の総枠を超えて労働させた場合にも時間外労働となります。
たとえば、変形期間を4週間(28日)とした場合、法定労働時間の総枠は、40時間×28日÷7=160時間となります。つまり、変形期間全体の労働時間の合計が165時間となれば、5時間の時間外労働を行わせたことになるのです。
『学習ポイント』
週について時間外労働となる時間があるときは、日について時間外労働となった時間は除きます。そして、変形期間全体について時間外労働となるときは、日や週について時間外労働となった時間は除きます。 これは二重に時間外労働を加算しないということです。
魔法の特別レッスン 支給停止期間中の併合認定の具体例
支給停止期間中の併合認定の具体例
たとえば、障害等級2級の障害厚生年金(甲年金とします。)の受給権者であるAさんが、同一の理由により労働基準法の規定による障害補償を受ける権利を得たとしましょう。 この場合には、甲障害厚生年金は6年間支給停止となりますよね。
そして、支給停止期間中に、Aさんにさらに障害等級2級の障害厚生年金(乙年金とします。)を支給すべき事由が発生したとしますと、その時点でAさんの甲年金の受給権は消滅します。
このときにAさんは、甲年金と乙年金を併合した障害の程度による新たな1つの障害厚生年金(丙年金とします。)の受給権を取得することになります。
ただし、従前の甲年金が支給停止となっている6年間は、甲年金の支給停止となっている状況を考慮し、例外的に併合後の丙年金を支給停止として、かわりに乙年金を支給するという取扱いをします。
甲年金が支給停止とされる期間についてまでも甲年金の支給事由となった障害を考慮(併合)した丙年金を支給することは、Aさんに対し必要以上の手厚い補償を行うことになってしまうからですね。
『学習ポイント』
支給停止となる期間については、従前の年金は支給せず、後者のみの年金を支給します。そして、従前年金の支給停止期間を経過したあとは、従前の年金に係る受給権が失権し、併合した新たな年金を支給するという取り扱いになります。
魔法の特別レッスン 故意と重大な過失の費用徴収の具体例
故意と重大な過失の費用徴収の具体例
労災保険の成立手続をしていないA事業所で、給付基礎日額10,000円の従業員Bが労災事故で死亡し、その遺族に遺族補償一時金が支給された場合で考えて見ましょう。
【故意の場合】
労災事故が起こる以前にA社が都道府県労働局の職員から労災保険の加入手続きを行うように指導を受けていたにもかかわらず、 その後においても労災保険の手続きを行わなかった場合 ⇒ 故意と認定され、保険給付の100%全額が費用徴収
遺族補償一時金の額【10,000円(労働者の給付基礎日額)×1,000日分】×100%=100,000,000円(費用徴収の額)
【重大な過失】
A事業所について、労災保険の加入手続を行うように指導を受けた事実はないものの、労災保険の適用事業となったときから1年を経過してもなお手続を行わない場合 ⇒ 重大な過失と認定され、保険給付の40%の金額が徴収
遺族補償一時金の額【10,000円(労働者の給付基礎日額)×1,000日分】×40%=4,000,000円(費用徴収の額)
労災保険加入後の費用徴収
1.事業主が一般保険料を滞納している期間中に業務災害や通勤災害が発生した場合、当該災害に関して支給された保険給付額の最大40%
2.事業主の故意又は重大な過失により業務災害が発生した場合、当該災害に関して支給された保険給付額の30%
『学習ポイント』
労災保険の費用徴収に関する「故意」と「重大な過失」の違いは、政府が労災保険の加入手続きの指導を行ったか、否かです。 また、具体的な数字要件もしっかり暗記しておきましょう。
魔法の特別レッスン 柔道整復師の施術による保険給付の考え方
柔道整復師等の施術による保険給付の考え方
整骨院や接骨院で柔道整復師による、骨折、脱臼、打撲及び捻挫(いわゆる肉ばなれを含む。)の施術を受けた場合に保険の対象になることがあります。 ただし、骨折及び脱臼については、緊急の場合を除き、あらかじめ医師の同意を得ることが必要です。
治療の際の留意点
1.単なる肩こり、筋肉疲労などに対する施術は保険の対象になりません。このような症状で施術を受けた場合は、全額自己負担になります。
2.療養費は、費用の全額を支払った後、自ら保険者へ請求を行い支給を受ける「償還払い」が原則ですが、柔道整復については、例外的な取扱いとして、患者の方が自己負担分を柔道整復師に支払い、 柔道整復師が被保険者に代わって残りの費用を保険者に請求する「受領委任」という方法が認められています。
3.整骨院・接骨院等の窓口では、病院・診療所にかかったときと同じように自己負担分のみ支払うことにより、施術を受けることができます。
4.保険医療機関等(病院、診療所など)で同一の負傷等の治療中である場合には、その施術についての保険給付は対象になりません。
『学習ポイント』
1.外傷性の負傷でない場合や、負傷原因が労働災害・第三者行為(交通事故等)に該当する場合は、健康保険の対象とはなりません。
2.業務上災害以外・通勤災害以外の急性・外傷性傷病で、柔道整復師の施術を受けた場合に限り、健康保険の給付が受けられます。
魔法の特別レッスン 障害者・長期加入者、坑内員・船員の特例の覚え方
障害者・長期加入者、坑内員・船員の特例の覚え方
障害者・長期加入者と坑内員・船員であった方で一定の要件を満たす場合には、報酬比例部分のみの老齢厚生年金が支給される年齢であっても、特例的に定額部分の老齢厚生年金と加給年金が支給される特例があります。
障害者の特例
1.障害等級3級以上の障害の状態にあること。
2.被保険者でないこと。
長期加入者の特例
1.厚生年金保険の被保険者期間が44年以上あること。
2.被保険者でないこと。
坑内員・船員の特例(第3種被保険者)
1.坑内であった被保険者期間と船員であった被保険者期間を合算した期間が15年以上あること。
2.老齢基礎年金の受給資格期間を満たしていること。
『学習ポイント』
1. 障害者の特例は、障害等級3級以上であればよく、障害厚生年金を受給しているか否かを問いません。
2. 障害者・長期加入者の特例を受ける場合には、厚生年金保険の被保険者資格を喪失している必要がありますが、坑内員・船員の特例を 受ける場合には、厚生年金の被保険者資格を喪失している必要はありません。
3.報酬比例部分の支給が行われない年齢の者には、そもそも、この特例は適用されません。