セルリアン――我々の向かう最初の遺跡がある海だ。
協会から近いということもあり、我々のような探索者もいれば、ただの観光客もいるようだ。これだけ人が多いようでは、この辺りの遺跡ではあまり成果も期待出来ないだろう。
或いは、ここは協会の側が我々を選別する場なのかもしれない。この程度で足踏みするようなら、この先に行かせることは出来ない、と。
――いずれにせよ、こんなところで呑気に油を売っている時間もない。先を急ぐべきだ。
我々3人にとっては、今日が初の戦闘となった。
協会でのオークとのじゃれ合いを除けば、私と李にとっては文字通り初めての実戦でもある。
本来であれば戦闘はオトに任せれば良いことだが、ある程度安全なうちに勘をつけるためにも、しばらくは私も前に出ることにした。
李には何も伝えていなかったが、アレも同じことを考えていたらしい。良いことだ。
この戦闘ではオトの評価を主たる目的にしていたが、現状では【保留】と言わざるを得ない。
小柄な代わりに身のこなしは確かで、見慣れない武器を上手く使って戦っていたが、実際のところ今回の敵は些か弱すぎたのだ。
これなら、私と李だけでも十分に先に進むことは出来ただろう。今のところ、の話だが。
とは言え、必要になってから人を集めるのは難しい。今のうちから同行させておくのも必要な投資だろう。
李に関しては……これからに期待、といったところか。流石にまだ経験が浅すぎる。
何故あのような軽装にしたのかは分からないが……大事がないことを祈ろう。
どうやら、しばらくこの遺跡を進まないことには何も言えないようだ。
他の連中もまだ先には進んでいないようだし、まだ急ぐ時期でもなかろう。
もうすぐ船も着く頃だ。準備が整うまでは、この辺りの探索を進めることにする。