No.1 / イヤリング
青い鳥はね、本当にいるのよ。、だってほら!みて、羽を拾ったの。綺麗でしょう、綺麗な、青い、羽。
彼女はそう言って、羽を恭しくポケットから取り出しました。綺麗な、青い、羽。まるで作り物のように。こんなに美しい羽を無くしたら、鳥は飛べないのではないだろうかと思えるくらい、綺麗な、青い、羽。
これで耳飾りを作ってくださらない? そうしたら、私なんだか飛べる気がするのよ。そうして、“しやわせ”をね、探しに行ける気がするの。
彼女はそう言って、小銭を恭しくポケットから取り出しました。その後、彼女がこの店に来ることはありませんでした。きっと彼女なりの幸せ……“しやわせ”を見つけたのだと思います。
その時の耳飾りはまだ窓際のショーウィンドウに飾ってありますが、彼女の拾ったのによく似た「作り物の」綺麗な、青い、羽を仕入れたので、イヤリングを仕立てました。彼女がこれを見て、自分の拾った“しやわせ”を思い出せるように。
アクセサリーと物語 / yonoha
麻の葉、夜の端









