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にぎやかなお墓 ────────────────────────────────────────────────
10年ほど前だったか。株式を管理する「証券保管振替機構」が 認知のためテレビCMを流していた。「証券保管振替機構」を「ほふり」と略し 株のとっつきにくさを感じさせないムードを演出していた。しかしこのCMを初めて 目にしたとき自分は目を疑った。
「ほふり」と聞けば「屠り」と受け取るのは自分だけではないだろう。 現在、屠る(ほふる)という漢字は常用漢字ではないようだが、普通に本を 読んでいれば当たり前に目にするありふれた言葉だと思うがどうか。
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昔、北海道出身の母が子供の頃かわいがっていた羊がいたそうだ。しかしそれは 愛玩動物でなはく食料としての家畜だった。ある日祖父がこれを潰しジンギスカンとして 食卓に上げたのでずいぶん驚いた、という話を母から聞いたことがある。
このように、食べるための動物を潰す。これが屠るという意味の一つだと思っているが CMの中の女優・伊藤麻衣子のくったくのない笑顔と、丸文字の「ほふり」を 見るたび、自分が思っているより「屠り」という言葉は、誰にも意識されない ところまで来ているのかもしれないと思った。
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その頃の自分はちょうど、宗教や各国の間にある食のタブーや、ベジタリアンの 食生活に興味を奪われていた。自分自身はといえば、とくに宗教も持たずポリシーもないが 興味本位で三ヶ月間ベジタリアンになってもみた。しかし特にこれといった意識の 変革があった訳もなく、むしろ食餌制限明けに食べた餃子とビールの旨さが忘れられず 年中、ビールで餃子を流し込む人間となってしまった。
だが、餃子に使われる豚肉。これを得るために自分は自分の手で豚を潰せるのか。 など、以降そんな問いが時折頭をかすめるようになった。 おそらく、餃子のために豚を屠る事はないだろうが、果たして激しい飢えなどの 窮地に立たされた場合、自分はどうするのか。
これに答えは出ず終いだが、その頃、食生活からのアプローチで初めて読んだ 横井庄一氏(1915−1997軍人)の本には、共感できる部分が多くあった。
彼は終戦を知らないままグアム島のジャングルに隠れ続け、見つかったのは1972年。 彼が57歳の時で、潜伏生活は実に28年にも及んでいた。常食していたのは ソテツの実で作った団子や植物。たんぱく源としてカエルなどの小動物を 常食していた。豚や牛など大きな動物を捕まえる事は稀だったようだが それらの薬効は素晴らしかったという。死にかけた時は、運良く出会った豚に 命を助けられてもいる。だが潰す時には思わず念仏が口から出たという。 できれば手を下したくはなかったのだろう。
そんな横井さんは生前、4つの遺言を残している。 「自分はグアム島でカタツムリ、ネズミ、カエルの生命を奪って生きながらえる ことができたのだから彼らの碑を建ててやりたい」 これが彼の一つ目の遺言だった。そして夫人の横井美保子さんによりその願いは 叶えられた。自分はこの話に心を打たれ、これを皮切りに横井庄一氏の資料を買ったり 調べたりするようになり、はや10年ほどが経つ。
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この間の名古屋旅行の主な目的は、このお墓を見る事だった。ところが 思わぬ流れで夫人の横井美保子さんと、夫・横井庄一さんの眠る墓に行く事になった。 彼女は自分の義母と同じ89歳。自宅兼横井庄一記念館からお墓までの距離は それほどまでではないが、老齢の彼女の歩調に合わせてゆっくりと歩く。しばらくしてから 大きな建物の隙間にある小さな霊園に到着した。自分はお墓というものに慣れていないので 彼女がお墓を清めるのを応援し、それから焼香する。借りた数珠を指に渡し 横井さんと小動物達のお墓に手を合わせた。
が、合わせたものの正直何を祈っていいのかわからない。脳内は無そのものだったが 目を閉じた自分に「カエルやデンデンムシもいてにぎやかでいいでしょう」という 美保子さんの声が聞こえたので、思わずフフフと笑ってしまった。
二つの墓を前に自分は横井さんを悼む。そしてもれなく付いてくる小動物達の霊も一緒に悼んだ。
↑数日前、庭に大きなカエルがいて驚いた時、去年の名古屋旅行を思い出しました。「人ん家の匂い」がする横井庄一記念館、忘れられません。
People Matching Artworks: An Unusual Photo Series By Stefan Draschan
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厚生労働省が発表した人口動態統計によれば、2019年1月から7月の日本の出生数は前年同期比5.9%減の51万8590人で、今年の出生数は90万人割れする可能性が高く、予想していたよりも、少子化のスピードが加速している。 同じように出生率の急激な低下に頭を悩ませている国がある。北欧のフィンランドだ。国連の幸福度ランキングで2年連続トップを維持している国だが、これまでも高福祉の国として子育て政策には力を入れてきた。しかし、2002年から2010年まで順調に伸ばしていた出生数も、その後、急減している。 フィンランドの大手メディア、ヘルシンギン・サノマットは「少子化が進みすぎて、近々人間の出生数よりも子犬の出生数が上回るだろう」と予測している。 ある研究者によれば、フィンランドは「ヨーロッパの新しい日本」になりつつあるという。食い止められない少子化の波はなぜ起きているのか。フィンランドで3人の専門家に話を聞いた。 「個人」を重んじるフィンランド アンティ・カウッピネン教授は、ヘルシンキ大学で政治哲学を専門としている。福祉の充実したフィンランドでなぜ少子化が起きているのか、話を聞いた。 「フィンランドでは、個人主義を重んじる傾向があり、多くの人が出産するかしないかを選択できるようになったことで、子供を持つことよりも個人としての幸せを追求する人が増えたのではないかと考えられます。女性も『母親』以外の選択肢をとる人が増えています。自分の人生を子供に左右されたくないと考える人が増えているのでしょう」 フィンランドでは、妊娠すると、子育てにまつわるありとあらゆる相談を受けられる「ネウボラ」施設が用意されていたり、赤ちゃんに必要な1年間の育児用品が揃った「育児パッケージ」が各家庭に送られてきたり(不要な人は現金支給)、保育園にも待機することなく無償で通えたりできる。子供が欲しいと考える人の経済的負担を減らすための施策が充実している。 しかし、子供を育てることでの生活の変化は、経済的負担の軽減だけでは補えきれないものがある。子供を持つことを喜びと捉えるか、今は必要ないと判断するかは、文字通り個人の自由な選択となっている。 男女格差が縮まらない現実 フィンランドは男女平等格差指数ランキングでも常に上位をキープしている。今年6月に発足した内閣は19人中11人が女性で、初めて男性閣僚の数を上回った。しかし、同じくヘルシンキ大学のマルユット・ユルキネン教授によれば、「男女格差の課題はまだまだ存在する」という。そして、「その格差が出生率の低下に影響を与えているのではないか」と指摘する。 例えば、同じ働きをしていても、フィンランドの女性は男性の84%しか稼ぐことができない。また、高齢者の介護や子育ても母親に任されることが多い。家事に割かれる時間は女性が3.5時間に対して、男性は2.5時間だ。 そんな現状のなか、独身でいるほうがワークライフバランスをとりやすい。自分1人だけの生活をコントロールするほうが、まだ幸福度が高いのではないかと考えられているのだ。日本よりも圧倒的に男女格差の少ない国ではあるが、まだまだ乗り越えるべき壁は高いことがわかる。 見えない将来への不安 少子化の最後の理由として指摘されたのは、「見えない将来への不安」だ。比較社会政策を専門とするヘルシンキ大学のヨハンネス・カナネン准教授は、「短期的な雇用形態が将来の計画を立てにくくしている」と警告する。 フィンランドでは、日本よりも雇用の流動化が進んでおり、契約形態も多様だ。契約社員の数も多く、1年未満の契約もある。その場合、自分が1年後にどのような仕事についているのか、そもそも就労しているのか、予想することが難しい。 子供を産むことの経済的、時間的負担を考えると、ある程度安定した仕事についているほうが産みやすいのだろう。 専門家の見解を3つ並べたが、実ははっきりとした理由はいまだに解明されていない。とはいえ、フィンランド政府を悩ませている「少子化」は、この間もとどまることを知らない。子どもを産みたいと考える人に対してのアプローチ(子育て政策)が充実していても、そもそも国民が「子どもを欲しい」と考えなければ、その政策も意味がない。 筆者は30歳目前だが、子どもが欲しいという感情はそれほど強くない。このような人間がもし増えているならば、まずはその声をじっくり聞いてみるのもいいかもしれない。「少子化」という現象の裏に隠された男女格差、将来への雇用不安など、別の社会課題がよりクリアに見えてくる手がかりがそこにはあるかもしれない。
最高レベルの子育て政策も無駄? 急減するフィンランドの出生率 | Forbes JAPAN(フォーブス ジャパン) (via conveniitekuru)
なぜ人は共産主義に騙され続けるのか。私が共産主義の失敗を予見したのは小学2年生のときである。担任の先生が産休に入り、自習の時間が多くあった。私は与えられた課題に黙々と取り組んでいたが、普通の小学2年生が自習を課せられて、黙って勉強するはずがない。周りの生徒はみんな大騒ぎだったので、隣のクラスの先生が注意に来た。結局、私を含めクラスの生徒全員が罰を受けることになった。 私はそのとき、共産主義は絶対うまくいかないと確信した。私が小学2年生だった1978年当時、ソ連はまだ大国として健在で、共産主義は素晴らしいと考える人が多くいた。でも、私は彼らを信じなくなった。真面目にやってもやらなくても、みんな同じように怒られるなら、誰も真面目にやらない。結果の平等は絶対うまくいかない。そんな単純なことをなぜ大人は分からないのだろう。とても不思議だった。その11年後ベルリンの壁は崩壊し、さらにその2年後にはソ連も崩壊した。 ソ連が崩壊して以降も、数は少なくなったが共産主義を信奉し続ける人は存在し続けた。それがまた不思議だった。左翼はウソつきなのか、それとも単に学習能力がないのかという点が当時の関心事だった。正直で頭のいい人は左派にはなれないというレイモン・アロンの言葉を知ったのはその後のことである。 左翼とは何か。人はなぜ左翼になるのか。私にとって常に頭の片隅に存在し続けた謎であった。しかし、私の専門は工学であって人文社会科学ではないため、この問いは仕事として取り組むべきものではなく、ずっと放置したままだった。ところが、幸いにもここ2、3年の間に、その謎がかなり解けてきたのである。 1つのきっかけは、英語圏の政治系YouTuberのウォッチを始めたことである。そこで、欧米でも人々が左翼の横暴に苦しんでいる現状を知ることができた。それを通じて、欧米の左翼と日本の左翼の共通点を見出すことに成功し、左翼というものを一段高い段階に抽象化して理解することが可能となった。 もう1つのきっかけは、インターネット・SNSの隆盛により、大量の言語資源が簡単に取得できるようになったことである。私自身の専門分野の一つに人工知能があるが、インターネット上のビッグデータを機械学習に使えるようになったため、政治問題や社会問題に関する言説を定量的に分析できる時代になった。それにより、自らの理工系の知見を左翼の分析に使えるようになったのである。 今回はそのうち、欧米の左翼運動と日本の左翼運動の共通点から見える左翼像を紹介することにする。左翼運動は、人権、平和、寛容、多様性など常に美辞麗句を看板に掲げる。しかし、その運動の矛先は極めて恣意的に選ばれている。 日本の場合、左翼の人権運動は北朝鮮による拉致被害者の人権を無視する。平和運動も、中国や北朝鮮の核開発や軍拡に抗議をしない。反原発運動も、中国や韓国の原発には反対しない。これらに共通するのは、周辺諸国が日本を侵略しやすい状態を作り出す方向に運動が向いていることである。それゆえ、日本では「左翼=反日」と理解されていることが多い。日本人の目につく左翼運動にかかわる外国人は、みな反日勢力に見えるため、外国の左翼も反日的であるとの誤解を持つ保守系日本人は多い。しかし、それは間違いである。 欧米の左翼にとっての最大の敵はキリスト教的価値観に基づく西洋文明である。であるから、イスラム教などの異文化に対するトレランス(寛容)を主張しつつ、キリスト教的価値観を弾圧する。たとえば、米国の大学では学内のキリスト教徒のサークルを解散させるなどの動きがある。また、欧米のフェミニストは女性の権利を主張する一方で、イスラム系移民の性犯罪の被害を受けた女性に対しては口封じをする。 日本と欧米の左翼に共通する点は、いずれも自らの属する社会や文化を憎み、その破壊を意図していることである。その憎悪の感情は、過大な自己評価ゆえに、周囲が自分を正当に評価していないと不満を持つことから生じている場合が多い。ただし、これは全ての左翼に該当するわけではない。左翼運動は、さまざまな種類の人間の複合体である。 私は、左翼運動の構成員を次の3つに分類している。 1.中核層 自らが属する社会を憎み、それを破壊することを目指す人たち。見せかけの理想を掲げて活動を興し、その活動が社会の破壊に結びつくよう巧みに制御する。良心は無いが知的レベルは高い。 2.利権層 中核層に従うことで、活動資金や仕事(テレビ出演など)を得ることが目的の人たち。 3.浮動層 中核層が掲げた理想に共感する人たち。正義感に基づいて行動するが、いい人と思われたいという虚栄心があることも多い。知識を身に着けると、騙されたと気づいて活動から去る。 初代FBI長官のジョン・エドガー・フーヴァー氏は、左翼(コミンテルン)を「公然の(共産)党員」「非公然の党員(共産党の極秘活動に従事する人)」「フェロー・トラベラーズ(共産党の同伴者)」、「オポチュニスツ(機会主義者)」、「デュープス(騙されやすい人)」の5種類に分類している。(この分類は、江崎道朗氏の著書『コミンテルンの謀略と日本の敗戦』に紹介されている。)このうちの最初の3つが中核層、利権層がオポチュニスツ、浮動層がデュープスに対応する。 正直で頭のいい人は左派にはなれないというレイモン・アロンの言葉に対応させると、中核層と利権層は不正直で頭のいい人であり、浮動層は正直で頭の悪い人である。その複合体が左翼というわけである。 保守派は左翼と違って単純な人が多い。そのため、上で述べた左翼の全貌が見えていない。左翼はみな浮動層であると勘違いして甘く見る。しかし、その認識自体が完全に左翼の術中に嵌っているのである。 左翼運動が巧みなところは、その運動において浮動層を前面に押し出すことである。中核層は基本的に表に出てこない。浮動層は善良な庶民であるから、左翼運動を叩く人は庶民の敵だとレッテルを貼れる。浮動層には悪意がないから、左翼運動の真の目的が破壊であるとの批判は濡れ衣に見える。彼らには知性も感じられないから、取るに足らない相手だと保守派も油断する。 左翼運動の知性の高さは、その攻撃先の選定に見て取ることができる。例えば、日本の自然保護運動を考えよう。彼らは、ダム、堤防、防潮堤、基地建設、高速道路、リニア新幹線、地熱発電のように、日本の安全や経済にプラスになる開発行為の自然破壊は非難するが、太陽光発電、風力発電、中国の珊瑚乱獲のように、日本にとって経済的・社会的マイナスが大きい自然破壊は問題視しない。中でも、発電に関する態度の違いは、それなりに高度な知識がないとこのような見極めはできない。 さらに左翼の頭の良さは、主力は上述のような攻撃先の選択をしつつ、それ以外の勢力はある程度意見を散らしている点にも見ることができる。これにより、批判されたときに傍流の人々を引き合いに出し、批判が不当なものであると反論できるように準備している。 左翼運動は、今後もその頭脳を駆使して庶民の味方を詐称し続けるであろう。現実には、彼らは庶民に選択の自由を与えない。自分の言いなりにならないものは、弱者であっても容赦なく叩きのめす。であるから、左翼はリベラリスト(自由主義者)とは最も遠い存在である。にもかかわらず、彼らはリベラルを自称し、その称号を社会的に広く認めさせることに成功している。 左翼の欺瞞を示す最も有効な手段は、過去の共産主義国家が何をしたかを思い起こさせることである。彼らは、常に庶民(労働者)の味方であると自称したが、過去全ての事例において特権階級が庶民を虐げる社会が生まれる結果となった。おびただしい数の人命も奪われた。その歴史をできるだけ多くの人に直視させることが、共産主義の悲劇を繰り返さないために最も重要なことである。 執筆者:掛谷英紀 筑波大学システム情報系准教授。1993年東京大学理学部生物化学科卒業。1998年東京大学大学院工学系研究科先端学際工学専攻博士課程修了。博士(工学)。通信総合研究所(現・情報通信研究機構)研究員を経て、現職。専門はメディア工学。特定非営利活動法人言論責任保証協会代表理事。著書に『学問とは何か』(大学教育出版)、『学者のウソ』(ソフトバンク新書)、『「先見力」の授業』(かんき出版)など。
なぜ人は共産主義に騙され続けるのか (via conveniitekuru)
40歳位のおっさんになるといろいろ世間を分かってる気になり、自分の知り得た狭い環境を元に何事も一般化して断言する病()に罹患してしまうのかもしれん。自分もその傾向がある。時代は変わるし、個人の知りうる環境なんてのは限られてる。これを強く自覚した上で歳を重ねたいとは思うね。
NKPMとイッパイアッテナさんのツイート (via gkojax)
週末は時間をやりくりして、会場のとある平和財団に足を向けておりました。愛すべき巣鴨プリズンも懐が広いですね。 で、某有識者会合でちょっと不思議な報告内容があって首をひねる一方、関係先から山中伸弥さんの話がたくさん出てきました。それもあって、産経新聞には山中伸弥さんのiPS細胞研究所の備蓄事業打ち切り通告の話を書きまして、文春でも触れようかなあと思っているんですけれども、私個人としては、山中さん個人の問題や、再生医療における日本の取り組み(と残念な途中経過)とは別に、助成されている金額そのものが不足していて、科研費の使い方の柔軟性が失われ、また受け皿となる日本の大学や研究所の体制が研究者にとって不安定すぎて、山中さんのような著名で実績のある人物でも研究環境を安定させられないのか、という問題に直結すると思うんですよ。【新聞に喝!】投資家・山本一郎 iPS備蓄「打ち切り」 研究現場の困窮に目をhttps://www.sankei.com/column/news/191208/clm1912080006-n1.html NewsPicksで書かれていた冒頭の話が回覧されたんですが、コップの中にわずかに残ったコーヒーが冷めててマズいという話よりも、そもそもコップに熱々のコーヒーを淹れる議論をしなければならないよね、ということで、一応は偉い人たちも合意があるとのことですが。 また、中辻憲夫先生の議論もみな周知でした。そういうもんですか。中辻先生のお話は正論としつつ、iPS細胞に対する研究に日本の再生医療回りが偏重である事実は認めてなお「ES細胞の研究に資する研究者の発掘が追い付かない」とかいう謎の議論が。そして、最後はトップが萩生田光一さんである限り、大幅な状況の改善には結びつかないだろうというトップ無能説で終わるあたりが日本の政策議論の悲しいところなのかなあと思います。 ちょうど夏以降、この手の話をする機会が沢山増えまして、座談会をやってメルマガで放流したりもしました。我が国の教育から研究まで、智を扱う分野の劣化と立て直しの遅れは由々しい問題だよね、という雰囲気にはなっています。【号外】PISA2019「日本の15歳、読解力が15位に急落」報道だヨ全員集合(前編)http://yakan-hiko.com/BN9286 整理をすると:・欧米の再生医療研究の水準まで日本を引き上げるには、いまの科学研究予算の5倍ぐらいの国費を突っ込む必要がある。・その国費に見合う民間の製薬会社の研究助成や、大学の科学研究の制度改革もしなければならない。・ところが、某柴山プランもはじめとして、なぜかeポートフォリオや大学入試改革、民間英語試験の導入といった、全体的に評判の悪い施策が先に手がけられ、文科行政全体が疲弊してしまった。・大学の研究体制の立て直しは急務で、論文数の改善や、海外との共同研究体制、研究者(ポスドク、准教授あたり)の待遇改善はどげんかせんといかんのに、なぜか後回しに。・とはいえ勝てる要素のある研究分野の洗い出しをして「選択と集中」をしようというアベちゃん周辺の判断もあるので「そうですか」と戦艦大和に一点豪華主義に発展。・結果としてiPS細胞も含めた「勝てそうな」プロジェクトにチップ山張り。逆に、薄く広くができないので、海外で研究が先行しているES細胞研究は民間に丸投げされ無事死滅。・首切り役を特定の内閣官房の役人に押し付けられ、いついつまでに全切りしろとプレッシャーが来たのでノーベル賞受賞者に恫喝に打って出る。そして流れるようにリークされて苦しい立場に。・一方で、電子カルテなど次世代医療基盤の整備が予算つかずで遅れたので、その隙をついて問題企業が唐草模様の風呂敷広げて颯爽と登場し、現場がレジスタンス状態になる。 だいたいこんなところかと思うんですよ。もちろん聞き書きなので、現場に詳しい人が一つひとつ見れば「それは違うよ」というのはあるかもしれませんが、現場に近い人ほど「上の無策はどうしようもなく嘆くしかない」話と「山中伸弥さんはあれだけの人なのに被害者ポジションに追いやられて可哀想」話とが交錯する感じでした。 開発や研究の現場や、初等中等教育の問題も、みんな「ですよねー」と言って、分かってはいるんです。ただ、諸外国と同等に日本が単体で張り合おうとすると予算がどう考えても足りないし、教員の充足率も考えると環境がブラック化するし、ポスドク周辺は待遇改善したくても無理。なんかこう、補給や兵站がなくて前線で戦う人たちが戦死ではなく餓死で倒れていく、かの太平洋戦争と同じ構図がここにもあるんじゃないかと思うんですよね。 私も榎木英介さんの記事を持ってって「こういうの、どうにかしましょうよ」というと、大本営の人たちはみんな口をそろえて「問題ですよね。分かってるんですが…」と回答をしてくださる。重要な項目の、優先順位が完全に間違った結果、英語教育で現役高校生が右往左往し、家庭での躾や地域の役割も押し付けられた学校がブラック環境になって教師が辛い思いをし、変な人間が科研費を握ってまともな研究者が資金不足で立ち往生し、学問の世界で貢献することを夢見て大学院に残り博士にあっても不安定な環境で暮らしすら安定しない有望な人たちがたくさん使い捨てられている、というのが我が国の現状じゃないかと。 「いまからでもすぐにするべきこと」は手がけたうえで、将来の日本の教育や研究をこうしましょうという議論を早々にやって、日本の科学はこれを目指すのだ、そのためにはこういう予算がいるのだ、と設定しないとみんな死ぬんじゃないですかね。 でも、偉い人たちと話をしていると、最近特に「我が国はいったん死んで、焼け野原にならないと方針を変えられないんじゃないか」って悲観的に言う人が多いんですよ。いやー、死ぬ側の気持ちにもなってくださいよ。偉い人が敗戦志向って、いま前線で頑張ってる人たちにとっては最悪じゃないですか。ねえ。ちょっと。
やまもといちろう 公式ブログ - 山中伸弥さんのiPS細胞研究所の一部事業助成打ち切り報道について - Powered by LINE (via conveniitekuru)
渋野日向子(21=RSK山陽放送)のコーチを務める青木翔氏(36)は「教えないで教える」ユニークな指導法で、大躍進を支えた。指導のモットーは「老害にならないこと」という。その心は「教えすぎない」「先回りして正解を教えない」「失敗をどんどんさせる」というこれまでの日本で行われてきた指導法と正反対のものだった。
渋野の躍進支えた青木コーチのカミナリ/取材ノート - 国内女子ゴルフ : 日刊スポーツ (via conveniitekuru)
しかし、実は社会生活において、成功の鍵を握っているのは、IQに加えてCQ(curiosity/creativity quotient=好奇心または創造性指数)と EQ(emotional quotient=感情指数/心の知能指数)、その3つのバランス「ICE」なのだという。
IQ(知能指数)の高さよりも大切な「ICE」とは?(米研究) : カラパイア
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私たち人間は、およそ3秒に1回の頻度で自発的に瞬きをしています。瞬きの度に視覚の入力が0.3秒間ほど遮断されるので、起きている時間の約1割の視覚情報が瞬きのために犠牲になっています。それなのに、こんなに頻繁に瞬きをする理由は、未だに解明されていません。私は、この謎を解き明かすために、瞬きのタイミングに注目し、人々の行動や脳活動を調べてきました。今日は、これまでの研究により見えてきた瞬きの意外な役割についてお話したいと思います。 「瞬きは何のためにしていますか」と尋ねると、ほとんどの方が、「目を潤すためにしている」、と答えます。確かに、瞬きをするたびに、涙液により目の表面に潤いの膜が作られます。でも、瞬きを1分間に3回程度すれば、目を潤すためには十分であることがわかっています。それなのに、我々は、1分間におよそ20回も瞬きをしています。目を潤すために必要な回数の5倍も瞬きをする理由は未だに謎のままです。実は、人の精神状態によって瞬きの発生頻度は大きく変化します。ゲームやパソコン作業など視覚作業をしているとき、瞬きの発生は抑制されます。一方、人前で緊張して話すときや難しい問題を解いているとき、瞬きの回数は増加します。ただ、疲れているときや退屈しているときも瞬きの回数は増加するので、瞬きの回数の増減だけで心の状態を推定するのは、なかなか難しい状況です。ただ、瞬きが何らかの脳の情報処理との関係で生じている可能性が考えられます。もしそうであれば、同じ映像を見ているときには、皆が同じタイミングで瞬きをするのではないか、と私は考えました。そこで、それを確かめるために、イギリスのコメディドラマ「Mr.Bean」を人々に観てもらい、その時の瞬きのタイミングが揃っているか、それともばらばらかを調べました。すると、瞬きのタイミングは、0.6秒以内という短い時間差で同期して発生していることがわかりました。人々の瞬きが揃って生じるのは、主人公の動作の切れ目や繰り返しのシーンなど、映像の暗黙裡の句読点で生じていることがわかりました。つまり、私たちは、無意識に環境の中から出来事のまとまりを見つけ、その切れ目で選択的に瞬きを発生させているのです。そして、そのタイミングが人々の間で共通しているのです。この映像の切れ目で瞬きをしているとき、脳の中では何が起きているのでしょうか。それを明らかにするために、今度はMRIという脳の血流変化を測定する装置の中で、先ほどと同じ映像を見てもらい、瞬きに伴う脳活動の変化を調べてみました。すると、瞬きの度に、脳の様々な領域の活動が大きく変化することがわかりました。 この図のオレンジ色に塗られた領域は、瞬きの度に活動が上昇しました。なかでも、黄色で囲んだ3つの領域は、デフォルト・モード・ネットワークと呼ばれる神経ネットワークを構成しています。このデフォルト・モード・ネットワークは、外界をモニタリングしているときは活動が低下するのですが、考え事をしているときなどに活動を増やすことが知られています。このデフォルト・モード・ネットワークは、映像を見ているときは活動が抑制されているのですが、瞬きの度にその抑制が外れて、一過性に活動が上昇しているのです。 一方、この青く塗られた領域は、瞬きの度に脳活動が低下していました。これらの領域は、注意の神経ネットワークと呼ばれており、外界のどこに目を向けるか、注意を払うか、という機能を司っています。本来、映像を見ているときは、このネットワークが常に活動をしているのですが、瞬きの度に、一時的に活動が低下していることがわかりました。 つまり、瞬きの度に、外界をモニタリングする神経ネットワークと内省をつかさどる神経ネットワークの活動が一時的に交替しているのです。人は、情報の切れ目で瞬きをすることで、外界と内省の情報処理のバランスを保っているのかもしれません。 つぎに、瞬きの度に、脳のネットワークの活動状態が大きく変化しているのであれば、その影響を受けて身体の状態も大きく変化しているのではないか、と予測しました。そこで、映像を視聴しているときの瞬きと心拍数の関係を調べてみました。 その結果がこの図になります。瞬きが発生した時間を0秒として、瞬き前後での瞬時心拍数の変化を描いたものになります。御覧の通り、瞬きの度に、その直後の数秒間、心拍数が上昇していることがわかると思います。このことから、瞬きの度に、身体の状態をつかさどる自律神経が、副交感神経が優位の状態から、交感神経が優位の状態に一時的に交替していることがわかります。 これらの発見を踏まえて、瞬きの隠された役割とは、脳と身体の活動状態のバランスを保つことなのではないか、と私は考えています。 さらに、瞬きには、社会的な役割があることも発見しました。人間の瞬きは、0.3秒にもわたる瞼の開閉運動なので、容易に観察できます。そこで、対面した状態で話を聞いているとき、話者の瞬きが聞き手の瞬きにどのような影響を及ぼすのかを調べてみました。 その結果がこの図になります。話者が瞬きした瞬間を0秒にして、聞き手の人の瞬きの発生率の時間変化を描いたものになります。話者の瞬き開始から、0.25秒遅れて、聞き手の瞬きの発生率が増加していることがわかります。特に、話の切れ目で話者が瞬きしたときに、聞き手側も引き込まれて瞬きをしていました。この結果から、我々は瞬きを介して、無意識に話の切れ目を共有していると考えられます。しかし、コミュニケーションの障害が主症状の自閉症スペクトラム障害の方では、話の内容は正しく理解していたにもかかわらず、話者の瞬きとの同期は見られませんでした。話の切れ目というものを他者と無意識に共有する行為は、円滑なコミュニケーションの成立に重要な役割を果たしている可能性が考えられます。さらに、この二者間の瞬き同期現象は、人間同士だけでなく、人間に見た目がそっくりのアンドロイド・ロボットと人の間でも起きることがわかりました。アンドロイドに話の切れ目で瞬きをさせたところ、向かい合って話を聞いていた人間は、アンドロイドの瞬きに引き込まれて、瞬きをしていました。ところが、アンドロイドが目をそらした状態で話をすると、瞬きの引き込みは消えてしまいました。そこで、今度は逆に、アンドロイドの手に自分の手を重ねた状態で話を聞いてもらいました。すると、アンドロイドと人の間の瞬き同期は、手を重ねていない状態よりも、ずっと高まったのです。二者間の瞬きの同期の度合いというのは、両者の間のコミュニケーションの質を鋭敏に表しているのです。 一連の研究により、瞬きは注意の切れ目で脳や身体の状態をスイッチさせる役割やコミュニケーションを円滑にする役割があることがわかってきました。今後は、瞬きの同期現象を活用することで、人々の興味がどこにあるのかを的確に推測するシステムの開発など社会応用に積極的に取り組んでいきたいと思います。
「まばたきの意外な役割」(視点・論点) | 視点・論点 | 解説アーカイブス | NHK 解説委員室 (via conveniitekuru)
(クマビスケットの作り方neol.jp | neol.jpから)