ユーザーに「力を与える」というレトリックは、それ自体が勝ち組、負け組のようなパワーゲーム的な価値観を含んでいる。力を与えられた人は、自由になることもあるが、それよりもむしろ権威的になりがちで、コンピュータによって「エンパワーされた進歩人は優れている(使いこなしていない人は劣っている)」というエリート主義や優生思想にも陥りやすい。また、商業主義の世界では当たり前のことであるが、こうしたレトリックは商品をより多く販売するためのものであり、それが目指す未来は、(すでに多くの商品を販売している企業にとっては)現在と変わりなく、自社の商品がたくさん売れ続けている「同じ」社会でもある。消費者としてのユーザーは、企業から見れば、商品をたくさん購入してくれる(そして廃棄する)社会を実現するために必要不可欠な、生産性の高い道具である、といういいかたもできるだろう。
https://makezine.jp/blog/2020/08/make_without_making_02.html
本記事は、久保田晃弘さん(多摩美術大学情報デザイン学科 教授)に寄稿していただきました。 「DIY」(大文字で、ハイフンでつながれて、カッコで括られた “Do-It-Yourself”)という表現が初めて登場したのは、1912年に発行された『Suburban Life』に掲








