“バスケ部だったからきっと腹減るんだろ、俺の隣の席のそいつは いつもはちょっと女の子っぽくない、普通にボリュームのある弁当 を食べてた。まあ、長身スリムでボーイッシュなタイプだったから、 可愛いお弁当箱なんか、そもそも似合わなかっただろうけど。 でも、お袋さんが体調を崩して入院して以来、そいつの弁当は サンドウィッチとか、そういうお手軽メニューになった。 自分じゃ料理はできなかったみたいで。 あれじゃ物足りないだろうな、なんていう俺の予想は大当たりで、 ある日の午後、隣の席からきゅるるーとか腹の鳴る音がしたから 横を見たら、ものすごい恥ずかしそうな顔したそいつと目が合って、 それがあまりにも可愛くて、俺は思わず言っちゃったんだ、 ”弁当、俺が作ってやろうか?”って。 大した事じゃなかったんだ。 俺と妹の分と合わせて二つ、毎朝弁当作るのが家での俺の 当番だったから、もう一つ増えようが別に大した手間じゃない。 赤い顔したままぶんぶん首振って遠慮するそいつに、その辺の 事情を説明して、納得させて、それで翌日から弁当一緒に 食べるようになった。今から思えば、それが付き合ったきっかけ。 何かのはずみで当時の話題がでると、”スポーツやってたから お腹減るのはしょうがないのであって、別におーぐらいだったわけ じゃない”とか”弁当に釣られただけであって、別に俺のことなんか 何とも思ってなかった”とか、今でもムキになって言い訳するから 俺も取り敢えずそういうことにしておくって言って、笑ってやるんだ。”
— No.35035 それがあまりにも可愛くて - コピペ運動会 (via mcsgsym)














