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陸橋の途中
古代蓮2
古代蓮
Sonnet 18
Shall I compare thee to a summer’s day? Thou art more lovely and more temperate: Rough winds do shake the darling buds of May, And summer’s lease hath all too short a date: Sometime too hot the eye of heaven shines, And often is his gold complexion dimmed; And every fair from fair sometime declines, By chance, or nature’s changing course, untrimmed: But thy eternal summer shall not fade, Nor lose possession of that fair thou ow’st; Nor shall Death brag thou wander’st in his shade When in eternal lines to time thou grow’st: So long as men can breathe or eyes can see, So long lives this, and this gives life to thee. —William Shakespeare
君を夏の一日に喩へようか。 君は更に美しくて、更に優しい。 心ない風は五月の蕾を散らし、 又、夏の期限が余りにも短いのを何とすればいいのか。 太陽の熱気は時に堪へ難くて、 その黄金の面を遮る雲もある。 そしてどんなに美しいものもいつも美しくはなくて、 偶然の出来事や自然の変化に傷けられる。 併し君の夏が過ぎることはなくて、 君の美しさが褪せることもない。 この数行によつて君は永遠に生きて、 死はその暗い世界を君がさ迷つてゐると得意げに言ふことは出来ない。 人間が地上にあつて盲にならない間、 この数行は読まれて、君に生命を与へる。 (吉田健一 訳)
https://youtu.be/8DMZGwRlPKA?t=82
『フランクおじさん』監督:アラン・ボール
'Uncle Frank' dir. by Alan Ball, 2020
アラン・ボール脚本・監督のAmazonオリジナル映画で、とにかく素晴らしかったのですがとりわけ、ノスタルジアに現代性を潜ませる、という点でずば抜けてました。自分の血縁に自分の事を受け入れてほしい、と願う気持ちが――多少なりとも――残っている性的少数者にとって不意打ちのギフトになってしまうような作品、とでも言いますか。
観終わった自分が真っ先に連想したのはアン・リーが1993年に発表した『ウェディング・バンケット(The Wedding Banquet)』だったのでしたが、ドタバタコメディだけど最後にはホロリ、で〆た『ウェディング・バンケット』よりも深化した『フランクおじさん』は一発ギャグ的な笑いを、ストーリーの中で(適切なタイミング及び適切な分量で)不穏なテンションを高める為に駆使している。それはもはや ”ヘテロセクシャルっぽく振る舞おうと懸命になるホモセクシュアル” を面白おかしくスケッチするのは既に時代遅れになっており、「てか笑い事じゃないですけど(何ニヤニヤしてんだお前)」という体勢に我々の現世が入りかけているということであって、舞台を過去に設定することで誤ちを贖おうとする現代の姿勢でもある。
映画の語り手はフランクの姪であるベス(彼女の父親がフランクの弟)。「私は何でこんなド田舎の大家族に生まれてしまったんだろうな…」と周囲からは浮き上がり悶々としつつ、ニューヨークからたまに戻ってくるフランクおじさんと話す時だけ解放された気分を味わっている。ベスにとってメンター的な存在であるフランクの励ましもあって彼女はめでたくニューヨークの大学に進学し、やがてその大学で教鞭をとるフランクの私生活にも触れるようになり…という展開なのですが、フランクと同居している恋人のワリド(米国風に「ウォリー」とも呼ばれている)がサウジアラビアから移住してきた男性、という設定が正に現在進行系のクィア映画。70年代のニューヨークにだって中東系のゲイは当然いただろうと思うけれどこの映画の中で、彼は自身の文化的なアイデンティティをほぼ捨てていない(ムスリムとして礼拝を欠かさず、ベーコンを嫌悪し、アラビアン・ポップスに乗って踊る)男性として描写されている辺りが現代の視点だと思う。これが20年前に作られた映画だったらフランクの相手が中東から来たムスリム、というアイディアは仮に出たとしても「いやそれだと情報量が多すぎて処理できない」とか何とか言われて採用されなかっただろう。でもこの作品の中でフランクとワリドは細かい文化摩擦を絶えず起こしながらも、肝心なところで摑んだお互いの手を決して離さないカップルとしてきちんと成立しているのだ。
この映画がストーンウォール事件が起きた1969年から始まるのも無論「何となく」ではないし、サウスカロライナから逃げ出したフランクの行き先がニューヨークであるのも「何となく、ニューヨークとか?」ではなくて、彼は当事者であり時代の目撃者であるはず、という含みを持たせてある。そしてこの映画は1973年に終わる。ということはエイズ禍のかなり前ということであり、設定ではこの時点で46歳であるフランクが、やがて来るだろう80〜90年代をどう過ごしたのか/あるいは過ごさなかったのか、という茫然とせざるを得ないバカでかい空白の未来を想えば、父親の葬式に出席するためにかつて逃げ出した米国南部の故郷に嫌々ながら戻り、案の定&予想外な仕打ちに打ちのめされたりしつつも、最終的には概ね包摂される、というフランクの瞬間の幸福は宝石のようである。 おそらくそれは、儚い貴石ではあるけれども。
『フランクおじさん』予告編
(蛇足)これを観て改めて、なぜ自分が『君の名前で僕を呼んで』にさっぱり打たれなかったのかもけっこう判ったのでしたがつまり、あの映画の中の世界は過去の繭の中でいつまでもまどろんでいて、現在も未来にも続かない作品だからなんだ、ということでした。
『ボーイズ・ステイト』監督:ジェシー・モス、アマンダ・マクベイン
'Boys State' dir. by Amanda McBaine, Jesse Moss, 2020
「ボーイズ・ステイト」「ガールズ・ステイト」というのはアメリカ合衆国において米国在郷軍人会が主催して行われる、高校生を対象とした州単位の夏季プログラムで、男女別に短期合宿で政治的なリーダーシップやシチズンシップを学ぶのだという。2020年のサンダンス映画祭でUSドキュメンタリー・コンペティション部門グランプリを獲得したこの『ボーイズ・ステイト』は2018年にテキサス州オースティンで開催されたものを追っている。
参加者は州内から応募・選抜された約1,100人の男子高校生で、事前に在郷軍人会の面接を受けて参加の可否が決まる。州都に集められた彼らは一週間をともに生活するのだが、まず機械的に「連邦党」と「国民党」という疑似政党に二分される。この2党は現実の民主党と共和党に擬せられているわけでは無く、結成時には党綱領すらない白紙状態の「党」だ。まず党委員長を選出し、自党のポリシーを定義してから「ボーイズ・ステイト」における最高位の役職「知事」以下の候補者たちを党内で選出し、最終的に両党が選挙で対決する。
希望する役職に立候補するためには一定数の支持者署名を集めなくてはならない。メインでフィーチャーされる一人、スティーヴン(国民党の知事候補、メキシコ系)は〆切ギリギリまで支持者を確保できず苦労するが、なんとかクリアして立候補する。ちなみにこの映画は彼が行きのバスに乗り込むところから捉えているが、この時点ではまだどう化けるか全く判らなかったわけで、もちろん「これは」と見込んだ人をできるだけ撮った(そして膨大なボツが出た)んだろうとは思うのだけど、1,100人全員を追うのは無理なわけで流石の眼力。
1,100人の男子高校生(基本的に17歳)が集まっているわけなので要は即席男子校みたいなもんですが、ノリも基本的に男子校のそれなのは彼らが何をするでもなく集まっているところを撮ったショット(無意味にバク宙してたりとか)からも伝わってくる。初めの方でスティーヴンは「男女で分けないで『ピープル・ステイト』としてやるほうがいいと思う」などと発言するのですが、話しかけた相手からは「は?なにそれ?つうかなんで?」といった反応が返ってくるので「冗談だよ」とごまかす。男子校ノリな上にテキサス州というえらく保守的な土地に仮想された「ステイト」なのである。
しかしこの1,100人の参加者の中に、ゲイは何人いたのだろう。
他にも何人かフォーカスされるうち、連邦党の党委員長になって選挙の采配を振るうベンは、自分の長所を強調せずに地道にコツコツ支持を積み上げていくスティーヴンと好対照で、両脚と片腕に障害を持つ彼は「でも失敗しても障害を言い訳にしてはいけないと思うし、何より自分はハンデを凌駕するほどの努力した。自分は白人ではなくアメリカ人だと思っている」みたいな事を真顔で言うのですが、選挙戦が終盤に近づくにつれ彼はSNSを使って国民党側を攻撃したりしはじめ、「とにかく勝つ」という並々ならぬ意欲は感じるものの、では「勝って何をしたいんでしょうか?」の部分はさっぱり伺えないのでした。
しかし良く考えるとこれは疑似選挙であり、実のところ勝ったとしてもそれはチェスの試合で勝ったとかそういう類いの勝利であって、彼らが現実に公権力を手に入れるわけではない。ないにも関わらず彼らがこんなにも熱中するのは選挙そのものが知力・体力(あと本物の選挙では財力)を尽くすに足りるほどに面白いゲームだからこそであって、実際この映画の中に出てくる高校生たちの中で(スティーヴンのように)自分が生きる社会の中で実現させたい何かがあるので―その予行演習として―参加している人の方が少数派で、「選挙に勝ち抜いた人」になりたい人が多数派のように見えるのだ。
『ボーイズ・ステイト』予告編(リンク)
『ボーイズ・ステイト』を観る前に読んだダーヴィッド・ヴァン・レイブルック著『選挙制を疑う』(岡﨑 晴輝・ディミトリ・ヴァンオーヴェルベーク訳)には以下のような一節がある。選挙の持つ魔力とか磁力というものは以下で述べられている事と無縁では全くないだろうし、ましてや才気と体力に溢れたティーンエイジャーにとって抗えるものでもないだろう。
「ここに、民主主義疲れ症候群の根本原因がある。我々はことごとく選挙原理主義者(electorale fundamentalisten)になってしまっているのである。我々は選挙で選出された人々を軽蔑しているのに、選挙自体は崇拝している。選挙原理主義とは、選挙のない民主主義など考えられず、民主主義について語るためには選挙が必要不可欠の条件であるとする、揺るぎなき信仰である。選挙原理主義者は選挙を、民主主義を実践する一つの方法とは見なさない。目的それ自体と見なし、誰にも謙譲できない本質的価値を備えた神聖な原理と見なしている。」p. 42
THE BELOVED
"THE BELOVED (VOICES FOR THREE HEADS)" by WILLIAM GIBSON [text to ArTRANDOM Robert Longo 1991]
I.
UNDER THE LIGHTS
MACHINE DREAMS I REMEMBER SHBUYA TIMESQUARE PICADILLY
I REMEMBER
A PARKED CAR AN ARENA OF GRASS A FOUNTAIN STAINED WITH EARTH
IN THE SLOW FALL TO DAWN
IN THE ARMS OF THE BELOVED
REMEMBERED
A LONGSIDE NIGHT IN THE HYATT CAVES IN THE HALF-LIFE OF AIRPORTS IN THE HOUR OF THE HALOGEN WOLVES
THE HOUR REMEMBERED
IN RADIO SILENCE
RADIO SILENCE RADIO SILENCE RADIO SILENCE
II.
IT'S ONLY THE HISTORY OF THE MYSTERY IT'S ONLY PEOPLE GO LOST, ISN'T IT? ONLY THEY DO GO LOST, ACTUALLY IN ANY CITY AT ALL
IT'S ONLY THE FLOW OF THINGS ONLY THE CROWD AT THE INTERSECTION ONLY THE RAIN ON THE PAVEMENT THAT'S ONLY THE HISTORY OF IT REALLY
MY FATHER WENT LOST THAT WAY MY MOTHER TOO MOTHERS DO REALLY, IN THE WAY OF THINGS IN THE WAY OF MYSTERY I MEAN BUT GIRLS GO LOST IN THE DARK PARK BOYS TOO THAT'S ANOTHER WAY
DOWN ALL THESE DAYS
III.
THIS CITY IN PLAGUE TIME KNEW OUR BRIEF ETERNITY
OUR BRIEF ETERNITY
OUR LOVE
OUR LOVE KNEW THE BLANK WALLS AT STREET LEVEL
OUR LOVE KNEW THE FREQUENCY OF SILENCE
OUR LOVE KNEW THE FLAT FILED
WE BECAME FIELD OPERATORS WE SOUGHT TO DECODE THE LATTICES
TO PHASE-SHIFT TO NEW ALIGNMENTS
TO PATROL THE DEEP FAULTS
TO MAP THE FLOW
LOOK AT THE LEAVES HOW THEY CIRCLE IN THE DRY FOUNTAIN
HOW WE SURVIVE IN THE FLAT FILEDS
i'm not even gonna say rest in peace because it’s bigger than death. i never met the man (i was too nervous the one time i saw him) and i never saw him play live, regrettably. i only know the legends I’ve heard from folks and what i’ve heard and seen from his deep catalog of propellant, fearless, virtuosic work. my assessment is that he learned early on how little value to assign to someone else’s opinion of you.. an infectious sentiment that seemed soaked into his clothes, his hair, his walk, his guitar and his primal scream. he wrote my favorite song of all time, ‘when you were mine’. it’s a simple song with a simple melody that makes you wish you thought of it first, even though you never would have - a flirtatious brand of genius that feels approachable. he was a straight black man who played his first televised set in bikini bottoms and knee high heeled boots, epic. he made me feel more comfortable with how i identify sexually simply by his display of freedom from and irreverence for obviously archaic ideas like gender conformity etc. he moved me to be more daring and intuitive with my own work by his demonstration - his denial of the prevailing model...his fight for his intellectual property - ‘slave’ written across the forehead, name changed to a symbol... an all out rebellion against exploitation. A vanguard and genius by every metric I know of who affected many in a way that will outrun oblivion for a long while. I’m proud to be a Prince fan(stan) for life.
Prototypes
Other photos of Berlin exhibition are arrived through my friend, habakari-Cinema+records' Hiroki Iwasa. He said that these photos were taken by his friends who are the web and catalog designers of Berlin Porn Film Festival, and the girl in the photo is Katharina. Thanks for visiting!