戦争みたいな味がする - 読了
年末年始の時間を使って読了。 読後の素直な感想として、とても大切な一冊に出会ったと感じました。
著者の本懐は母親を苦しめ続けてきた構造的な差別を明らかにし、そのことをより多くの人に知ってもらうことだったと思います。 そういった体験が少しずつ詳らかにされる度に目眩がするような思いにかられ、本を畳んでひと息つくことが何度もありました。
一方で本書からは、あなたも自分と家族を、そして周囲の人々を愛してほしいという純粋で深い愛情も感じました。
また、極めてパーソナルな内容のせいか、読書中に自身の個人的な体験を思い起こさずにはいられませんでした。 例えば、911にまつわるテキストから2011年3月11日のことが去来したり、チーズバーガーをめぐる結びの一章では、恋人と人のいない都会のど真ん中でビールを分け合ったことを思い出したりしました。 そんなふうに、誰にだって一つくらいはある「自分の物語」と重ね合わせざるを得ないお話だと思います。
最後に、訳者である石山徳子さんによる「あとがき」がとてつもなく素晴らしかった。私にはこのあとがきによって物語が締めくくられたようにすら思えます。
日本語版の素敵な装画もまた印象的でした。写真を撮るのを忘れてしまった…(生成AIの力を借りました)








