ばるさな くぇ月ぐべ日 スケート靴が置いてあるけれど、私のものではない。自室にいる私はそれをちらちら見ながら確か高貴な身分の人のものだと知っているのでそのままにしておき、植物図鑑を眺めながら、その靴に似ている植物を探したいのだけど見つからず焦っている。代わりに見つかるのは、読めない文字で書かれた古文書の表紙ばかりでばかばかしい。

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ばるさな くぇ月ぐべ日 スケート靴が置いてあるけれど、私のものではない。自室にいる私はそれをちらちら見ながら確か高貴な身分の人のものだと知っているのでそのままにしておき、植物図鑑を眺めながら、その靴に似ている植物を探したいのだけど見つからず焦っている。代わりに見つかるのは、読めない文字で書かれた古文書の表紙ばかりでばかばかしい。
ばるさな
かさ月れお日
頭に浮かんだ話題、例えば「一体私の双眼鏡の端っこに小さな星形のシールを貼ったのは誰なのだろう」、などと思い浮かべ たまま特製のメモ帳をランダムに開く。すると「さもありなん」とある。各ページには色んな物語から抜粋した一文が記載されており、一人でいてもこのメモ帳 と対話が成立する為の道具であり、別ページには「やむをなし」「さりとて」「罠やもしれぬ」などとあるのだがこれを作成し私に贈ってくれた今は亡き人から の回答が欲しい。
ばるさな
えい月みえ日
フードコートでアイスフロートを待っている。先に買ってきたポテトが冷えてしまう。隣の席で初老の女性が「斎藤さんには 悪魔がとりついている」と言う話がいやおうなしに耳に入ってくる。アイスフロートをお待ちのお客さま、と声がする。取りに行きたいが「斎藤には秘密があ り..」と物語の核心に触れそうなので席を立てず、やむを得ずポテトをつまむと思ったより冷えてはいなかった。斎藤。斎藤..
ばるさな
ざり月へふ日 女子校の生徒であり体育大会のソフトボールに参加している。ワーワー盛り上がっているが運動場の入り口の方に黒い人影が あり、小学生の頃から何かと私につきまとっていた不幸の影だと知っているので何もこんな楽しい日に来なくてもと思っているが誰にも相談できず、所在無く、 コンタクトが痛くて、という理由にして目をいじっている。
ばるさな
魚屋の隣のコーヒーショップのテラスにいる。大宮行きの電車の発車時刻を念力で知っているのでそろそろだと思っており、ここから最寄駅までは 3分程度でその間にヤシの木が7本、コンビニが3件あるのも念力で分かっている。分かりながらテラスからの眺めを見るとだいぶ田舎の方なので森と山が黒々 と向こうと遮る様にしゃしゃりでており一刻も早く大宮に行きたい。
ばるさな
あむ月めろ日 ココアを飲んでも飲んでも減らない。ココアを飲む事は、踏み台に過ぎないのだけど、何の踏み台なのかは分からない。つまりココアを飲む事自体が目的じゃないから飲んでも飲みきれないのかもしれないと思いながらすいすいココアを飲む。
ばるさな
から月ねひ日 大学の様なすり鉢状の教室の後方の椅子に独りで座りながら、妙な夢を見たなという感覚を持ちながらレポートをしあげてい る。2%というキーワードを元に論文を組み立てようとするけれど、ここは田舎ではないから、という理由が邪魔して筆がすすまず、境遇が似ている人はいない かなと思ってその人が来るのを待っている。