認知の起源について反省する、現象学的な傾向のある認知科学者ならこう考えるだろう。心は世界において覚醒する、われわれが自らの世界を設計したのではない、自分自身がそれとともにいることを見出しただけであって、目が醒めたら自分自身と自分の住む世界があったのだ、と。成長するにつれてわれわれはこの世界について反省するようになる。作られた世界ではなく見出された世界についての反省は、われわれという構造があるからこそ可能なのだ、と。かくて、自らがある循環の中にいることに気づく。われわれは反省が始まる前からそこに存在していると思われる世界にいるが、その世界はわれわれから分離してはいない。
『身体化された心―仏教思想からのエナクティブ・アプローチ』 (Francisco Varela, Evan Thompson, Elenor Rosch著、田中靖夫訳、工作舎, 2001, ISBN 978-4875023548, The Embodied Mind, 1991) p.22 第1章 根源的な循環性 既定条件










