現代のソフトウェア開発に典型的とも言える短所は、未成熟なドメイン知を償うものとしての期待をオブジェクトパラダイムに寄せていることである。オブジェクトがそこに摘み取られるために存在するという間違った認識、つまり、問題に存在する語彙と解決策としてのクラスを同一視するという幼稚な考えのもとに、このような欠点が築かれることになることが多い。
新装版 マルチパラダイムデザイン p.215 第7章 マルチパラダイム 7.7 マネジメント 7.7.4 ドメイン知

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現代のソフトウェア開発に典型的とも言える短所は、未成熟なドメイン知を償うものとしての期待をオブジェクトパラダイムに寄せていることである。オブジェクトがそこに摘み取られるために存在するという間違った認識、つまり、問題に存在する語彙と解決策としてのクラスを同一視するという幼稚な考えのもとに、このような欠点が築かれることになることが多い。
新装版 マルチパラダイムデザイン p.215 第7章 マルチパラダイム 7.7 マネジメント 7.7.4 ドメイン知
一般的なオブジェクト指向分析設計方法論が複雑で分かりづらいものになっているのは、どの業務分野、どの実装技術、どの実行基盤に対してもニュートラルな形で整備されているため、(1)汎用性を担保するために複雑化する、(2)ターゲットの業務分野、実装技術、実行基盤むけにカスタマイズが必要、という要因があると思います。 逆に、業務分野、実装技術、実行基盤を確定した上でカスタマイズすればかなりスリムなものにできるはずです。
Modegramming Style: Scalaz勉強会しました
だから、事業過程(ビジネス自体)と管理過程(そのための、記録・情報管理)を区別するのが大切と思うんですね。オブジェクト指向分析ではその線引きにあまり拘らず「現実世界」と呼ぶので、管理過程を与件と見なしてしまうワナに落ち入り易いのではないかと危惧するのです。
Twitter / sugimoto_kei
しかし、だからと言って、純粋なオブジェクトであれば解決策になるかというと、そうもいかない。Stroustrupは、C++をオブジェクト指向プログラミング言語だとは言っていない[Stroustrup1995]。優れたパラダイムは、オブジェクト指向の誇大広告からは無視されたところに存在してきたのだ。
新装版 マルチパラダイムデザイン p.14 第1章 序論:マルチパラダイムが必要とされる背景 1.4 オブジェクトを超えて
「オブジェクト指向設計の技法はすでに使っている。そして、少々の課題は残されているとはいえ、どうにかうまくいっている。それなのに、そのような技法を横に置いて、なぜマルチパラダイムデザインを考えてみなくてはならないのか。結局のところ、C++もオブジェクト指向言語ではないのか」。このように考える読者も少なくないだろう。 このような拒絶反応には、「オブジェクト指向」という用語が「優れている」の同義語になってしまっているかもしれないという危険が潜んでいる。
新装版 マルチパラダイムデザイン p.14 第1章 序論:マルチパラダイムが必要とされる背景 1.4 オブジェクトを超えて