この報告書というのJICAボランティアの活動を行う上で唯一義務付けられている成果物。国民の税金を使って活動をしているので、当然、広く一般の人に公開されるものなのだけれど、結構アクセスしづらくて普通の人は多分見ることのないものだと思う。JICA地球ひろばに行けば見れるらしい。
今月末に提出する予定の報告書が完成したので、ここで公開しようと思うのだけど、結構内容硬くて読むの疲れるかもしれない。。
マレーシアでの生活も早3ヶ月が経過しようとしている。任地に配属されてからの2ヶ月間は主に、人間関係の構築及び仕事の実情の把握から課題の発見、今後の活動の準備期間にあてた。
配属先の廃棄物管理公社(SWCorp)は国の美化と廃棄物マネジメント及び公衆への環境教育を主な仕事として2008年に住宅・地方政府省管轄で設立された組織である。マレーシア全土で9つのブランチを持ち、その1つであるクダブランチに配属されている。
近年マレーシアでは急速な発展と共に廃棄物の発生量が増加しており、埋立地の減少、不法投棄などが社会問題となっている。政府としても2020年に先進国の仲間入りを目指す中で、持続可能な開発と循環型社会の促進を推進している。
JICAボランティアに求められているのは、草の根レベルの一般市民に対しての環境教育、3R及び家庭用コンポストの普及である。カウンターパートは長年講義やワークショップ等を行なっているが、新しいアイデアや伝え方を求めており、彼らのコミュニケーション支援をすることが主な仕事となる。
学校やコミュニティーでの講義やリサイクル工場の見学、現地の人達と多くの時間を過ごしたこと、また先輩隊員のレポートを分析すること、更には同僚との会話などを通して、任地での課題が見え始めている。人々の3Rへの認識率は高いが実際の習慣として行動に移せておらず、またポイ捨てや不法投棄などモラルが欠けていると感じる。この課題に関しては継続して長く教育を行なっていくことが必要である。
この2ヶ月間、ラマダン月も挟んだこともあり少し活動のスピードが遅いと感じる中で、こちらから自発的に動き、情報を取得し、要求をしていくことの必要性を改めて感じている。断食明けから本格的に活動がしやすくなると思うが、同僚とのコミュニケーションをより密にしながら積極的に行動し、チャレンジを重ねていきたい。
(1)廃棄物管理公社(SWCorp)は本社が首都のクアラルンプールにあり9つの州にブランチを持っている。ブランチの1つであるマレーシア北部のクダ州、アロースターに配属されている。アロースターは人口が約40万人で日本の横須賀市とおおよそ同等の規模である。
年々増加する廃棄物量の減少が最大の課題となっている。廃棄物は埋立処分しか方法がなく、近年埋立地の減少、処理能力の限界という問題に直面している。
街では清掃業者が存在し毎日清掃が行われている一方、一般の人々の環境に対する意識は低く、ゴミのポイ捨てや車からの投げ捨て、不法廃棄など人々のモラルが欠けており、教育していくことが必要。
(2)配属先は住宅・地方政府省の管轄にあり、2008年に設立。街の清掃美化と廃棄物処理マネジメントが主な役割。所属するチーム3Rは総員4名、他に組織にはマネージャー、総務・経理、広報、テクニカル、管理執行、ICTとそれぞれ部署がある。カウンターパートの1名がブランチのナンバー2である。
(3)2014年度から受入を開始しており2017年度で4代目となる。ボランティアに対する理解、体制については問題なく整備されている。
(1)配属部署はチーム3Rで3Rの推進、知識啓蒙及び家庭用コンポストの普及をメインの業務として、小学校や企業、コミュニティーに対してワークショップや講義の開催、展示会への出展をしている。またマレーシア全土の学校を対象にした環境大会を毎年開催している。参加の促進及びフォローも主な業務の1つである。
①同僚のモチベーションに関して。(本部から送られてくるKPIをこなすことが仕事になっており、目的意識が薄い)
②講義等で使用する教材について。(毎回同じかつ、内容が何を伝えたいか明確になっていない)
③新たな教育場所の創出。(既存の場所で毎年繰り返すことが大半であり新たな場所への営業がほぼ皆無)
(2)チーム3Rでは同僚が3人(男性50代1名、女性30代2名)。彼らは初代の際から変わらない同じメンバーであり、講義やワークショップ、イベントを行うことにも慣れており、少人数から大人数(1000人規模)まで実施した経験がある。現地の環境問題についても知っている。ただし情報が更新されていなかったり、伝え方が一辺倒であったりする。
(1)ボランティアに対しては、広義の意味では3Rと家庭用コンポストの普及を期待されている。
実務レベルでは、環境教育(講義・ワークショップ)を行う際の新しいアイデアや技術、伝え方や、デザインも含めた新たなコミュニケーションツール(パンフレット、バナー、ネームカードなど多岐にわたる)の開発が期待されている。マネージャーからは学校での講義や展示会などで使用するリサイクル品の作成といった工作についても要求をされている。
新しいことへの取り組みやボランティアが意見することに対してはフラットに意見を聞いて取り入れようとする雰囲気があり風通しの良さを感じる。一方、同僚の中には今までのやり方を変えずに続ける同僚もいる為、議論をすることによって改善していく必要がある。
(2)要請とのズレはないが、デザインをすることが特に活動前半では多いと感じる。そのため、インデザインやイラストレーターといったデザインソフトを使えると非常に重宝されると感じる。それらが出来ない場合でもパワーポイントを用いてのデザインができることが望ましいと思われる。
約2ヶ月間でコミュニティーと学校での講義、リユースイベント、リサイクル工場の見学、チャリティーイベントへの参加を実施した。
街の状況、同僚からの話、先輩隊員たちの資料などを分析している結果、任地の人々は3Rに関しての認識率は非常に高いことがわかっている。ただし、道徳(モラル)の部分が欠けており、ゴミのポイ捨てをしないことやゴミの分別をすることといった実際の行動までは移せていない。この課題に関しては長期的に継続して多くの人に教育をしていくこと、また出来るだけ幼い頃に教育をすることが重要である。
講義やワークショップを実施できている学校やコミュニティーなどは継続→内容改善を進める(特に幼稚園、小学校に重点)。
幅広く多くの人にという観点から今までアプローチ出来ていない場所(中華系・インド系のコミュニティー、及びスポーツコミュニティー(主に人気のあるサッカーとバドミントン))へのアプローチ。
同時に分別環境整備についても推進する。前任者がバスステーションに分別ゴミ箱を設置。自分の代では他の交通公共機関(空港や駅)について設置の実現を目指す。
多くの日本人が移住していることからも分かるように東南アジアの中でも日本人にとって親しみやすい国であると感じる。
実際に生活をして約3ヶ月が経過したが、人、文化・生活習慣に分けて印象を述べる。
人については受入国では総じて非常にフレンドリーかつ明るく優しい人柄の人が多く、日本人でマレー語が喋れると言うと喜んで話しかけてもらえる。飲食店やバス停、バザールなど様々な場所で友人を作ることが出来る。
次に文化・生活習慣について。任地では8割〜9割がマレー系でイスラム教の人々である。一日に5回はお祈りをする時間がありオフィスアワーも例外ではない。仕事に対してモチベーションはあまり高くなく、ゆっくりと働く印象。ただこれは国の組織か一般企業かによって違いがあると思われる。また中華系やインド系の人たちも生活をしているが、日々の生活の中で他の宗教の人達と一緒に行動をすることは少ないように思う。(それぞれが別のコミュニティーに属している。)
食事が非常に重要な事として捉えられており、大勢で一緒に食事をすることを好む。加えて一日に何度も食事をとる文化がある。街ではバイクと車が非常に多く、事故が多い。