Bumblebee: Dumb kids?
*Sideswipe and Strongarm on screen*
Bumblebee: Wait...
Bumblebee: Those are my Dumb kids!
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Bumblebee: Dumb kids?
*Sideswipe and Strongarm on screen*
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Bumblebee: Those are my Dumb kids!
@marco-binbin7 helped me with translation and dialogue[thank you mah boi ♥ ]
🌟
Commission Part 2 for @bumblebeesclutch
first time drawing Bumblebee from any universe, much less from RiD2015
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月に吠えない
独り宇宙空間を漂っていると、自分が存在しているのかどうか分からなくなる。おれが思う限り、もうずっと昔の話、フラクチャーは一人の賞金稼ぎだった。そのときは、おれの相棒たる2体のマイクロンはおれの肩装甲にいなかった。いま進んでいる先にいるのかいないのかさえ分からない賞金首に会って繁華星で一杯やるか、商売敵である堅物でからかいがいのあるドリフトと何度目かもわからない喧嘩をするほかは、おれは独りだった。こまごまと光っている星をめざして、暗闇と、あたりに浮かぶごつごつしたただの石を縫って、一人だと多少広く感じる宇宙船で、ほとんど電波を受け取らず、意味が取れないノイズと、おそらくおれがしらないであろうことばが混じった宇宙間ラジオを聞きながら、漂っていると、おれはきっともうこの宇宙に溶けて、存在が消失してしまったのだと考えることがよくあった。つまり、おれが思う孤独とはそれだった。 おれはとくに孤独を嘆くたちではなかったけれど、しばらくして、ダイブボブとエアレイザーが仲間となって、耳障りの悪い宇宙間ラジオの、メロディにすらなっていない音楽を流すまでもなく賑やかな、前より多少狭くなった宇宙船に身を置くなかで、ああ、やはりおれはさみしかったのだなと思った。そのあと、出くわしたドリフトもまた、たまたま2体のマイクロンを腕につけていて、前会ったときより幾分機嫌が良さそうに見えたので、きっとかの孤高の戦士もさみしかったのだと、孤独を好む生命体などいないのだなと思って、どことなく愉快になり、その日はお互い獲物を仕留めたばかりで、近場に目ぼしい賞金首もおらず、ほとんど休暇じみていたにも関わらず、いつもよりはげしく喧嘩をしたのだった。独りがさみしくない生命体などいない。
地球は文明の遅れた星だったが、賑やかだった。そこには、かの馴染み深い商売敵とその相棒たちもいたし、おれが生まれた星の警察と、そのお仲間が、おれの収入源たるチンピラ相手に、ぬくぬくと大捕物を演じていて、牧歌的ですらあった。おれの宇宙船が奪われてしまったことは悲しい出来事だったし、そのせいで娯楽の少ない田舎の星に放り出されたことは残念だったけれど、おれには相棒たちがいたし、そう嘆くこともなかった。さてこれからどうしようかとその相棒たちとのんびり将来を語っていると、その狼がやってきた。「おれはこの星で仲間たちと楽しく暮らしたい。おれの仲間にならないか?」おれは二つ返事で了承した。それは少なくともその手腕においては信用に足ると知っている賞金首の言だったし、その理想も面白そうだと思ったからだ。おれは賞金稼ぎであることにはそこそこプライドを持っていたけれど、べつにそこまで執着があるわけでもなかった。その提案は、当面生きるために楽な手段であるとも思えた。宇宙船はやはり惜しかったので、できたら手元に戻しておきたかった。長らく乗っていて愛着のあるものだったし、足がないのは正直不安で、そのためには仲間は多い方がよかった。仲間が増えるというのも楽しいかもしれない。それに、反乱とかいう大層なことを企て、その首に金額が賭けられるような悪党でも、きっとひとりはさみしいのだ。
おれがスチールジョーの愉快な仲間となったとき、そこにはすでに、サンダーフーフとアンダーバイトがいて、しばらくして、そこにクランプダウンも加わる。おれはかつては飯のたねにかれらをブタ箱に押し込む手伝いをしていたけれど、正しいおこないには興味がなかったために、かれらは、期待していた通り愉快な連中で、悪くはない友となった。サンダーフーフは粗暴だが、竹を割ったような行動と物言いは気持ちがよかった。スチールジョーにことあるごと楯突くのはたまに辟易したが、そのいさかいも退屈しのぎにはなった。アンダーバイトは阿呆で短慮だが、わかりやすく付き合うのは楽しかった。クランプダウンの卑屈だが生きるのがうまいところは、なるほどと感心したし、サンダーフーフと因縁があるようだったが、それはある種懐郷を含んでいた。そして、スチールジョーも、警戒をじゅうぶんにしてさえいれば、博識で、口がうまく、話がおもしろいやつだった。 しかし、それは、珍しく豊潤なエネルゴンをスチールジョーによる褒美と称してみんなで空けているときだったり、つぎの作戦についての会議のときだったり、とくにやることもなくまどろんでいるときだったり、そういうなんでもないようなとき、ふと、スチールジョーが、捨てられた子供のようにうちひしがれて見える瞬間があって、その一瞬のあと、いつものように胡散臭い笑みを貼り付けて、べたついた声色で甘言を吐くので、あれは気のせいだったのだ、と思うことが幾度かあった。おれはサンダーフーフのように反抗的ではなかったし、自分で言うのもなんだが優秀なほうであったので、スチールジョーの近くに置かれるようになった。そうすると、たまに、スチールジョーがぼそりと呟くことがある、その内容に至ってしまった。 「もっと楽しいかと思ったんだが」
さて、では、スチールジョーの孤独は一体いずこからくるのだろう。おれには、仲間がいるのに、孤独を感ずるというのは理解できない。おれたちはめいめい、違う悪事に手を染めた、寄せ集めであった。おれたちにはそれぞれの目的があり、正義があった。おれにとっても、真に信頼できるのは、付き合いの長い、2体の相棒たちのみであったし、その信頼も、本当にどうしようもないときには、どうなるかわからなかった。おれたちは心を許しあった仲間ではないのだ。自らこそが一番信頼でき、最も付き合いの長いのは己のみであった。それでも、仲間たちといるのは楽しかったし、それなりの信頼は持っていた。そう、これくらいの信頼でじゅうぶんなのだ、おれは。おれたちは。たとえ裏切られたとしても、仕方がないと思う。心なんて許さなくても、さみしくなどならない。そう思えないというのは、どんなにやりきれないことだろう。おれたちは家族じゃない。おれたちに家族などいない。
「おれはあんたと話すのは、存外楽しみなのさ」 いつもはおれ、はともかく、とくにサンダーフーフなどを切り裂こうとする鋭い爪のついた腕をだらりと下げて、機嫌よさげに尾をゆらゆら揺らして、それでもいつものように本心がまったく混じらない張り付けた笑みをうかべて、スチールジョーはおれに言った。 「とくに邪魔である場合を除けば、あんたのことはきらいじゃあない」 「おれはぜんぜん楽しくない」 武器を構えながら、おれが言うと、はは、と愉快そうに笑った。口だけで。 「楽しいか楽しくないかで言えば、たしかにおれも楽しくはないな」 「意味がわからないぜ」 「なんの目的もない会話もよいものだろう、そうは思わないか」 スチールジョーは大仰に手を振って、ゆっくりと岩場に腰かけた。おれはそんなに長話するつもりなんてなかったから、かれが座りきり力を抜いたのを認めて、一応は武器は下ろしたものの、そのまま立っていた。今日のボスさまはすこぶる機嫌が悪く、昼間サンダーフーフがぼろ雑巾の如くとなった。以来サンダーフーフはすっかりへそを曲げてしまい、未だにアジトに戻ってきていない。きっと狼から隠れて、どこぞの山奥ででも夜を越すのだろう、この星にいる、かれによく似たかたちの動物のように。そしてこの狼は昼に鹿と悶着を起こしてから、機嫌がいいような悪いような、奇妙なテンションだった。つまりあまり関わりたくなかった。おれは自分の身がかわいい。さきほどだって、おれに背後から話しかける際、半ば本気じみた殺気を飛ばしていた。おそらく間違いがあれば、その爪はおれの首を切り裂いていたはずだ。さきは運よく間違えなかったから、いまはもう見逃してほしかった。今日のところは、この胡散臭い狼と本心のない話しをするより、よっぽど、おれの相棒たち、そして、ほかの仲間たちと身にならない話をする方がおもしろい。スチールジョーは、肉食獣に対して慎重に出方を伺うおれのことをにやついた顔をつくってしばらく観察したのち、おれが答えを口に出す前に続けた。 「そう邪険にするな。寂しいじゃないか」 「あんたさみしいのか」 おれが別段考えもなくそう返すと、一瞬、スチールジョーから、笑みが消え、すぐにいつもにように戻った。 「少なくとも、彼らと話せないこともある」 「これがそうだと?そうは思えないぜ」 するとスチールジョーは尾を岩に一度ぺしんと打った。そうして、口元は歪めたままだったものの、思いに耽っている、という顔をして、くうを見た。アジトにしているぼろぼろの掘っ立て小屋とその寂れた汚ならしい駐車場、木も疎らな薮のようなもの、重たい雲に覆われ濃い灰色をした空しかない。今日は月に吠えるのに、よくない日だ。かれは何も言わないで、尾をゆうらりとして、ときたま軽く岩に打ちつけている。それでもおれがその場から身を離そうとすると、スチールジョーはその手遊び(尾遊び)を止めて、そのままの表情でちらとこちらを見た。その牽制の意図は伺えなかったが、違和感がおれをその場に留めた。ああ、そういえばさきほどすこしばかしの違和感を感じたのだった。「寂しいじゃないか」「さみしいのか」。そう言ったときの一瞬、かれはおかしかった。なるほど。おれはすこぶる勘がいいほうだ。空気も読める。けれどこれには、笑いを堪えることができず、ははは、と言ってしまった。悪しからず、ばかにしたつもりはない。 「やっぱり、あんたさみしいやつだぜ」 くるる、とかれの喉がなるのが聞こえた。 少なくとも、誰彼構わず話せないことはある、おれにだってそうだ。そこに選ばれたことに関しては、名誉に思わないでもない。おれはきっとそれにかれを選びはしないが、時と場合によっては、おれもかれと話すのは存外楽しみだし、ひとの新たな一面をみれるのは、愉快だ。おれは結構、ひとが好きなのだ。随分わかりにくい弱音を吐くスチールジョーが、すこしばかり可愛らしく見えたから、おれは笑ったのだ。
おそらく、とフラクチャーは思った。かれはほんとうに純粋な、愛情を望んでいるのかもしれなかった。たとえばなにか、どうしようもない苦しみが訪れたとき、大丈夫だよ、と、わたしはあなたの味方だからね、と、抱き締めて、背を叩いて、頭を撫ぜてくれる、そんなふうな、無条件に与えられるもの。この星の生命体なら、親が子に与える類いのもの。それは巣だ。巣立って、疲れてしまったとき、いつでも帰ってこられ、愛を与えられる場所。故郷。 おれたちには好きとか嫌いとかがある。愛もある。それは、条件のあるものかもしれないが、そんな条件など、大したものではないのだ、おれたちにとっては。おれは、スチールジョーをふくめて今の仲間のことがけっこう好きだ。だから仲間となっている。かれらだって、きっと悪からず思っているだろう、おれのこと、お互いのこと。おれたちは孤独だ。おれたちはさみしい。だから仲間がほしくて、けれど、無条件にゆるしあうような仲じゃない。そこまでのものは、べつに要りはしない。だけど、かれは。おれにはわからない。スチールジョーが求める愛のこと。 こうも思うのだ、きっとこのさみしい一匹狼は、そういう愛情を与えられたのだったら、きっとおなじようにその愛情を返してみせるのだろうと。だって、ずいぶん酔狂じゃあないか。かれなら、わざわざ仲間を集めて掌握して、あの警察のまねごとをしているものどもにちょっかいなどかけずとも、楽しく、暮らせる。そのほうが、きっと生きるのが楽なはずだ。なのに、こんな真似をしている。いっぽうで、ほんとうじゃない愛情など信用できないと、そういうふうだから、かれは信用されない。うたかたの信用を与えないから、与えることができないから、うたかたですら信用を返されない。おれたちはただ笑い合いたいだけだ。かれもそう。それだけはわかる。それだけしかわからない。 「やっぱりわからないぜ」 そう思ったので、言った。なぜなら、やっぱりおれはそんなもの、欲しくなんてなかったからだ。おれはそこまでの信頼など持とうなんて思わなかったから。おれたちはそうなのだから。 スチールジョーは、おれがそう言うのは、わかっていただろうに、すこしさみしそうにしたが、すぐにいつもどおりの不遜な態度で、鼻をひとつ鳴らした。フラクチャーはとくに孤独を嘆くたちではなかったのだった。