Weichlein: Passacaglia
もう2016年も残すところ僅か1ヶ月となりまして、本当に時が過ぎるのは早いものだと改めて実感しております。体調管理だけでも徹底しておきたいものです。
さて、12月のトップバッターを務めますのはオーストリア出身の作曲家ロマヌス・ヴァイヒライン(Romanus Weichlein)が手がけたパッサカリアです。YouTubeなどで調べると「Bassagaglia」の表記が多いのですが、これは恐らく元の楽譜の文字が非常に見づらいために起きたものだと思われ、確かにヴァイオリンパートの楽譜を見ると「Bassagaglia」と書かれているように見えましたが、通奏低音の楽譜を見た限りでは「Passacaglia」の表記となっていましたので、こちらに合わせることにしました。パッサカリアというのは所謂変奏曲というもので、オスティナート・バス(一定の和声進行によるバスパート)を伴うものを指します。そのため、通奏低音の楽譜はA4一枚に印刷しきれるという非常にシンプルな譜面になりますが、演奏者が変奏ヴァリエーションごとにアレンジを加えないといけないので、そこが腕の見せどころではあります。
この曲は『音楽の復興祭(Encaenia musices, Op.1)』という曲集に所収されていますが、そのタイトルはバロック音楽が漸進的に変化しつつあることを示唆しているような気がします。彼自身はシュメルツァーらの音楽を踏襲しているような節があり、この曲もシュメルツァーの『「美しい羊飼い」による変奏曲(La bella pastora)』に似ている作風にあると思います。また、6小節で1フレーズという構成で、ちょっと舞曲チックなところもあります。何となく悲痛な嘆きのような感情が想起させられて、美しい曲だと思いました。











