眠れない夜ふと、思い出す
あの人のお母さんの誕生日に私のバイト先のレストランに一緒に来てくれたこと。そのお礼にバーへ連れていってくれたこと。そういえばバレンタインだなと帰り道のコンビニで買って渡したDARS。それを大事そうにポケットにしまっては歩きながら何度も落としてないか確認してたこと。うちまで送ってくれて別れる時もずっと嬉しそうに眺めてたこと。素面でやり直してくれた告白。いつでも繋いでくれた左手。仕事終わりの煙草と柑橘とカサブランカの香り。
たくさんある
優しくてあたたかくて少し恥ずかしい君との思い出
だけどそんな穏やかな気持ちさえ黒く塗りつぶしてしまう程に君は私を傷付けたから、仕方がないんだ。思い出すほどにフラッシュバックする『会いたい』と気持ち悪い。まだまだ過去と決別できない私は弱い
夜明け前のパルフェタムールみたいな空に希望を見出したのに、気付いたら同じ空に毎日絶望してた
パルフェタムールなんてどこにもない













