Labour of Love
Labour of Loveの感想!
ネタバレしている部分もあるので、注意してください!
冷戦が終結したことで、左派陣営の政治戦略の建て直しが迫られる中、 労働党が冷戦終結後にどのように立て直していったのか、というのを地方の選挙区の一議員の事務所のなかでラブコメを交えながら提示しているポリティカルコメディ。 主人公のデイビッドはオックスフォード出身のエリートで、ヒロインのジーンは労働階級出身のおそらくは大学はオープンユニバシティである反エリート的な発想の女性。 劇の前半は2017年から1990年ぐらいまで時間をさかのぼる形で展開され、劇の後半は1990年から現在までを演じるという面白い構造になっています。 前半だけでは疑問に思ったことも、後半を観ることによって謎が解けていくような、気持ちになります。
物語の冒頭は2017年6月の総選挙でデイビッドが負けるのではないか…!?というところから始まります。 2017年6月の総選挙で労働党のデイビッドが負けるって、うける!といいたくなるぐらいのシチュエーション。 なぜならその選挙では労働党が地すべり的勝利を治め、保守党のメイ首相が苦しい政権運営をになわされることになった選挙だからです。 そんな大勝ちしている労働党の候補者なのに、負けそう…という時点で考えられるのは、今の党首コービンとは異なる思想を持っている人というところでしょうか。
そう考えながら見ていくと、やはりデイビッドのエリーティズム、でるわでるわ…wwww (ちなみにメイ首相もエリーティズムだとすっごく批判された選挙でもありました) 特に初めてジーンとであったシーン、夢と希望にあふれて、俺こそが有権者たちの求めるものを知っている!とばかりに当選したデイビッドの姿とか、もう見るだけで辛い。 自分の家をロンドンにおいて、地方の選挙区は週一回ぐらいくればいいでしょ?大丈夫!政治は中央で動くから!といわんばかりの態度にジーンがつっこみを入れています。 それもそのはず、ジーンの夫はデイビッドの前の労働党の候補者で、その地域をすごく大事にしていた政治家のようです。 しかもデイビッドとは異なり、共産主義に同調するポスター(ピースマークみたいなやつです)を貼っているなど、むしろ共産党を髣髴させるぐらいの政治家です。 そんな人の妻であるジーンがデイビッドと合うわけも、そしてデイビッドの妻とも合うわけもない。 デイビッドはそんなジーンを引き止めて「君のような人にも僕の政治を理解してもらう必要があるんだ!」とばかりに説得します。 ずいぶん失礼なお人ね、デイビッド…と思わずにはいられないエリーティズム。つっこみとまらない…と思う瞬間ですw そんなデイビッドを「チャーミング!」に演じられるのは、さすがのマーティン・フリーマン。めちゃめちゃかわいかったです! 相容れない二人が結局は手を取り合って25年間その選挙区を治めてがんばってきたのかとおもうと、デイビッドも成長したね、といわざるを得ない…w
やっぱり面白かったのは、やはりブレアが党首になるにあたっての党首選のシーン。デイビッドがどこに票を入れるなんてわかりきったことなのに荒れる荒れるwwww 「ああ、やっぱりそれぐらい荒れたんだなぁ~」と学んだシーンですね。 (マーティンもブレアが労働党党首になったとき、微妙だったようです。)
労働党内のニューレイバー(ブレア派)とオールドレイバー(反ブレア派)がどれほど相容れないのかというのが端的に現れていました。この問題は、いまだに解決しているとは言えず、コービン党首(反ブレア派)もなかなか苦労しているなと昨年は思っていたんですが、今回の選挙で少しは党内からの批判が薄まるといいね!というところです。(今のイギリスは労働党がめっちゃめちゃ波に乗ってますよ~!)デイビッドはニューレイバーなので、今回の選挙で負けたということは、労働党支持者のブレア的なものから距離を起きたいというあらわれなんでしょう。
個人的にはポリティカルコメディだけでも十分面白かったので、ラブコメ要素入れる必要あったのかな?と思ったんですけど、そこはやっぱりあったなと思います。 企業弁護士をしているロンドン在住の妻(エリート!w)と地方の有権者を大事にするジーンという真っ二つに分かれる選択なわけで、デイビッドがどちらを愛するのか、というのはデイビッドの政治姿勢が現れている部分だと思います。
劇は全体的によくまとまってて、特に舞台装置(ポスター、党首の写真、スローガン)がよくできていたと思います。 見る前に政治の流れや、労働党首の顔、そのスローガンを調べておくともっと面白く観れるのではないでしょうか。 もう一度観たいなぁ~!











