同人サークル konel(旧 jadda+)では、8/14のコミックマーケット90で新刊を頒布する。詳しくは下記の告知サイトから。
【C90新刊】どうして役立つものが好きなんだろう? を特集した同人誌『konel.mag Issue 4』
「役立つことをやる」というのが我々 konel の活動指針で大きなウェイトを占めており、実際の制作のうえでも判断基準によく使っている。それに加えて、役立つものを触ったりするのも好きである。我々の身の回りには役立つもので溢れており、それらを使ったり眺めたりすると、非常に便利になったりときめいたりできる。
ところで、一体なぜそこまで役立つことにこだわっているのか、なぜ役立つことが好きなのか、について、チーム内で今まであまり議論に上ったことがなかった。好きなものは好きくらいの認識でおり、取り立てて考えることがなかったのだった。
自分の記憶だと、普段「役立つ何か」を考えることはあっても、役立つことそのものについて思いを馳せたり、友達と改めて話した機会はほとんどない。皆はどうなんですかね。しかし、そこを考えないことには、なぜ自分たちが本を作っているのか説明できないと思えたし、アイデンティティに関わる。
また、同時期に「これだけ巷に役立ち本が溢れる中で、いったい我々はどんな切り口で活動していくべきなのか」みたいなトピックを考えていた。ぼんやり考えるなかで、ふと、そもそも役立つの正体って一体なんなのか、俺たちは一体何に夢中になっているのか、と疑問が湧いた。
そこで「役立つこと」そのものをテーマにした同人誌を書くことにした。具体的には、身の回りの役立つものを眺めたり、過去を思い出したりしながら、僕とcube各自の役立ち観をちまちまと綴った。
こうやってメタ的な視点になりがちなところがいかにも自分らしい感じがする。もっとも、冊子を編集する行為自体がメタっぽいので、自然な流れと言えなくもない。sanographix個人の活動では普通に活動して、konelではメタ的なことをやりがちな気がする。
編集の話の続きをすると、今回は久々に誌面の編集およびデザインをcubeが担当した。僕が担当したIssue2や3と比べると、かなり柔らかい雰囲気の誌面に仕上がった。こうしたデザインは彼のほうが得意である。横位置判型もcubeの発案。
毎回ゲストに取材なりしているが、今回も3名に依頼して、寄稿をしていただいた。この人の文章だったら間違いない、という御三方(鹿くん, 2xさん, あつみさん)にお願いした。結果すごく良かったと思う。「“役立つ”をテーマに自由に書いてください」なんて本当に難しい振り方をしてしまったのだが、それぞれ送っていただいたテキストを読んで思わず唸ってしまった。むしろ寄稿ページ読むためだけでいいので買ってほしい。
ほかにも本誌の見どころを幾つか紹介すると、まずワークシートが付属する。これは、各章末に用意された書き込み欄に答えていくと自然とあなたの役立ち観の振り返りが完了するというもので、夏休みの宿題っぽい仕掛けとして用意した。一応もっともらしい理由を補足すると、役立ち観は人によって違うはずだから、というやつである。
そして、恒例ではあるが冊子にPDFが付属する(書籍版を買ったらPDF版を無料でダウンロードできる)。この取組みについては最近別の記事を書いた。
なぜ弊サークルはすべての同人誌をPDFで売っているのか - MEMOGRAPHIX
↑の通りなんだが、嗜好がそういう方向なのだから仕方がない。好意的に受け取ってくれる方がいることを祈るばかりである。
読後感としては「役立つっていいよね」というポジティブな気持ちになれる本にしたいと思った。我々が役立つ活動ができているかは、もうこの際置いておく。それはそうとして、役立つもの・ことへの「いいよね」的な気持ちは皆に共通しているはずで、同人誌を書くなかで、普段意識しない気持ちを再発見したように僕には感じられた。それをあまり加工せずそのまま伝えたかった。今回かつてなくコンセプトを言語化するのに難航したので、その四苦八苦している様子もお楽しみいただけたら幸いである。
コミックマーケット90の3日目、東メ-31bでお待ちしています。ほかCOMIC ZINでも販売します。ZINは14日になったら注文できるようになるはず。
【C90新刊】どうして役立つものが好きなんだろう? を特集した同人誌『konel.mag Issue 4』