OPLA、Netflix版ONEPIECEの感想。blueskyに書いてたものをtumblrにも転載。(season1から楽しく見てた作品だけど、1の感想はTwitteと一緒に消えた)
実写版の感想と合わせて、原作の批判点もいろいろ書いている。
・OPLA、実写版ワンピseason2。少しずつみて4話あたりまできたけど、めちゃくちゃ楽しいなシーズン2も。ワクワクする、元気出る。実写版でしっかり“物語をやる”という力が眩しい、楽しい(ガープとロジャーの会話の出し方とか、実写版のみの視聴者をいろいろ楽しませようとする感じが嬉しい)
・真剣に「原作好きを楽しませる」をやりながら、「原作の……差別的なもの含めた問題点をわかっている」作り手達が、しっかりそこと向き合って改善してキャラに深みを持たせながら、なによりも「こども達に向けて作っている」作品だなあというのが。グッとくる。
「子どもたち」に向けて作っているなあということ、いろいろな面で感じるが。原作初期よりもしっかり残虐/殺しを意識させながら、グロ/ゴアではない。グロ描写を強調しなくても、シリアスな重みとこわさはしっかり実写で作れるという力が特に好きだな、ワンピース実写版。
・LEGOブロックで採用されたのが原作ではなくOPLAなのも嬉しかったな。こども達に導線を引く作品として適切なのはOPLA。
・ワンピース実写版、Netflix版、シーズン2最後まで観た。今回もすっごい良かったな……楽しかった……
実写版ならではのみんなのひとつひとつのやり取り/振る舞いにいちいちグッときてしまう……ビビとナミがすごくいい……で、要所要所にロビンが出る/ビビと絡むことで後からシーズン2を振り返ったときに深みが増す作り巧すぎる……漫画一切知らない状態でこのシリーズを追いかけるのめちゃくちゃ楽しいだろうな……どのキャラクターも実写版ならではの深みと味付けがされてて本当にワクワクがとまらねえ〜
・シーズン1から評価されてるサンジ(原作で悪化していったセクハラ/ミソジニックな描写を入れない/抜くことで、本来/初期のキャラの持つ深みが増す)はシーズン2で更に素晴らしかった。(お母さんの話な入れ方が巧い)
・バギーの背景踏まえた悲哀と恐さのバランス……魅力が増してくのも楽しすぎる。シーズン3はバギー出番ないだろうけどミホークみたいに……なんか、演出と展開の巧みな力技で……出番きてほしいなバギー…………コビーが裏主人公な作りは原作からあるが、バギーもそこに食い込んでるな実写版……
・ドラム編でのゾロの「おれが行くんだった」からの会話に……原作アラバスタあたりにあったと思うゾロとサンジの会話(何かやってないと気が済まない奴なんだ〜みたいな)が活かされてるっぽいくだりに。原作で「言い方あんだろ」と言いたくなる台詞や態度が多いゾロの口から、あの「言い方あんだろ」が出たとこ。印象的だったな
(で、そこ踏まえると、冒頭のゾロの半裸も……原作では単に寒中水泳・特訓するかあ〜なやつがナミの回復を祈る・願掛けっぽくも見えるようになってんのかなあと。すごく良いなあ)
シーズン1からその傾向強かったが、ゾロも「所謂……日本あるあるな有害よりな“男らしさ”なる呪縛の上での“寡黙さ”“ストイックさ”」から離れた作りを意識してる感じがあり。
シーズン2・2話の「みんなでやるんだろ」も、原作ならウソップかサンジが引き受けるだろな〜って台詞だが、そこでゾロなんだなってのが。シーズン1のミホーク戦後に一味のみんなでゾロを助けてる/命を救った実写版の物語では、すごくしっくりくる台詞になってて。よかったなあ
・Netflixワンピース、実写版、原作でどんどん削ぎ落とされた初期?前半?の良かった所/連載当時に感じられたキャラクター達の“新しさ”のようなものを、しっかり掴んでグッと深めている作品であるので。どんどんメディアミックス作品としての独自の良さ/展開を追求してほしい……読みたかった/観たかったものをブレずにやってくれそうという期待が高いので。楽しみだ。
・原作者/尾田栄一郎がかなり実写版をチェックできる立場/最終決定権がある立場にいるというのが……とても大事なことだし意義があるとわかる上で、“悪い方面”での不安もでかいんだが。どうなるかな(特に、今後来るであろうクィアなキャラクター達の存在/描写がどうなるのかがほんとこわい)
(念のため書くが、この大事なことで意義があるなあというのは、コミックのクリエイター/原作者が実写媒体で軽視されないこと、国際的な展開をする作品においてアジア系の作者が意思決定の場にいることとか、これまでのさまざまな(アメコミ作品含めて)実写版の現場で起きている搾取や問題のことを踏まえての大事さを考えて書いてる。“原作至上主義”みてえな日本の“オタク”ファンダムによくみる価値観(原作通りやれという言い分でマイノリティ表現を叩いて腐す手口になりすぎている。)は支持しない。)
・Netflix「トランスジェンダーとハリウッド」に出てくるような典型例/その差別的な歴史のなかにおいて日本の芸能界なども繰り返してきていることを、漫画でやり続けているのがワンピース/尾田栄一郎なんだよな。
(イワンコフが出てきたときの興奮とか、力強さとかもほんとよくわかるけど。クィアリーディングが活発でエンパワメントされるファンが多いのもよくわかるが。酷いステレオタイプな描写が悪化してるさまは無視できないし、公式キャラプロフィールは強固な性別二元論と“新人類(ニューカマー)”枠という最悪さで構成され、ヤマトと菊の描写の不均衡はほんと酷いし、問題山積みなんだよな)
・現時点では、OPLAのMr.2/ボンクレーにノンバイナリーの俳優さんが選ばれていて(とても嬉しい!!!)。実写版のクィア描写に対する期待は高まっている。
で、実写版がその期待に今後応えていけば……相対的に、原作の問題点、その悪化と放置は、当然際立つだろうな。そうなってほしい。
・ワンピースという原作/作者の、性的マイノリティ表象に対するキツさ、信頼できなさ。作者の芸能界との近さなんかも加えて……差別的な作品や作者を繰り返し積極的に起用してきた集英社/ジャンプという媒体であることも個人的にはでかい。編集部側にそこを考える力もやる気も責任感もなさそう、むしろ差別的な方が都合がよいレベルだろうな。
・古い作品/長い作品についての差別的だったりな問題描写……「当時はこれが主流/社会的にまかり通っていた」という視点を持ちながらも、その上での批評や批判が為されるのが大事な訳だけど。
ワンピースの「カマバッカ」の人達の“異常者”としての酷い描写/ステレオタイプそのものなトランス描写の数々などは、当時から同級生と「いまだにこんなんやるのか、酷くないか」とドン引きしながら話したのはよく覚えてる(サンジの着地点判明/扉絵進行で……イワンコフ登場と同時期あたりで、その乱高下というか……チグハグさに混乱したことも含めて)当時から酷い。
海外ファンの一部に「当時の日本ではこれが“フレンドリー”な触れ方/呼び方だった」みたいな認識/擁護が形成されてやしないか?というのを以前少し見たことあるので、「いや当時から問題だったし、差別的なバラエティ番組お笑い番組のノリをキツく凝縮したもんが許され代表とされ“フレンドリー”とまで言われんのは違うだろ駄目だろ」となる。(こういう日本作品に対する不気味な擁護/認識のされ方、ワンピースに限らずあるあるなんだが。翻訳でそういった差別的なニュアンスが伝わりにくいのもあるのだろうが。嫌なんだよなほんと……)
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