ヨーロッパへのロングフライト中、出発前に妻と眺めた本を機内で読んでいた。
聞いたこともない作家の作品だったが、(本の裏側のあらすじ)を見てふと買ってもらったものだ。
読み始めたら止まらなくなった。
もともとあらすじを見て読むことを決めたのだから当然ではあるのだが、出てくる内容や言葉、環境など自分との親和性が高く驚いた。
自身の仕事とも関連の深い地名や、昔よく聞いたアーティストの曲名まで出てきていた。すっかり聞かなくなってしまって、メロディーも歌詞も思い出すことができなかった。小説の中では登場人物たちが歌詞についての会話をしていて、その輪にすぐ入れないのがもどかしかった。
客室乗務員が軽食を配り始めたこでページを進める手が止める。この後しばらく食べられなくなるおにぎりを選び、あと数時間は続くフライトに備えてコーヒーをもらう。
いいタイミングだからと先ほどの曲をヘッドホンから流すことにした。これを作中歌とした作家にはなかなか好感が持てた。
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読了後、残る緊張感。
胸を締めるラスト。
この世界感を味わえてよかったとも、自分のいる世界でよかったとも、渦巻く感情。
家に帰ってこの話をするのが楽しみになった。














