一つまた一つと灯光器は首を伸ばし、無機質な真っ白な明かりを照らし出す。
それまで見えていた太陽は西の空から幕張の海へと沈み、辺りの雰囲気は一変する。 水晶体を通る光を増すように眼球の虹彩は収縮し、瞳孔は開いていく。 五感を総動員し目を見開いて路面を、耳を澄ましまわりの状況を、肌で歓声による空気の振動を感じる。
今年も闇夜を切り裂く日がやってきた、今年もこの瞬間を全身で味わおう。
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朝7時に名古屋を出発し12時には幕張到着。
今回は久々の家族での遠征ということもあり、家族初体験のサイクルモード&スターライトである。
家族の面々は途中の浦安ネズミ夢の国に行きたがっていたが、聞こえないふりをして降り立つはイオンが鎮座する幕張の地。
「レッドブルエアレース以来だわ~」と感心していただが、あぁそういえばそれで来た事あったなと思い出す程度で、息子は「モルトのおうち!」(※モルトは千葉県市原産である)とテンション高めである。
さて何気に第一回から皆勤賞であるスターライトクロス(以後SL)は、サイクルモード併催ということもあり参加する側にお得感が半端ないって。
それとやはり筆頭すべきはイベント名称の通りナイトレースであることに尽きる。以前は飯山ナイトクロスが有名でしたがこちらも負けていない。
エリートの出走時間が18:30ということもあり11月中旬では十分に日没後であり、イベントエリアは暗闇であるのだ。
そこを投光機の明かりがコースを照らしクロスベガス見たく全面煌々とまでは行かないが、かろうじて走れる程度には明るい。
昨年度よりUCI化した為にライトの装着は禁止となり、投光機の明かりのみが頼りになる。あのライトがコースを縦横無尽に駆け巡る光景も好きではあったのだが。
昨年の阿鼻叫喚、忍者返しの悪夢(2017-18シーズン)
昨年度は過去最高?に泥コンディションとなり暗闇&泥は全くラインが読めず惨敗したのだが、今年は前日の雨も早々に上がりパンパンの良馬場となった。
結果とてつもないハイスピードコースとなり、すべてのセクションでひたすら踏み踏みのパワーコースである。
といっても細かいターンやいやらしい杭の位置などコースクリエイタの気持ちも感じ取れるコースレイアウトに、試走時点でテンションも上がる。
試走ではSCOTTマシュンさんSVヒロさんと一緒に走るもののやはりペースがそれなりに速い、このペースで試走できたのは良かったが、暗闇になると思うと恐ろしい。
相変わらずSLらしく盛土を直登する壁みたいなセクションやシングルトラック、それにかの有名なドリフ坂とも忍者返しとも呼ばれるキャンバー地獄も健在だが、今年はドライ路面ということもあり乗車でクリアが出来る。
昨年ぬかるんだ路面にハンドルを取られ頭からボトムの水溜りに大分したのもいい思い出である、思い返したくは無いが。
ゼッケンはNo.53でスタート順は31番目、しかも召集エリアの騒音の中スタッフのなれない英語番号コールを聞き取るのが大変で、危うく入り損ねるところであった。 スタートは5列目、最近の失敗スタートを反復練習である程度形にしてギアも見直した。
スタートバイク
Bike:Eddy Merckx EEKLO 70 Disk仕様(レッド/ブラック)
Component:shimano Di2
Wheel:DT Spline
Tire:Front.SERAC EDGE
Tire:Rear.SERAC EDGE
Pedal:Shimano XTR
空気圧:F1.6 R1.65 (体重72kg)
ピットバイク
Bike:Eddy Merckx EEKLO 70 Disk仕様(オレンジ/ブラック)
Component:shimano Di2
Wheel:DT Spline
Tire:Front.SERAC CX
Tire:Rear.SERAC CX
Pedal:Shimano XTR
空気圧:F1.6 R1.65
定刻どおり18:30に号砲一発SL EliteMenがスタート。
このスタート直後がアスファルト路面で一気に速度が上がり1コーナーに突っ込んでいくのだがログを見返すと40km/hに届かないぐらいまで速度が出ている。 コーナーは当然詰まるのでギリギリを狙わず周りとの相対速度をあわせながら減速し、クリアしていく。
芝に入ればひたすら踏み倒し、右へ左へインとアウトが入れ替わる。最初の盛土区間まで大きなトラブル無く少し順位を落としたが許容の範囲内。
が、土手の登りでジャンプアップしてきたアマタツが更に前のライダーの転倒に巻き込まれ上から降ってくる。
早々にバイクを降りて土手の中腹でシューズのスタッドを目一杯突き刺して踏ん張って転落を防ぐ。
這い蹲って土手を登れば再スタートである。 1周目・2周目とペースが落ち着くまではひたすら上げ上げで我慢。
同じMerckxを駆るWakos挑君が鬼のような速度で抜いていく、流石の速度差にびっくりしたがすこぶる調子がよさそうだ。 しばらくしてペースが落ち着いてくると、SS日本一の吉本ケンタロウ君と同じパックでいいペースで刻んでいく。
ふと切り返しの多い区間で後ろを確認すると非常に大きなパックということが確認できて、後ろを速く切り離したいとメイチで踏み続けると4周目には3名のパックとなっていた。
前から落ちてくるパックも吸収しながら走っているが、後ろからチーム員のコバちゃんがひたすらに追いすがってくる。
ピットからのカウントも良く聞こえ脚きりが近づいてくるのも良く解かる、ピット45さんの安心感とピット新人ちゃんマミの良く通るでかい声がありがたい。
ミスしない、そして踏み続けれるだけ踏み続ける。
周回を重ねていくとふとストレート後の1コーナーでリアが不穏なスライドを見せる。
今日の芝コンディションで圧倒的なグリップを誇ったSERAC EDGEのサイドノブだが、グリップの中のスライドとは明らかに違う滑り方をしている。
その感触はすぐにわかる「ああ…エア圧下がってきたなぁ~」と。
柄にも無く70kgもあるにもかかわらず1.6barまで下げたのが仇となったか、思案していてもしょうがないが このハイスピードコースでハイグリップのタイヤをブリブリ滑らせてビードを落とした日には目も当てられない。 しかし此処からピットまではかなり距離がある…ペースを落として走るしかなく、せっかく千切ったコバちゃんに
と満面の笑みで抜かされ その後ろのパックにもこちらがライン外して巻き込んでもいけないので、パンクと伝えて抜いてもらう。
この屈辱感たるや…。
ピットで45さんにバイクを渡し、ちゃんマミから受け取るが「受け渡しの際にバイクを前に投げて」と伝えていなかった為、急減速してこけそうになる。
ピット練習も必要だなぁ~と思いつつ残りを精一杯走ると案の定80%脚切り。 46位 悔しいが、先週の平田よりは踏めたし少しずつではあるが調子も戻ってきている感触があり、このまま今週末の野辺山まで上がり調子で行きたい。
今年もやっぱり楽しかったSLクロス来年もきっとあるよね、また参加したいよねこのイベントは。
一緒に走ってくれた皆さん、そして関東の地にもかかわらず非常に多くの声援を頂きまして本当にありがとう御座います。
この応援・声援が本当に嬉しくてまた関東に走りに来ちゃうんですよね、だから遠征は大好き。
また、急遽ピットに入ってくれた45さんとちゃんマミ、そしてイベント運営の皆さん本当にありがとう御座いました。
そして弾丸日帰りツアーとなった幕張からの帰宅は、名古屋到着深夜2時という新東名での眠気との戦いの開幕であった。